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EEデンタル こだわり: 2020年4月アーカイブ

修復物のマージンラインを気にする

3年前に治療したというゴールド修復

機能咬頭側のエナメル質は欠けているし、メタルと歯の境界に段差も・・・

  

外そうとすると、すぐに一塊でゴールドインレーが外れてきた。

 

1級窩洞なのでレジンを詰めましたが、

2020 EEdental HT (0).JPG 

メタル修復を行う際に気にすべきは機能咬頭付近のマージンライン

 

咬合接触(上と下の歯が当たる)がある部分にメタルのマージンを設定すると、

いくらゴールドを用いても長持ちしません。

 

昔はここの部分の金属が伸びて歯を守ると考えられていましたが、そうでもないようです。

 

 

機能咬頭(歯の山)に虫歯は殆ど発生しません。

 

ゴールドインレーにすれば長持ちするのではなく、材料を生かす戦略も必要です。 

  

一度出来た虫歯の歯を長持ちさせるには、

なるべく削らない修復法から試した方がいいことは確実に言えることかと思います。

私なら隣接面カリエス(歯と歯の間)ならレジンで便宜形態(健康な部分の切削)なし

   

顕微鏡下でEENOスフィアを用いてピンポイントで虫歯切削!

顕微鏡下でフロアブルレジンにて過不足なく充填!! 

 

いい感じです!( ・ ω ・) ノ

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新卒歯科医師の就職問題

歯チャンネルなどを見ていると定期的にある歯科医師の就職問題

    

このブログ、歯科学生さんにも見られているとのことで、私が教えられ経験したことを。

(たぶん、学生でこのブログを読んでいる人は「意識高い系(いい意味で)」だと思います。)   

先週も開業のあいさつに来られた川島先生に「先生のブログは学生時代から見ていました」と言ってもらえました。

こんなブログが変に影響力を。。。

   

  

さて、私の就職に関してですが、

 

私の時代(2000年卒)は歯科医師が不足しており大学の事務に行くと就職先の分厚い求人が置いてありました。

  

研修医制度はまだなく、卒後自由に進路を決めれていました。

大学院進学の考えはなく大学の医局に残るなどの選択肢もなく、卒業したら速攻で開業医に就職するでした。

進路指導で「田舎の病院で働きたい」と話したら准教授からメチャ怒られました思い出も。。。 

だって、大学の医局に魅力がないんだもの・・・ 

   

 

そんな中私がコンサルをしてもらっている友人から就職に関して、言われたことを

 

就職先に求めるものは何か!?

1、お金・給与がいい

2、休みが多い

3、技術を身につけたい

この3つの基準から何を優先させるのか!?

  

うまく行けば2つ叶えられることも出来るが、3つの条件が揃う就職先はまずない!

  

簡単に、

1、お金を選べば、診療日数が多い歯科医院となるので休みが固定ではなくシフト制になりやすい

また高いサラリーをもらう以上、売り上げを上げる方法や患者さんを沢山見る必要がある。

患者さんを「沢山見る診療技術」は身につくが『質の治療』は身につきにくい

後、勉強などは外に自分でお金を払って行う必要がある。

   

2、休み:趣味に生きる人ならこれでしょう! ただお金も技術も身に付かない傾向あり

開業して一番困る可能性:大!

  

3、技術:自費診療割合の高い技術系歯科医院を探し就職する必要がある。

勉強をする環境は良いが給与が安い傾向あり

私の時代、歯科医院によっては毎月お金を支払って就職させてもらう所もあった

*親の金銭的な援助や他の歯科医院でのバイトが必要となることも。

また、技術系歯科医院は厳しいので勉強や居残りで練習する必要あり

大学のように手取り足取り教えてくれるのではなく、臨床で悩んでアドバイスをもらえる所

今の時代でいえば顕微鏡治療を実践させてくれるような歯科医院でしょうか。

   

 

いずれも、就職する時は2~3件ぐらいは見学させてもらうことをお勧めします。

今はネットなどで事前に情報など得られますが、

まずは自分の目で雰囲気や歯科医院の人間関係を見てほいた方がいいでしょう。

  

歯科衛生士のボスがいたりするので、その人とうまくやっていけるか!? 

大きな法人の歯科医院だと同僚となる歯科医師との人間関係などあります。

*ざっくり言えば、歯科医院の雰囲気が明る所を探せばいいと思います。

 

 

で、

 

 

私は国家試験を合格して選んだ基準は「2」の休みが多く

職場から数分で波乗りできるポイントがある歯科医院(昼休みにも波乗りがしたい)

  

たまたま大学の事務に来ていた宮崎県の歯科医院へ就職

(好きなサーフポイントの近くの歯科医院にも電話問い合わせをしたのですが、「歯科医師の募集していない」と断られました) 

 

 

1件目非常に波乗りポイントから近く、好条件でしたが半年でリストラ(院長の医院のお金の使い込み発覚で人員整理)

   

失業保険をもらいながら半年近く、遊んでお金の無くなってきた頃に2件目に就職

*この間コーギーを飼い、海外に波乗り旅行に出かけたりと非常に楽しい時間でした。

   

2件目の歯科医院は非常にやり手の院長で、

1日ドクター2人で60人患者さんを診る歯科医院(月80万点)

