このサイトはEEDENTALのオフィシャルブログサイトです。 歯内療法(エンド)
昨日、インプラント治療をお願いしている石川先生の歯科医院に見学に行ってきました。
色々症例を見せて頂いたのですが、日本のトップレベルのインプラント医の凄さを目の当たりに。。。
いやいや、凄いです。
どこがインプラントか分らない・・・
診療後23時近くまでお邪魔してしまい、ご迷惑おかけしました。
さてさて、私はと言うと最近、エンド症例を編集しています。
そのうちまたHPの方に症例集を作る予定です。
今回はその1症例を
患歯は右下7番
病変は親指の頭ぐらい大きく広がっていました。
http://www.youtube.com/watch?v=VylhjFoUAH4&feature=channel
この方は近医の歯科医院を受診した際に右下に大きな病変があると言うことを指摘され、
⇒口腔外科へ
ここまで大きくなった病変は私も久々・・・
年に2ケースがらい見る症例なのですが、まずこのレントゲン写真を診たら100人の歯科医師のうち95人は、
『抜歯+外科処置』
と言うと思います。
(私も95人の方に入りそうなぐらい大きな病変です)
ただ病変が大きいと言っても、この場所の抜歯は神経管にも近いですし、知覚麻痺などのリスクのある非常に難しい手術になると思います^^;
(見方によっては病変の直下に神経管があるようにも見えます)
またうまく抜歯+病変の除去は出来たとしても、
抜歯後は大きく骨も無くなり、うまく骨が出来なかった場合、転倒した際には簡単に下顎の骨が折れてしまうような細い下顎の状態になっていたかもしれません。
この患者さん非常に幸運だったのが、出会った口腔外科の先生(知り合いの先生です^^)
この先生口腔外科が専門なのですが、他科の知識量がハンパではなく
患者さんが始めて来院された際に30分近く説明をおこなったのですが、
「○○先生に殆ど聞きましたので大体把握しています」
「・・・、そ、そうですか」^^;
(かなり専門的なことまで)
と言う流れで治療に入らせて頂き
治療回数7回
治療期間4ヶ月
膿が歯の中から出てくる期間もありましたが、治療後6ヶ月でかなり骨が出来上がってきてくれています。
いやいや、良かった良かった。
大きな病変があってもまず、根の治療で何とかならないか判断された先生と、それにかけた患者さんの勝利ですね。
(遠い所何回も来院してもらいすみませんでした^^;)
後半年もすればもう少し骨の密度も上がってくると思います(゚▽゚)
もう少し具体的な動画上げてみました!!
http://www.youtube.com/watch?v=0ApsqJwfL3g&feature=channel
わずか30秒の動画ですが
そのうちアノテーション入れます。
流注膿瘍(レアケース症例)
根に病変が出来ると根の先から膿が出てくる時があります。
口の中を見た時にニキビやイボ様のものが見られたら・・・
要注意です。
これを 『フィステル』と言います。
関連動画
http://www.youtube.com/watch?v=7zPbUMRRVgM
動画の最初のフィステルが写真と同じものになります。
フィステルが出来ていると排膿ロが確保されており大きく腫れてくることはありません。
難しいですかね。
根の病変は
@歯の中に細菌感染が起こる ⇒ A根の先に膿の袋が出来る ⇒ B膿の袋が大きくなる ⇒C袋に治まりきらなくなると腫れる、ズキズキ痛む
と言う流れを作る訳ですが、 フィステルが出来ているとB⇒Cに移行することはまずありません。
言い変えると小さな箱の中(骨)に風船(膿の袋)があるような状態で、病状が進行している場合、この風船の中にどんどん水が入っていっている状況です。
これがBの状態です。
水がどんどん入り過ぎてしまうとどうなるでしょう。。。
風船は破裂しようとしますが、箱の中にあるので風船は割れないまま中の圧力だけ上がっていきます。。。
体で言うとこの圧力が痛みに感じます。
また風船の圧力が上がり破裂すると。。。
体でこれを言うと、大きく腫れてきます。
ですが、この風船と箱に穴があいていれば風船の圧力も上がらず、水も箱から漏れ出てきます。
この状態を作っているものが『フィステル』です。
言わば、体の防御システムの1つがフィステルなのです。
フィステルの説明はここまで
通常フィステルは原因歯の近くに出来ます。
ですからもし、口の中にニキビやイボの様なものが見られれば近くのの歯科医院でレントゲン撮影をすることをお勧めします。
フィステルは原因の歯の根の治療を行うことで多くの場合治ってきます。
ただ、C4や歯が折れている場合、歯周病の際にもフィステルは見られますが、多くの場合、根に問題を起こしている時に見られます。
