- 2009年12月21日 10:58
- 歯内療法日記
左下の大臼歯(第1大臼歯)治療を続けていたも、痛みが引かないとのことで紹介を頂きました。
レントゲンを見ると確かに病変(膿の袋)がありました。
術前(顕微鏡 ×13倍)
*歯の中を顕微鏡で拡大して見ています。
きちんと根管形成などしているようなのですが、顕微鏡で覗いてみると
ん~、なぁ~んか怪しいなぁ・・・(゚ω゚)(。_。) (お考えください)
怪しい所を顕微鏡を見ながら音波で削っていくと・・・
2本の神経管の間にKファイル(0.06mmの金属のヤスリ)が入っていきました。
*解剖学的に言ってこの場所に神経管があることは珍しいです。
全ての歯で顕微鏡を使用して治療していますが、ここに神経管があるのは年に1本ぐらいの割合です
その極細の神経管を掃除していくと・・・
ビンゴ (-ω-*)
ファイルが入った所を慎重に根管形成(Ni-Tiファイル)すると 膿 が溢れ出てきました。
歯の中から膿って出てくるんですよ^^;
例えば⇒http://www.youtube.com/watch?v=MFm6Tf2te_Y
今回の場合は幸いにも、10分もすると膿は止まってくれました。
歯ぐきの中の膿の圧力で痛みが出ていたのかもしれません(´-ω-`)
消毒、根管形成後
下の方に 黒い丸いが3つ あるのが分るでしょうか!?
本来ここの場所には黒い丸は2つ(神経管は2本)なのです。
1本の根に3本神経管が現れることは非常に珍しいです。
専門で行っていても年に1本ぐらいしかない珍しい症例でした(。゚ω゚)
こういったケースは拡大して歯の中をみてみないと分らないケースです。
凄いな顕微鏡!!
これで痛みが引いてくれれば年明けに根の治療は終了になります(・∀・)ノ
(今回の治療時間:1時間半 )