売り上げを上げるコツや患者さんを集めるコツなど勉強さえてもらいましたが、

毎日それだけ患者さんを診療すると診療後グッタリ。。。 

 

診療後は疲れ切っており「人と話したくない」という病んだ状態に

  

   

患者さんの数さばくというスキルは身につくものの、今思えば技術面の上達はなく

卒後2年のスキルで今使えている技術は痛くない麻酔のみです(笑)

   

 

ここで就職前の大学生に言いたいのは、

自費治療のように1人に時間をかけて行う「質の治療」

保険診療のように1日20~30人を診る「数の治療」

は治療のスタイルが異なります。

  

スポーツで言えば『短距離走』と『長距離走』ぐらい違いがあります。

ですから、どちらの競技者スタイルになりたいのか!?でも就職先は選ぶべきでしょう。 

 

卒後2年の私(宮崎県時代)は次々と患者さんを診なければいけなかったので、治療の質など全く気にもしていませんでした。

どうせ親のあとを継ぐし、保険治療は今の技術(大学で習ったこと)で十分出来ると天狗になっていました。

   

 

今、宮崎時代を思うと、

宮崎県という環境では東京などの都市に比べると勉強する機会は少なく、

いざセミナーや勉強内などになると前日に飛行機に乗って東京などに行く必要があり

やはり都会ほど身近に勉強できるということは言えます。

(田舎でもスタディーグループはありますが、本格的な勉強はやはりセミナーに出るべきです)

  

  

で宮崎で2年半遊びながら仕事をしていて、それはそれでメチャ楽しかったのですが、

友達に神戸に呼び出され、他の同級生(ババちゃん)と話をすると全く会話についていけない・・・

ここで初めて、ヤバい周りの先生はかなり勉強している!

 

ババちゃんは、この当時で一般診療の他、歯周外科や矯正治療を行なっていました。 

分からないことは分院の先生に質問に出かけたり、セミナーにも積極的に参加されていました。

 

 

頑張っている人に比べ、俺周回遅れぐらい遅れている。。。 とはじめて自覚 

その当時、セミナーや学会は年に1回程度の参加でした(笑)  

 

友人から説教を受け、

   

そこから趣味は少し封印して2年半の遅れを取り戻そうと色々な歯科医院を見学させてもらい

メモをしまくり吸収できそうなものは出来るだけ吸収

 

  

見学をさせてもらった1件に、私が師匠と仰ぐ奥村先生の歯科医院があり、

たまたま1人募集があり、条件面で 

「技術は教えられるが給与はあまり出せない」ということでしたが、

*そこで勉強したかったのは「歯科治療」+「インプラント」 

親も協力するから是非奥村先生の所で勉強させてもらえと言われ、

卒後3年で給与は20万 週休2日(休みは実家でバイト) 

 

同級生の頑張って稼いでいる友達などは月70万ぐらいもらっていました。

 

 

師匠には色々教えて頂き色々なことを学ばさせて頂きました。

 

中でも興味が出たのは歯内療法(根管治療)

就職してから1年半毎日22時過ぎまで歯科医院で抜去歯での練習の日々

形成・穿通・拡大・洗浄・根管充填 何本練習したでしょうか(笑)

 

教科書は小林先生の【楽しく分かるエンドドントロジー】←これ1冊目に買うべき本

 

またかなり早い段階で顕微鏡も師匠が導入してくれたので顕微鏡での歯科治療も行うことができました。

次の患者さんがキャンセルになると再診料+貼薬代(600円)で1時間マイクロエンドしていました(笑)

たまたま、師匠がメーカーから提供された「自費用レジン」(カラーステイン)もありましたので、保険治療で前歯の色合わせを行なったり(笑) 

色合わせなんて皆無だった時代なので、患者さんに「凄い!」とメチャ喜ばれた覚えもあります。  

 

 

師匠の歯科医院に勤務して、月に2回以上セミナー・勉強会にも参加して、

色々な治療法・術式や診断のポイント・診断方法、治療計画・セオリーなど学びました。

 

週に2日ぐらい飯を師匠と食べに行かせてもらい色々歯科のことを聞けたのも財産です。

  

 

で、師匠の歯科医院で3年働かせて頂き、親の歯科医院を手伝いながら自分にあった開業準備をして

2007年32歳の時に自費専門の歯科医院を開業しました。 

  

 

自費診療の開業ですが、その当時32歳で自費専門の歯科医院は「自爆開業」と言われました(爆)

 

 

私は、2と3の歯科医院を経験しましたが、師匠に言われたことを思い出します。

「お金が欲しかったら開業してから稼げ!今は技術を習得しろ!必ず身になるから」

とも言われていました。

正直、勤務医時代は殆ど貯金は無かったです。

   

  

  

私が言えることは、

開業したら余計な仕事が増え技術の習得は勤務医時代より難しくなります。

「勤務医時代に色々経験しておいた方がいい!」

    

結局勤務医時代のスタイルで開業し、自分なりに修正していくことになるので、

将来技術を売りにしたければ「技術系の歯科医院」に就職すべきですし、

何より人との出会いでそのスタイルの多くが決まっている気はします。

   

お金・休み・技術 何を主とするかで就職先は変わってくると思いますよ。 

 

 

就職の際の参考にもなれば、反面教師でね( ̄ー ̄;

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