- 2012年5月29日 13:38
- 歯内療法日記
週末の2日間のペンエンド
1日目 朝台風の2号の波を求めていたら大遅刻!(^∀^;)
波乗りしながら、
「あ~、俺の乗る予定の新幹線今頃静岡あたりだなぁ~」
とか友達と話していました(笑)
結構綺麗な波が入って来ていたので、朝5時から4時間みっちり波乗りして、
その後、海でコンビニで買った朝飯を食べながら友達とダラダラ話していたら、
友達に
「井野くん、仕事はいいの!?」
「あっ、そうだよ新幹線の時間調べるわ!」(p・Д・;)
で、1日目は午後から参加となりました(笑)
勉強はいつでもできますが、今日の波は今日しか乗れないもので(゜ー゜;)
(く、苦しいいい訳だ・・・)
会場の前の方には有名な歯内療法専門医の先生が!
色々面白いことメモってきたので
(私が忘れないようにする為のメモなのでね)
・根管と根管を繋ぐ横軸方向の根管のことを「交通枝」と言うみたいです。
・高齢患者さんの歯髄が石灰化して細くなる現象を「Root Canal System」と言うみたいです。
どっかのエンド商品みたいな名前ですね(・ω・;)
・ある研究によると歯を失う1番の原因は「歯根破折」
吉岡先生にも教えてもらいましたが、実験では#15 0.15mmのファイルを歯の先まで入れた時点で破折が起こっているそうなので根管治療をした歯にはどうしても破折は多くなってしまいますね。
でも、ペンの先生方は根尖の手前は感染除去の為に大きく削った方がいいと言われていましたね。
破折のリスク軽減の為にあまり削らないのも1つですし、感染除去の為に削るのも1つの考え方だとは思います。
同じ様なネタ:http://eedental.fine.to/eeblog/2010/04/aae-1.html
・太いステンレスハンドファイルを根尖に使用すると破折が多くなる
でもある文献ではグレートテーパーのニッケルチタンファイルを使用すると破折が多くなるとの報告もありますが・・・
どっち!?(⌒_⌒; )
・現代の接着システムを用いればポストは不要(歯質が十分ある場合)
もうねぇ、保険のメタルポストコア止めたほうが・・・ 象牙質を不要に削ってもなに1つ良いことはないかと・・・
あと、根管治療した歯の強度が弱くなる、枯れ木になるというのは間違えですからね! 強度も水分量も減るのは数パーセントで有意差はありませんから(っ゚Д゚;)っ
・前歯のフェルールは口蓋側の方がクラウンの脱離抵抗に関しては大切になる。
(以前どっかの講演でも聞いたかな)
・抜髄を行うと、他の隣接した歯の神経にも影響・反応が出ている
元々太い神経で繋がっているのですから当たり前と言われれば当たり前のようにも思えますが知りませんでした( ゚ω゚;)
・麻酔の血管収縮剤は歯髄に対して麻酔効果もある
ただ、麻痺するまでに凄い時間がかかるようなので麻酔液を使うべきでしょうね。
・歯根端切除の縦切開は扇形ではなく歯軸と同じ垂直的に入れる
扇形に入れることで血液供給が有利になると教えられましたが、これ何のエビデンスもなくむしろ血管を切断しているようなので・・・
審美切開を目指す意味でも切開線のデザインは熟考しますm(_ _;)m
・One Wave(日本でまだ売っていない回転運動をしないニッケルチタンファイル)は回転系ニッケルチタンファイルより根管内内容物を根尖から押し出しやすい
歯の外に歯の削除片を出すと、術後痛やフレアーアップの確率が上がるので避けたい所ですね。
デンツプライの人に聞いたらone wave日本でも薬事が通れば再来年ぐらいから販売するみたいですよ!
(個人的には抜髄にはファイル1本で対応できると思いますが、はたして感染根管歯には!?)
と言いますか、
個人的には第2世代のプロファイルをMワイヤー(第4世代の材料)にしたさせた進化版プロファイル(第4世代)の薬事取って日本で売ってよ!( ゚д゚)/
来年のAAEでこれを買おうか検討中!
・SAF(これも日本では売っていませんが、もの凄く画期的なファイル)は楕円形の根管に強い、ただ、彎曲根管、根尖側の形成が弱いとのこと
でも、ハイブリットテクニックで他の回転系ニッケルチタンと組み合わせるのが良さそうですね!
このファイルは個人的に大注目!
買わないけど(≧∇≦)
・MOD窩洞のインレーは歯の強度が63%低下
近心と遠心に虫歯が出来てもレジンで治せば窩洞をわざわざ繋げることはしないのでこんなに歯の強度を下げずにすみますね!
