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歯内療法日記: 2026年9月アーカイブ

4ヵ月根管治療をしているが治らない膿

患者さんは50代女性

今年の2~3月ごろから歯茎から腫れと膿が出てきて4ヵ月根管治療をしているがなかなか治らない。

担当の先生から歯内療法専門医に行ってみたら!?と言われ来院

 

レントゲン

2026 EEdental YMI (1).jpg

ピンクの場所辺りに膿の出口はあるのですが、根尖病変が見当たらない。

  

口腔内

2026 EEdental YMI (2).jpg

 

一度CTを撮らせてもらうと、根尖病変らしき所見は1本前の右下5に見られました。

電気歯髄診断を右下5に行うとほぼほぼ神経は死んでおり、腫れと膿の原因は左下5の疑いが強いと説明

レントゲンでも過去に大きな虫歯の治療をした痕が見られました。 

 

ただ、かなりの角度で傾斜した舌側転位歯だったので、根管治療するより右下5は抜歯してその隙間を左下6のクラウンで補ってみてはと提案。

 

ただ、この転位歯、自分では120%抜ける自信がないので、医療センターの湯浅先生に抜歯をお願い。

普段、いつもすんなり抜けましたと返書に所見などが書いてあるのですが、今回は10分以上揺らして何とか抜けましたと、かなり大変だったみたい。

(いつもすみません・・・)

縫合をしたようで、14日後の来院時には膿も消失していたと連絡がありました。

 

さて、ここから私の仕事

前の先生が左下6だと思い頑張って根管治療してくれていたのですが、根尖は#50以上に拡大されており・・・

MTAセメント詰めようか、ガッタパーチャーを使用しようか迷う所

 

初回、根管治療だったということでガッタパーチャーを選択

2026 EEdental YMI (4).jpg

根尖からガッタパーチャーが出ないように、調整して根管充填を行いました。

 

歯の治療は原因歯の特定からスタートします。

今回のケースは左下5が大きく傾斜しており、根尖病変が隠れるような形になっており

また膿も左下6の位置にあったことより、右下6の根管治療をスタートされたと思います。

  

歯内療法専門医であれば、ある程度こういったケースを経験しているので

怪しい歯の特定が行えますが、一般歯科の先生だとこういったケースはあまり見ないので

膿が出てきている歯の近くの歯から触ってしまうのはある程度仕方がないかと思います。

 

ただ、治療している先生は自分では治せないと素早い判断をしてくれ、歯内療法専門医の存在を患者さんに伝えてくれた為、左下6の歯の保存が行えました。

 

親知らずの抜歯のように、治療中の根管治療が難しいと思われれば歯内療法専門医に頼った方が担当の先生の精神的な負担も減らせるので、3カ月ぐらい触って治らなければ専門医を紹介してもらった方がいいと思います。 

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意外と多いよ、歯根吸収

患者さんは40代女性

2019年に一度全顎検査をさせてもらった後

2021年にまた連絡があり、時々咬むと痛い感じが1年前からある。

先日から咬んでいなくても痛みがあり、腫れているような感覚もある。

患者さん的には右下6が痛んでいる感じがするとのこと 

 

レントゲン、CTで診査すると

2026 EEdental UEM (1).jpg

右下6に吸収様の所見が見られました。 

  

患者さんに説明を行い、吸収部の処理を行い根管治療を行うことにしました。 

根管充填はガッタパーチャー使用し、吸収部にはMTAセメントで修復を行いました。

2026 EEdental UEM (2).jpg

1回法で治療を行いました。治療時間1時間45分

 

そこから仮歯で経過を見て行き

2026 EEdental UEM (3).jpg

 1年予後でも問題無かったのでセラミッククラウンを製作させてもらいました。

 

先日別件で来院されたので、ついでにレントゲンを撮らせてもらいました。

2026 EEdental UEM (4).jpg 

経過は良好です!

