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歯内療法日記: 2026年8月アーカイブ
不思議な形の大きな病変
- 2026年8月14日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは50代女性 家族からの紹介
前歯から膿が出て、抗生剤を飲んで収まるを3年前から繰り返している
何とか前歯と残せないか!?
という主訴
レントゲンを撮らせてもらうと
図①
大きな病変が3つ見えるのですが、
左のレントゲンでは右上2に大きな病変が見え、右上1の病変はかなり小さく見える
左のレントゲンでは右上1に大きな病変が見え、右上2の病変はないように見える
凄く違和感を感じるレントゲンでCT(CBCT)を撮らせてもらうと
確かに病変は右上1・2、左上1にあります。
ただ・・・
右上1にターゲットを合わせると
だるま状に病変が2つあり、最初のレントゲンを見ると確かに病変が被ったように見えます。
小さな骨欠損の裏に大きな骨欠損があると思われます。
この所見が分かったので、別方向でCTを見てみます。
上のレントゲン(図①)の左側は赤い線のレントゲン線の入り方で、口蓋側の骨のない部分を投影している為右上2にはっきり病変が出てきています。
図①の右側のレントゲンは黄色の線の方向でレントゲン線が入っており、口蓋側の青で囲んだ健康な骨が映ってきているので病変の映りが悪かった。
と推測できます。
レントゲンというのは術者を助けるツールなのですが、
この白黒画像というのは、術者の経験則からイメージ、想像を行い病態を把握します。
ただ、今回のケースは超レア
(CBCTの矢状断の所見などは初めて見ました。)
患者さんに説明を行い、3本の根管治療を行いました。
1回法で側切歯(MTAセメント使用)
左右上1も1回法で
術後6ヵ月
術後腫れも痛みもないそうです。
根尖の所見的には黒い濃い小さな丸部分が消えてきてくれているので治ってきてくれているように見えますが、もう少し経過を見る必要がありそうです。
ただ、今回のようにだるま状に繋がった病変形状は初なのでどのように治って行くのか!?
口蓋側に抜けるようなスルー&スルー状態なので貫通した部分の骨が出来るには結構時間がかかるでしょうね。
毎回膿が出る、抗生剤で抑えるを繰り返しているとどんどん骨が溶けていくので、根尖病変(骨)の治りもかなり時間がかかってきます。
個人的には抗生剤で散らすなどは2回までかなと思います。
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歯の側面の骨吸収
- 2026年8月11日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは50代女性
3週間前からズキズキし始めてかかりつけで咬み合わせの調整をしてもらった。
1週間前に腫れてきて、その後痛みは治まったが今度は歯茎から膿が出てきた。
抗生剤を処方され3日間飲んでいる。
レントゲンを撮ると
左上4・5の間に透過像があり、どちらとも根尖病変はありません。
原因歯の特定の為に左上4・5の電気歯髄診断を行うと
左上4は正常、左上5の歯髄反応が弱い(殆ど死にかけている)
と言うことで、今回の腫れ・痛みの原因歯は左上5と判断しました。
治療をスタート
銀歯とベース材を除去していくと過去の治療で小さな露髄(神経が出る)をしていたようで、
露髄面からの出血はなく、神経は死んでいました。
裸眼で治療していると、0.1mm程度の露髄だと分からないことが多いともいます。
治療2回目に症状が落ちていていたので、
ガッタパーチャーで根管充填+レジンコア
術後6か月 腫れや症状はないそうです。
術前に比べ病変は小さくなってきています。
術後
術前時よりは病変は出来てきていますが、術後6か月に比べ大きな病変の改善は無さそうです。
患者さんにはかかりつけでクラウンを作ってもらい1年後にももう1度レントゲンを撮ろうと思います。
もし症状が出るようなら、外科的歯内療法で対応しようと思います。
小臼歯は2割近くに側枝があると言われ、そこの側枝に感染が起こると今回のような病変が横に出来ることがあります。
ここまで病変が大きくなったのは数年はかかってると思いますので、可能なら2年に1回ぐらいレントゲンを撮ってもらった方がいいと思います。
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治療が難しい外部・内部吸収
- 2026年8月 4日 09:00
- 歯内療法日記
過去に診させて頂いている患者さんの外部・内部吸収というケースがちょくちょくあります。
不思議なんですが、勤務医の頃などは吸収ケースなんて数年に1ケースあるかないかでしたが、開業してからは年に1~2件コンスタントに出会います。
今回のケース
2014年に全顎的な虫歯治療をさせて頂いた50代の女性患者さん
以前から検診の際に痛みがあると言っていたのですが、問題無いと経過観察をしていたみたいなんですが・・・
レントゲンとCTを撮らせてもらうと
2021年のレントゲンに比べ明かな吸収所見が見られます。
2021年時は咬むとジーンとする症状があり、温かい物が凍みる症状が半年前からあると言われてレジン充填を行った既往がります。
過去のレントゲンを比べてみても
特に悪い所見はありません。
患者さんに残す治療はトライ出来るが、かなり難しい治療になると説明させてもらいました。
口腔内所見
患者さんは前からかかりつけに症状を言っていたのに、見つけてもらえなかったことに悲しんでいましたが。。。
こればっかりは仕方がないような気もします。
理由は先に書いたように、吸収ケースはかなりレアであり歯内療法専門医のように経験本数が多ければ見つけれるのですが、一般歯科の先生だと疑いをかけるのは難しいかもしれません。
またこの吸収は外から見ても分かりません、レントゲンを撮って初めて見つけることができます。
一般的な歯科医院の保険メンテナンスは、歯石取りが中心であり虫歯や吸収を積極的に見つけにいくものではないので歯科医師的には仕方がないと前の先生をかばう言い方になってしまいます。
ただ、時間とお金を使って健康を維持させる為に歯科医院に行っていた患者さんからすると解せないとは思います。
ホント、歯の吸収を見つけるのは疑いをかけるという経験値が必要となります。
こちらの患者さんも3件歯科医院に行っても原因が分からなかったケース:歯科医院3軒でCTまで撮ったが痛みの原因が分からない - EE DENTAL_Blog
患者さんに了解をもらって治療することになりました。
吸収部分は歯の中から外まで貫通しており、1回目の治療で止血しながら穴の開いた部分をレジンで修復
(根管治療前の下処理だけで2時間を使いました・・・)
治療2回目
4本の神経管を見つけ、掃除&消毒
治療3回目
根管充填+レジンコア+レジン充填
術後
腫れや症状もなく、レントゲン所見でも悪い感じはない。
今回のケース、かなり大きく吸収が起こってしまっていましたが、ホント何が原因で吸収が起こるか知りたいです。
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