マイクロエンド(顕微鏡を用いた根の治療)G

根管形成後です。

奥の方に中隔(根と根の分かれ目)らしきものが見えますがここは攻めません。

第1小臼歯は解剖学的にコンケイブが強く歯を途中で切った場合楕円形をしていません。
伝わりにくい。。。

言い換えると、根を途中で輪切りにした場合、歯は楕円ではなく「そら豆」のような少しくぼみがある形をしています。
ですからあまり不用意に削り過ぎるとそら豆のくぼんだ部分にスジ状の穴が開いてしまい、ストリップパーフォレーションを起こしやすいのです。

*パーフォレーション :歯に穴が開いてしまった 
⇒ MTAなどで穴を塞ぎますが、穴が開いて長く経過したものに感染が起こってしまっている場合非常に予後は悪いです。 → 抜歯になることも・・・
*ストリップパーフォレーション :削りすぎで線上に細い穴が開くこと
すみません専門用語多いですね^^;


以前相談を受けたのも、
第1小臼歯なんだけど根管からの出血が止まらなくて
と言う相談でしたが、診せてもらうとストリップパーフォレーション。。。

で穴が開いた根管をMTA根充して様子をみていますが、術後直だったことが上手くいっていることかと。
K3ファイルなどの剛性が強いものでで太く拡大すると・・・

その点まだプロテーパーの方がフレキシブルでいいですね。
流石、世界一売れているファイル。


*パーフォレーション
医療ミスなどととらえないでくださいね。
起こってしまう合併症ですから。

私はよく言うのですが、本来動物は虫歯が神経まで達すると痛みに我慢して抜けるのを待つのが宿命であって、
人間のみが医療と言う術でしばらく残るように根の治療をしている訳であり、残る前提の治療ではありませんから。

私の歯科医院にもたまに
『絶対の成功』を望んで来院される患者さんがいますが・・・

無理です。。。



さてさて大きく脱線しましたが、
ここでようやく削る操作が終わりました。 このような削る作業をきちんとしておくことで
次の洗浄(消毒剤で洗う)と根充(最終的なゴムを詰める)がスムーズに行えるのです。

根の治療は全ての過程で抑えるべきポイントが存在しそれを1つずつこなして行くわけです。

積み木のようなものです。
下に置く物(最初の治療)ほど安定させなければ駄目です。

昨日見ていたBSで、
私の好きな小林賢太郎(ラーメンズ)さんが、
「ゼロから1は作れ出せない」
「でも0.1なら作り出せる」
「この繰り返しを10回すればいい」

と言っていました。
流石天才!!
そのアプローチの仕方マネさせていただきます!!

そういえば4月にラーメンズライブやるみたいですね。
必ず行ってきます(笑)


とここまでで既に仮の蓋を外して50分が経過しております。(治療がね^^;)
根の治療は非常に時間と手間のかかる治療ということが触りだけでも伝わったでしょうか!?


では医院のCDを買いに行ってきます((((((〜  ̄ー ̄)〜
ではまた明日。

投稿者 eedental : 10:59 | 歯内療法(エンド)