レジン治療が出来てよかったです(笑)
・クロールヘキシジンはスメア層の除去が出来る
初めて聞きましたが本当なんでしょうか!?(?。?;)
キレート反応って起っているのかな!?
・インプラントの成功率(審美性を含めた)はシビアにみると結構低い
95%成功というのは口の中に入っている期間(生存率)
(インプラントは半分骨が無くなった悪い状態でも脱離しませんし誰も除去しませんしね・・・)
ざっくり見れば、歯内療法の成功率とインプラントの成功率ってあまり差はないんですよ。
(インプラントの成功条件と根管治療の成功条件に違いがありすぎます インプラントの方の成功は条件が結構甘々のような・・・)
講演の中でも先生が強調されていましたが、むしろ審美性を含めた成功条件で考えれば圧倒的に天然の歯を救った方が綺麗に治せます。
日本の一流のインプラント専門医のレベルはハンパないのは知っています。
日本のどの分野もそうですが、日本の一流は世界で見ても一流だと思います( ̄∀ ̄)
・根管治療の成功率
一般歯科の先生の成功率 64.4%
歯内療法専門医の成功率 87.6%
これが一番今欲しかったデーターでした\(^ω^)/
でも、このデーターはアメリカの話でラバーをしない日本であれば更に成功率は低いでしょうね。。。
で、もっと面白かったのが、
一般歯科の先生とインプラント専門の先生の成功率の方が、一般歯科と歯内療法専門医の成功率よりももっと開きがありました。
・根管充填前の根管内の乾燥は気を付ける
以前、菅谷先生がおっしゃられていましたが、歯の中にペーパーポイントを入れるだけではあまり乾燥していないそうです。
やはりエアブローが必要になるみたいです(気腫を作らないように^^;)
・イスムスのある歯の感染根管処置は予後が悪い
イスムスがある歯で予後が悪ければ外科で勝負ですね!
・6番の遠心頬側根にもDB2が出ることがある
個人的には見たことありませんし、見つけに行ったことがありませんでした。。。
あると思って治療するのと、ないと思って治療するにのでは大きな差が出ますからまずはあること自体知っただけでも収穫でしたね!( ・∀-)☆
注)たぶん発生率で言えば無視していいぐらいの割合だとは思います。
・根尖病変がレントゲン上で5mm以上ある歯の治癒は時間がかかる
当然と言われれば当然ですが・・・
こんなケース: http://eedental.fine.to/eeblog/2011/06/post-314.html
・根尖でトランスポーテーションを起こした歯が感染根管になった場合予後が悪い
話を聞いていると、トランスポーテーションと言うか根尖近くに人工根管を作ってしまった歯
Hファイルや、トリプルファイルなどの穿通性の高いファイルは要注意ですねd(・∀<)
(個人的には必要性を感じないので使用していませんが、無理して削れるファイルでゴリゴリしない方が・・・)
・キム先生のメッセージも面白かったですね。
「口腔外科の先生はアマルガムやグラスアイオノマーを詰める旧型の歯根端切除は止めてください」
「2年間の動物実験で12万ドルがかかった」
と言うのも興味深かったです。
(医療ってお金のかかるものというのを日本人は知って頂きたいですね)
あと、アメリカの専門医でもやはりインプラントを主にしている先生と歯内療法を専門にしている先生では残せる歯にも大きな差がありますね。
EEデンタルにも「先生にインプラントと言われたが何とか残せないか!?」と相談に来られますが・・・
年に1、2本は「えっ、これ抜歯するって!?」と言うケースも(p・Д・;)
当然インプラント中心の先生より歯内療法専門医の先生の方が歯を残す方針を出してくれます。
・技術的な部分も大臼歯の外科的歯内療法で45分とか、小臼歯2本+大臼歯1本で80分とか非常に早いみたいです。
私は今大臼歯で70分かかっているので短縮する方法を考えようかと、でもスライド見ていると結構骨を削っていましたね(⌒_⌒; )
あれだけ削っても上手く行く場合は完全に骨ができるのもう少し骨を削って確実な術野の明示と時間の短縮をした方がいいのか・・・
でも、あまり骨削りたくないなぁ・・・
その他にも色々自分の改善した方が良い点など色々収穫があり面白かったですd(・∀<)
中でも、一番心に残った一言、
石井先生の「あっ、通訳の人訳さなくていいです」(笑)
石井先生、大会関係者のみなさま
ありがとうございましたm(_ _ )m
野田先生お疲れさまでした!
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