 

世間的には非常に珍しいとされる外部吸収

ただEEデンタルでは年にぽつぽつこういった吸収ケースがあるので、意外と吸収って見つけていないだけで多いんだろうなと思います。

また吸収が多いのは歯頚部付近となっています。

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根管治療削って治りますか年後のレントゲン!?

根管治療の成否は細菌感染の有無です。

*ただし、病変のない歯の中でも無菌ではありません。

今の考え方だと、膿んだりしている歯の中の細菌を減らし細菌が悪さの出来ない菌数まで減らすのが

今の根管治療のコンセプトです。 (7割以上などの数字はありますが、1割、2割など治療する側は分かっていません)

 

では、この菌を減らす方法として、大きく分けると

①削って菌を減らす

②消毒して菌を減らす

この2つになります。

 

大昔の考え方は①の方法で歯をどんどん削って行き、貼薬剤(ホルマリン系、水酸化Ca、など)という薬剤で菌を減らすというものでした。

ただ、現代において根管治療後に起る歯根破折リスクを出来るだけ減らすを考えると

①の削る作業は必要最小限にして、②の消毒をいかに効率的に行うかがポイントになってきています。

 

この①も必要最小限にしようとすると必ず顕微鏡が必要になってきます。 

とっくり型の花瓶の中を掃除するのに、まず汚れがこびり付いた場所を知りたい

ファイバースコープなどあれば中のこびり付いた汚れの程度と部位が分かります。

今回のケース 50代男性 

20年前に根管治療した歯、咬んだ際に痛みがでてしまい、近医に行くと深い歯周ポケットもあり抜歯と言われる。

転院して根管治療をしてもらっているがなかなか治らす、先月はまた腫れてきて切開を行った。

現在、歯に物が当たると痛い、歩く振動でも痛いとのこと。

レントゲンとCTを撮ると 

2026 EEdental MKO (1).jpg

近心根側面に根尖病変があるのですが、治療の度にファイルで削ったと思わるように

だいぶ歯の中を削っています・・・

第一大臼歯の白い線と主訴の第二大臼歯を比べてもらうと4倍ぐらいに太くなっています。

治療してくれた先生も治そうと思って削っていると思いますが、これは削り過ぎ・・・ 

   

また病変の位置と症状的にも歯根破折、削り過ぎによるパフォレーションが疑われると説明させてもらいました。

患者さんは一度残す治療をトライしてみたいとのことで治療させてもらいました。

 

 

治療をスタートするとすぐに、削り過ぎで歯に穴(パフォ)がありました。

ただ破折線のような所見はないので根管治療を仕上げることとしました。  

*破折線は顕微鏡で歯の中をのぞいても確認できないことはあります。

 

こういったリスクがあるので、①の削って細菌除去は結構リスキー

先で書いた例え、とっくり型のファイバースコープなどで中を見て、汚れが強い場所を理解できていたらどうでしょう!?

そうすればそこだけピンポイントで削って処理出来ます。

闇雲に削って行っても壺の厚みはどんどん薄くなって行き、最悪穴が開き使えなくなってしまいます。

  

穴の開いた場所をレジンでパフォレーションリペアを行い。

ここまで削ってあったので、②の消毒で細菌除去を行いました。

*この②の消毒も薬剤の組み合わせ、消毒する際の効率的な洗浄方法があります。

2026 EEdental MKO (2).jpg

根の先端も#60以上に削ってあったのでMTAとガッタパーチャーの2つで根管充填

治療時間1時間45分 1回法で根管治療とレジンコアまでを行いました。

   

 術後1年

2026 EEdental MKO (3).jpg

半年前に一度腫れてからは落ち着いている、痛みは今の所無い。  

やっぱり破折かなと疑えるような所見 

 

もう1年仮歯で生活してもらうことに

術後2年

2026 EEdental MKO (4).jpg

 ここ半年ぐらいは問題無いとのこと

患者さんには使えるまで使ってもらうことで終診とさせて頂きました。  

  

昔の術式で、闇雲に削って治療するよりきちんと隔壁作って、消毒して行った方がいいと思うんですよね・・・(。_。 )

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