写真は初診来院時です。
第2大臼歯(7番)の横の歯茎の盛り上がりがフィステルです。
他院で7番の病変を疑い治療を開始したのですが、いつまで根管治療を行っても治らないということで
私の歯科医院来院されました。
ただレントゲンを撮ってみると。。。
フィステルの横の7番が原因になっている訳ではなさそう。。。
既に7番は治療されていたので、まずは7番の治療を行いました。
しかし、7番の根の治療後もフィステルは無くならないので、私が原因だと疑った銀歯(5番)の治療を開始しました。
すると・・・、
根管治療を1回行い1週間経過すると7番の横のフィステルは見事に無くなりました。
(実は初診時に特殊なレントゲン撮影で検討はつけて患者さんには5番の可能性:大であることをお話しておきました)
今回のように隣の歯の横にフィステルが出来ることを『流注膿瘍』と言います。(すみません、最近この言葉私知りました・・・^^;)
歯2本分も離れた場所にフィステルできた流注膿瘍は私も数回しか見たことがありませんでした。
レントゲンは http://www.eedental.jp/blog/archives/2009_11_3_581.html術後1週間⇒術後2ヶ月
転勤で海外に行かれてしまったのでこの先のレントゲンは帰国後なのですが、
術後2ヶ月で病変(赤丸の中の黒い部分)は少し小さくなってきています。
術後の推測ですが、
黒い病変部分が歯の横に残っているので、今回の原因は歯の横に出来る神経の枝の側枝(木で言うと枝、葉のようなかなり末端の部分)の感染が原因だったのかもしれません。
目で見えないぐらい小さな部分に細菌感染が起こっても、このように大きな問題を引き起こすことがあります。
いやいや、体とは不思議です。
数年後に日本に帰られたら是非レントゲンで確認したい1ケースです。
EEデンタルで根管治療を受けられた方の6ヶ月後レントゲン診断(10分)は無料で
行っておりますので、治療を受けられた方で6ヶ月経過した方は一度来院ください。
顕微鏡歯科学会(別名:虫眼鏡学会)の認定医試験を受けようかと準備を色々している院長です。
動画の提出が義務付けられているのですが・・・
You tubeで編集した動画をそのまま提出しようかと(―_―;)_―;)―;);)
さてつづきを行きましょうかね。
質問
1.神経をとる治療が不完全だと,必ず膿がたまる?
○2.レントゲンで,膿はどのように確認できる?
3.痛みがないけど,膿があるという可能性はありうるのか?
4.このまま,放置するとどうなるか?
今日の回答
2.レントゲンで,膿はどのように確認できる?(? ?)
レントゲンで見ると。。。
黒い丸いように見えます。
今日の写真の赤い丸の中の黒い部分です|д・)
黒い影とはこれ(びっくりしないように^^;)
http://www.eedental.jp/blog/archives/2009_10_7_570.html
この部分は骨が無くなり、細菌が作った肉団子があります。
外科処置なので気の弱い人は回避してください!!
http://www.youtube.com/watch?v=2SlhMPJ-gOs&feature=player_profilepage
骨が無くなりそこには肉団子が埋まっています。
病変は人が手に入れた歯 (右側の赤い丸の歯) に起こりやすいですが、
虫歯が大きくなり放置した歯(左側の小さな赤い丸の歯)にも病変はできてきます(▼∀ ▼)
今回は小さな歯の治療を行いましたが、
きちんと化学的な洗浄さえ行えば側枝(根の先の細い神経)にも根充剤を充填することはできます(・。・)
(白い線がY字になっているのが分かりますかね!?)
このレントゲン上で黒く見える病変はここまで大きくなるのは年単位でおおきくなりますので、
治療後直にこの黒い影が無くなる訳ではありません。。。
治るのも年単位と考えてもらった方がいいでしょう、私は6ヶ月後、1年後で診断をおこなっていますが、
治りが早い方で3ヶ月後に「少し骨出来てきたかな!?」と言うものです(゚□゚*)
ですから、
病変があった歯の根の治療をした歯は1年後ぐらいにレントゲンを撮られた方がいいでしょうねヾ(´c_,`*)
さて3問目はまた次回の機会に
歯チャンネルで書いてあったのですが、なかなか良い質問で書き込みをしたかったのですが、
最近忙しいので回答しないまま終わってしまいました。。。
ではここで、
『俺チャンネル』━━━(=゚Д゚)ノ
スタートです【σ´エ`】σ
質問
1.神経をとる治療が不完全だと,必ず膿がたまる?
2.レントゲンで,膿はどのように確認できる?
