- 2011年4月19日 20:00
- 歯内療法日記
すみません、これから何回か
完全に歯科医師向けのブログの内容になります(( ´∀`;))
Ni-Tiファイル について、
最初に言っておきますが、
意味もなくダラダラ書きます、しかも日本で買えないファイルのことばかり(笑)
今回デンタルショーのブースで気になったのが
M-Wire(R層のニッケル・チタン)が目立ちました。と言ってもデンツプライの話ですが(笑)
中でも去年のAAEで、ラドル先生が言われていた
1本のニッケル・チタンファイル(Ni-Ti)で根管形成を終えるという新しいファイルがお目見え!!
その名は『WAVE ONE』
本国(アメリカ)でも発売は1ヶ月先らしいですが、ブースには置いてあり透明模型で使わせてもらいましたが、
1、#15番でパテンシー(穿通)をさせ
2、『WAVE ONE』(Ni-Ti)で根管形成(今回は赤を使用)
*従来の Ni-Tiのような回転運動とはことなり、「150°ぐらい回って30°ぐらい戻る」
(これ書く為に動画をコマ送りにして角度調べました)
逆バランスドフォースと言ったら分りやすいでしょうか。
「バランスドフォース」が分らない方は・・・
ググッてくださいm(_ _;)m
サイズは3本
・「Small」(#21:黄色)
・「Primary」(#25:赤色)
・「Large」(#40:黒色)の3本
*「Smallを使うには#10が抵抗なく根尖まで行くこと」だそうです。
長さは3種類 21mm、25mm、31mm
使用した感想から言わせてもらうと・・・
凄い簡単!!(ノ≧∀≦)
ただ、イニシャルトリートメント(抜髄、壊死している根管)には使えるが、
はたしてこれ、リ・トリートメント(再根管治療)に対処できるか。。。
サイズも#40までだし・・・(´з`)
西側(アメリカの西海岸)の先生が行いそうなファイル押し出して形成すればいいと言う考えかた!?
結論、
1本で根管形成が終わればローコストで終わるのでその点は「あり」ですね。
しかし、
『WAVE ONE』を付ける専用の機械を買わなくてはいけないので初期投資は必要です。
(個人的にはファイルが優れていると言うより、専用のレシプロみたいた機械がが優れているのでは!? とも思っています(笑))
はたして日本の薬事を通るのはいつの日か・・・(笑)
(さっき、師匠に聞いたらヨーロッパでは販売されているそうです、ただ電圧の関係で日本では使えないとのこと・・・ (O_O;))
その他、
個人的に去年のAAEで大量に買った『GT-X』
これもM-Wireで4世代目のファイルになります。
はたしてお値段は!?(。´-ω・)
因みに私は1箱38ドルでした(これ言っては駄目だった!?)
現在日本で唯一発売されている
4世代目の『TFファイル(サイブロンデンタル)』
私は3本入りのTFファイルは高かったので、ほぼ同じ値段で買えるGTX(6本入り)にしました(・∀・)
そうそう、カタログ見ていて気づいたのが、
『PRO FILES』(プロファイル)これもM-Wireになったんですね。
今まで出ていた『PRO FILES』は2世代目のファイルで、使い方を間違えると折れやすいファイルでした(×。×)
ただ、ユーザーも多くNi-Tiファイルの中では非常に優れたファイルです。
ここまで書いておいて、『世代が新しくなるとどうなるのか!?』(・ω・;)
4世代目のM-Wireニッケル・チタンはよりフレキシブル(良く曲がる・腰がある)で折れにくくなっています。
個人的には『PRO FILES』デザインやレパートリーが充実していて好きなファイルだったのですが、これも折れにくいM-Wireになって生まれ変わり、よりナイスです!!
ファイルの本数は必要になりますが、
ニッケル・チタン初心者向きのクラウンダウンを行うには非常に良いファイルだと思います。
で、これ日本の発売いつ!?
まさか、アメリカの在庫が日本で掃けるまで、日本での薬事申請はないとか!?