3.痛みがないけど,膿があるという可能性はありうるのか?
4.このまま,放置するとどうなるか?
1.神経をとる治療が不完全だと,必ず膿がたまる?
不完全と言う定義が難しいのですが・・・
歯の中の神経は複雑に走っており全てを取りきることができません(=゚ω゚;)
ですから100%の歯髄を取ると言うことを完全と定義するなら根管治療を行う全ての歯が不完全となります。。。
根の先は朝鮮人参のような状態です(写真のような形です)
我々歯科医師が触れるのは主根管だけであり細い枝などは触れません。
「木」で言うと「幹」は拭き掃除が出来ても、「枝」の拭き掃除は出来ないということですガ━━━━━━━(゚□゚*川━━━━━━━━ン!
ですから先ほど書いたように全ての神経を取るということはできません。
あるデーターではアメリカの一流のエンドドンティスト(根の専門医)が治療しても6割程度しか神経が取れていなかったとの報告もあります。
日本の根の治療費より20倍近く高い治療費を貰う専門医がです。。。
人間のすることには限界があるということです。
(ただ、手で触れない部分を効率的に綺麗にする方法はあります、それが専門医の腕の見せ所です)
また根の病変を作るのは歯の中に入って増殖した細菌です。
根の病気は細菌が原因なのです( ゚Д゚)<
個人的な意見ですが(このブログ自体思い込ばかりですが)、
神経を取った歯には必ず細菌は入っていると思います。
しかし、病変(根の先の出来る膿の袋)が出来る為には色々な条件が必要です。
特にやり直しの感染根管治療などは歯の中の細菌をゼロにしている訳ではありません(´・д・`)ノ
(ゼロを目的に治療されておられる先生もおられますが、個人的にはゼロは無理かと・・・)
根管治療、特に「感染根管治療」は、
歯の中の細菌を可能な限り減らすと同時に、細菌が悪さが出来ないような環境を作る治療です。
結果として細菌が減り、悪さが出来なくなり病変が治ってくるという治療なのです((φ(・д・。)
例えると、
ほら穴に入ったクマの入口に大きな岩を置いて穴から外にクマが出れないようにしてしまう
このようなイメージなのです。
岩を置いて出れなくしても、ほら穴(歯)の中にはクマ(細菌)はいます。
ですが、ほら穴の外(歯の外)にクマ(細菌)が出れなければ人に危害は加わりません((φ(・д・。)
(細菌には一生冬眠してもらいます)
ほら穴の中にコンクリートを流し込んでクマが動けないようにしてしまうのも1つの方法です。
このコンクリートが根管充填のガッタパチャー(ゴム)なのです((φ(・д・。)
また、ほら穴のクマは生きていく為には食料が必要です。ほら穴の中に食料がなければ寝るしかすることはありません。
歯で言うと細菌は歯の中の神経の取り残し(たんぱく質)を餌とします((φ(・д・。)
ですから治療で出来るだけ歯の中のたんぱく質(神経)を取る必要があります。
言わば兵糧攻めです。
三国志で例えると、
曹操が、袁紹軍の兵糧を絶つべく烏巣(うそう)の兵糧庫に攻め入ったようなものです(相変わらず分かりにくい例えですが(≧∇≦))
弱みを見つけ攻めるのは基本的な兵法です。
(有能な軍師がいれば言うことはありませんが)
兵糧がなければ絶対的に数の多い袁紹軍も引かざるを得ません^^
=兵糧が無くなった細菌は歯の外の病変を維持できません ⇒ 病変が無くなってきます(゚ー^*)
どうでも良いことですが、これ『官渡の戦い』です。
この戦いで文醜、関羽にヤラれちゃうんですよね。。。
偽関羽:http://www.eedental.jp/blog/archives/2009_8_10_507.html
だいぶ話がそれたな・・・
ですから、
1.神経をとる治療が不完全だと,必ず膿がたまる?
答え、
病変(膿の袋)が出来る為には色々な条件が整い出来てきます(´-ω-`;)
私が思う治療時のポイント
1、虫歯をきちんと全て取りきる
2、無菌的な治療(ラバーダム、きちんとした材料での仮蓋)
3、神経の除去(機械的な除去:削る+化学的な洗浄:消毒液で細菌と神経の残りカスを溶かす)
次点、
根の先端まで根管充填(ゴムで空間を埋める)
1問目でここまで書いてしまった・・・
2.レントゲンで,膿はどのように確認できる?
3.痛みがないけど,膿があるという可能性はありうるのか?
4.このまま,放置するとどうなるか?