個人的には『PRO FILES』でもシリーズ29の方が良いファイルだと思っているんですけど、シリーズ29はM-Wireにならないのかな!?φ(・ω・ )
と言う疑問符の所を今度今西さん(デンツプライ)に聞いておきたいと思います(笑)
そう言えば、必要あるかどうか微妙な
『Pass FILE』
もこのファイルもM-Wireでしたね。
*#10でグライドパス後(穿通後)、に通す激細のニッケル・チタンファイ
これを使用することで「トランスポーテーション」が起こりにくくなる。
今回のAAEでのセッションでもありましたが、
#15以上の剛性が高いファイル(K,Hファイル)を根尖まで通すとトランスポーテーションが起こってしまうそうです。
*トランスポーテーションとは本来の根管からズレて形成してしまっていくことです。
ですから、超こだわりたい先生は
#10穿通
⇒『Pass FILE』#1
⇒『Pass FILE』#2
⇒『Pass FILE』#3
から
⇒『PRO Taper』シリーズS1へ
⇒『PRO Taper』のFシリーズまで形成
・・・
理想を追求する先生は「是非、是非!!」
でも・・・、
PRO Taperの「F2」,「F3」は剛性が高く使用するとトランスポーテーション起こってしまうとのデーターもあるそうなので・・・
どこまで、こだわるのか(笑)
個人的には、ここまで必要とは思いませんけど・・・
『Pass FILE』もまた例のごとく日本で買えませんε=(‐ω‐;;)
絶対売れないから日本の薬事も通さないでしょうコレ(笑)
と思ったら今日デンツプライ(メーカー)の人が来て、
「あっ、先生発売しますよ」と、
私も即答で、
「絶対売れないし、私は買わない!!」
とやり取りが。。。
すみません、かなりマニアックな話をしていて、
一般の方ははたしてどれぐらいの人が読んでいるのか。。。
歯科の先生も10人ぐらいでしょうか、読んでくれているの(笑)
で、更にマニアックに進みますけど (゚ω゚ノ)ノ
「世界的シェアNO1」の『PRO TAPER』は、まだM-Wireじゃあないんですよ!!
慣れればホント良いファイルだと思います。
「S1」、「S2」が激細で使い方がテクニックセンシティブだけど。。。(><;)
(「K3ファイル」が良いファイルだと言う先生もいますが、個人的には「硬すぎる!!」 あれこそトランスポーテ―ションお起こしまくり・・・だと AAE行っても最近全く言いませんし)
まぁ、プロテーパー(3世代目)は最初からかなりフレキシブルファイルだったんで、今更M-Wireに代えないでいいかもしれませんね。
(過去、こっそりマイナーチェンジしているみたいですけど。。。( ゚д゚)ァラヤダ)
来年辺りM-Wireに変わっていたら驚き!!
と、ここまでデンツプライの「CM的」な流れで書いていますが、
個人的にはデンツプライは好きなメーカーで使用しているファイルが多いです。
(ハンドファイルは高いから買えないけど。。。)
師匠がデンツプライのインストラクターと言うのが最も大きな部分ですが^^;)
今回、学会で評価が高かったファイルが去年もさらっと触れた
『SAF』(セルフアジャスト ファイル)
http://www.endovationsdental.com
別名:「パンストファイル」・・・(メーカーに怒られそうですが)
このファイル根管の形に追随してくれるので太い所、細い所、様々な場所に根管壁にファイルが辺り、最も根管壁にファイルが当り清掃性が良いそうです(・∀・)∩
このファイルの凄い所は別売りキットを接続すると根管形成と同時に根管内洗浄が出来る。
これは画期的、効率的!!
削ると同時に根管付近まで洗浄液を行きわたらせることが出来るので理想的な洗浄がこれで!!( ´゚∀゚)ノ
(たぶん根尖からの起炎物質の押し出しもかなり少ないと思います:推測)
またこのパンストファイル(SAF)折れないんですよ!!
負荷がかかり過ぎると、網目状の形状が崩れて根管からファイルを取れるので、ファイルが根管内に残ることはありません。
(パンストがデンセンして終わりなので捨てるだけ、ちまちま除去する必要なし!!)
因みに私は去年ブースで透明模型で1回使っただけなんで、臨床でどう使えばいいかは知りませんのでメールもらってもスルーです(笑)
パンストファイル(SAF)、
現在『HENRYSCHEIN』(海外通販)でセールをしていて、
お値段5,999.99ドル(約6000ドル:50万オーバー)
因みに安いスターターキットで、2,499.99ドル(21万オーバー)
新しいファイルをお探しの先生は是非!!( ゝω・)ノ
(ただし、我流で)
私は去年40万近く『GT-X』ファイルを買ってしまったので・・・
デンツプライも去年はこの『GT-X』一押しだったのに、
今年は『WAVE-ONE』かよ・・・
「どないやねん!!」(# ゚Д゚)つ
と言うか、
今年のAAEで思ったのは最新の器具追っても仕方がない。
基礎のコンセプトをしっかりさせることだと感じました。
(と言っても一様抑える所は抑えますよ)
根管内洗浄のことなどはまた次回書く予定です。
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