は後日書きます。
10月25日〜11月2日までお休みさせて頂きます。
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久々に歯内療法の話でも・・・
毎日している仕事なのですが、いかんせ歯内療法は結果がでるまで期間がかかるので今一ネタにしにくい( ̄∇ ̄)
動画
【根管治療 膿の法則】
http://www.youtube.com/watch?v=MFm6Tf2te_Y&feature=player_profilepage
で膿が出ていた歯の根管治療がようやく終わりましたd(ゝc_,・*)
治療期間は3ヶ月
術前 赤く囲んだ場所に病変が見られこの部分から膿が出てきたいたと考えられます。
実はこの歯、5本がつながったメタルボンドブリッジを数か月前に入れられたぶんで、(゚ω゚`)
数か月前に入れたメタルボンドを外す訳には。。。
しかし非常に長い金属ポストが入っており・・・
ガッタパチャーも一一切見られず・・・(>Д<;)
出した結論は歯の裏側から2.5mmぐらいの穴を開けそこから根管治療!!
メタルコアを顕微鏡を見ながら少しずつ削り・・・!?
実はこのポスト以前非常に長いポストが入っていて、次の先生がそれを取りきれずにそのまま上にまた金属ポストを入れていました。
ですから1本の歯で2つポストがありました(>Д<;)
動画は2つ目のポストから撮っています。
コア外した瞬間から膿が。。。
膿を吸うこと1時間全く止まる気配がないので、
「蓋をすると歯の中の圧力が高まり以前と同じ激痛になるので、今日は蓋をしないのでまた明日絶対きてね」(*´・д・)*´。_。)
で1日目終了
その後2回消毒剤で歯の中を洗浄して、後は水酸化カルシューム入れて放置(他の部位の治療を行う)
3ヶ月全く症状がでていなかったので根管充填と行きたいところなのですが、
実は、この歯・・・
前の先生が根の先端を非常に大きく拡大していて
(通常前歯の根の先端は0.3mmぐらいですが、この歯は0.8mmぐらいになっていた)
通常のガッタパチャーでは予後に不安が残る(綺麗にここまで大きく開いた穴を塞ぐのは難しい)のでMTA
を用いてアピカルバリアテクニックで根管充填をしました(・∀・)
http://www.youtube.com/watch?v=OqWRJvVoeLk&feature=channel
今回は根管内全てをMTAで詰めました(*`д´)b
Because(E.YAZAWA 風に)
この歯に関しては最後の根管治療であり、もし悪くなったら ⇒ 外科的歯内療法
http://www.eedental.jp/surgery.html
その際MTAを逆根管充填する訳ですが、MTAを詰めておけば3mmカットしてもそこはまだMTAがあり
わざわざ難しいMTAの逆根管充填をしなくて済むので戦略的にMTAのみで根管充填をしました(ゝ∀・)
(少しマニアックですが・・・)
E.YAZAWA(是非一度読んでみてください、カッコイイ)
http://d.hatena.ne.jp/tvhumazu/20090812/p1
根充後数週間様子を見ましたが問題がなかったのでメタルボンドに穴を開けた部分にレジンを詰めて終了!!OK(ゝω・´★)
最近MTA根管充填のコツが分かり始めました。
と油断しているとミスるので、いつもおっかなびっくり治療行っています。。。
半年後・1年後のレントゲンが楽しみだ!!
と言うか治ってください!!
レジンばかり書いているのでたまにはエンドの話でも^^;
今日めずらしい治療を行いました。
今現在根の治療後にはガッタパチャーポイントと言うゴム上のものを根の中に入れるのですが、
この歯はシルバーポイントと言う銀の棒が入っていました。
レントゲンの一番左の歯
左:術前 歯の中の白い線がシルバーポイント
右:術後 歯の中の白い線が無くなっています(シルバーポイント除去後)
昔に行われていた方法で非常にめずらしいものです。
私も年に3本ぐらいレントゲンで見るのですが、その多くが根に病変もなく思い出せる範囲では・・・
今回歯科医師人生で2回目となるシルバーポイント除去でした。
いつも根に病変がなければ私はわざわざ再治療を行わないのですが、
この歯は中に大きな虫歯が広がっており感染が疑われたので根の再治療となりました。
ゴールドクラウンもきちんとした根の治療の上の方が長く持つでしょう^^
でも何でなんでしょう、シルバーポイントが入っている歯って病変ないんですよね!?
銀の効果で細菌を押さえつけているのでしょうか!?
不思議だ!!
根管内のシルバーポイントは折れたファイルを取るのと同じで金属の棒の周りを削っていき除去していきます。
(そのうち動画編集します)
今回の歯は4本のシルバーポイントが入っていました。
http://www.eedental.jp/blog/archives/2009_8_11_511.html
一昔前では再治療が不可能だったシルバーポイント根充・・・
マイクロスコープ(顕微鏡)の登場が再治療を可能にした。
でも取るのは非常に疲れる・・・
ガッタパチャー(ゴム)取る方がラクです。
(実際シルバーポイント除去するだけで1時間近くかかりました)
と言っても根管内に入ったガッタパチャーを完全に取りきるのも本当は激難しいのですが。。。
昔、顕微鏡を使用していなかった頃は直にガッタパチャー取れていたのですが、実はレントゲンに映らないレベルでは除去出来ていたと言うもので、
基準が顕微鏡に変わった瞬間全ての治療のハードルが・・・
もの凄く上がりました。
教訓、
見えるって素晴らしいけど、その分手間もかかる。
ブキャナン先生の話を聞きにいったのですが、
エンドドンティストの寺内先生の話の方が私的には面白かったです(*^ー^)/
面白かったのが、
歯内療法(大臼歯の根の治療) マクドナルド1食平均 をアジアとアメリカの平均価格を書いていました。
まずアジア
歯内療法(大臼歯の根の治療) マクドナルド1食平均
・日本 9500円(保険) 490円
・フィリピン 72000円(専門医) 100円
・マレーシア 60000円(専門医) 120円
・シンガポール 72000円(専門医) 150円
・アメリカ 180000円(専門医) 300円
*初診代、レントゲン、CT撮影、隔壁は別に費用がかかります。
桁を打ち間違えた訳ではないですから・・・
日本の治療費なんと9500円!!
しかも今なら3割負担なので3000円ちょっと!!
毎日がお値打ち です。 スーパーじゃないんだから(>。☆)
と言うか「日本のマック」世界的に見ると高いんですね( −з)
因みに水酸化カルシューム貼薬、日本では300円ぐらいですが、ブキャナン先生は125ドル(12500円)だそうです。。。
40倍の差・・・
どこにこんな差が生まれたのか!?(。_+)
ブキャナン先生も
「良い治療をする為には治療費を貰うべき」とおっしゃられていましたが。。。
日本は保険で決められた金額で何とか良い治療をしないといけないんですけど!?
以前聞いた話では、
アメリカの先生などは日本の歯科医師が行った根の治療を馬鹿にするらしいです。
「レベルが低いとか・・・」
じゃあ、
「痛いから9500円で治療してくれ」とアメリカの先生に言えば200%断るでしょうね。
あちらはお金がないと医療そのものが受けられない国ですから・・・
病院に行ってまず、『支払能力』があるか調べる国
怖っ!!( ̄д ̄;)
同じ土俵で技術だけを見れば絶対日本人歯科医師の方が上を行くと思いますけどね(TεT;)
でも医療は技術だけではなく、
1、患者さんの話から情報を聞き出す能力
2、適切な検査をチョイスする能力
3、検査の結果から診断を下す能力
4、適した処置・治療を選択する能力
その後に『技術』が来るので
技術が凄い=素晴らしい先生 とはなりません。
1,2,3,4、に関しては海外の歯科医師に比べて劣っているかもしれません。(自分含め)
話がそれました。
今回ブキャナン先生が来日講演したのは、
先生がデザインした4世代目のニッケル・チタンファイル(GT-X)のCMの為です。
Rフェイズと言う折れにくい特殊な処理がされたニッケル・チタンファイル
いいですよ、このファイル!!
個人輸入して使用していますが、前のGTファイルよりフレキシブルで使いやすいd (>◇< )
写真が医院にあるTFとGT-Xです。
と言っても私的にはTFファイル(同じRフェイズ)の方がいい感じですが・・・
でもTFは太いファイルに関してはあまり対応しきれていないので、トータルで見るとGT-Xの方に軍配が上がりそうです。
*最近になりTFファイルも太いファイルがラインナップされているようです。
http://www.sybronendo.com/index/sybronendo-shape-tf-02
日本でももう少ししたら販売されるようなのですが、ここでネックになるのがコスト。。。(ー’`ー;)
私が個人輸入しているTFファイルは激高です。
ファイル1本24ドル 約2400円です。
これを最低3本以上使用して根管形成していきますが、4本ファイルを使用したと過程して、
2400×4=9600円
ほぼ保険の治療費と同じです。。。
消耗品はファイルだけではありません、他にも色々あります。
治療費の中には技術代、人件費、など色々含まれます。
いくら良い材料が出ても日本で使われるというと・・・
難しい問題です。。。( ̄~ ̄;)
個人レベルでは海外に勝つつもりではいますけど(`0´)