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歯内療法日記の最近のブログ記事
太さ0.1mm以下の神経管の根管治療
- 2024年3月 5日 09:00
- 歯内療法日記
膿んでしまった根管治療 激難の穿通 - EE DENTAL_Blog
の予後報告
術前
歯を取り囲むような透過像
術後6か月
側枝が感染したいた様で、その部分がきちんと掃除出来たのか、術後6か月で骨の治りが確認できます。
術後1年
かなり早いペースで骨が回復してくれています。
今回のケースは先端が0.06mmのファイルを駆使して神経管を探しました。
こんな細い神経管は稀ですが、たまにこのように神経管が細くなってしまうことがあります。
こういった細い神経管は一度人の手が入ると傷つけられ、二度と元の神経管が分からなくなるので
成功のポイントは穿通技術の高い先生に最初から治療してもらうことでしょうか。
(自分的には根管治療の技術力はオリジナル根管の穿通力だと思っています。)
勤務医時代に抜去歯(抜いた歯)で診療後に100本以上抜髄練習してきた甲斐がこういう時に出ますね(・ω・)ノ
*興味のない範囲の治療の練習は殆どしませんでしたけどね(笑)
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オーバーしたガッタパーチャー
- 2024年2月28日 09:00
- 歯内療法日記
根管治療の際に中に入れるガッタパーチャー
歯の長さを電気長根管測定器などを使用して把握するのですが、
たまに、歯の外にオーバーしてしまうこともあります。
術前
かなりガッタパーチャーが外に飛び出ています。
この状態でも患者さんは症状が無かったので、治療の対象歯にはしていませんでした。
ただ・・・、
他の歯の治療をしていると、触りたくない歯に限って土台毎折れて取れてきてしまいました。
たぶん2回ほど根管治療をしているのでしょうね、残っている歯質も殆どありません。
また歯肉縁下にもパフォレーション上の部分があり・・・
特に根管治療は治療毎に健康な歯がどんどん少なくなる治療です。
特に顕微鏡なしで土台除去をするとこういう感じになってしまいます。
患者さんは残す方向で治療を希望されたので、根管治療~セラミッククラウンまで行いました。
たまたまガッタパーチャーが一塊で引っこ抜けたので綺麗に除去できましたが、
根尖を#80(0.8mm)近くまで削っていれば、ガッタパーチャーは出やすくなります。
根管充填材はMTAセメントを使用
綺麗に治療出来たと思います、今回のケースは根管充填材が出過ぎですね^^;
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泊りがけの通院
- 2024年2月27日 09:00
- 歯内療法日記
コロナが明けしばらく経ち、ありがたいことにまた遠方からの患者さんが多くなってきています。
先日電話があり、以前は豊橋だったのだが長野県に引っ越してしまい
初診日に30分の診察を受けて、泊まりがけで行くので次の日に治療してもらえますか!?
という問い合わせがありました。
基本的に、過去にレントゲンを撮った部位なら推測ができるので〇〇という治療になるかな?
など推測が出来るの場合によってはOKを出しますが、基本的に初診患者さんの場合自分で治療出来るかなどの資料が全くない為、まず「初診日に治療はできません」と断ります。
患者さん的には遠方から行くので何とかしてもらいたいという希望だと思いますが、
医院側としては、その望みは医院経営に直結する問題なので「無理!」と処理せざるを得ません。
実際見ると、治療が必要ない場合や私では対応できないケースなどあり、2時間枠をもらっていると暇で暇でしょうがありません(笑)
今回のケースは40代女性
昨年12月に痛みが続いていたが最近は治まっている。
咬むと痛みはあるが普通にしている時は痛がないとのこと。
と電話を頂き、近医でレントゲンを撮ってもらい送ってもらいました。
どうやらクラウンを入れ替えた際の刺激で歯髄炎を起こしてしまい神経が死んでしまったようです。
レントゲン
適合の良いゴールドクラウンが入っているのですが、削った刺激の為か神経が死んでしまっています。
以前何本か治療させて頂いた患者さんで当院にも同部位の9年前のレントゲンもあったので、
患者さんには2時間もらい根管治療を行うと説明させて頂きました。
当日、この状態からクラウンを外して、治療となると来院回数も費用も大きくかかる為
患者さんには適合の良いクラウンだから3mm程度の穴から根管治療を行うと説明。
1回法で根管治療
今回のケースクラウンが入ってる為髄角の張り出しなどの状況は術前時には分かりませんでしたが、
この穴から治療を行いました。
Ni-Ti拡大+洗浄が終わり根管充填前の頬舌側
*3mmプローベで合わせると約2.5mm
近遠心側
約2mm
過去一番小さい穴かもしれません(笑)
無理してこの大きさにしている訳ではなく、必要最小限に穴を開けるとこの大きさになりました。
昔は3.5mmぐらい開けていたので、技術力が上がってきているのかもしれません。
*毎回こんなことやっていれば誰でも出来ますが。。。
根管治療+レジンコア+レジン充填
口蓋根が微妙にショートしましたが、根尖が開いており(たぶん壊死したことによる根尖の開き)
EMRの数値が安定しませんでしたが、この部分は少し狙ってショートさせました。
*ガッタパーチャー使用
術後
この白い部分がレジン充填部
この後、半年後にレントゲンを撮り病変の治りを確認します。
過去に何回か書いてありますが、1回の来院時には治療はほぼ行わないのでその点はご了承ください。
1回目の治療でやりたい範囲をおっしゃってもらえれば、2回目からの治療はなるべく来院回数が少なくなるように配慮いたします。
先日は愛知県の患者さんでしたが、当院まで通院時間3時間という患者さんがおられ、愛知県でもそれだけ時間のかかる人がいるのを知りました(^。^;)
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原因の分からない外部吸収歯の保存治療
- 2024年2月23日 09:00
- 歯内療法日記
40代の患者さん
右上に銀歯を入れた後、痛みが出てしまい抗生剤を処方された。
先生に「根管治療が必要だが、半分ぐらいの確率で抜歯になる」と説明を受けEEデンタルへ
現在は腫れはなく、普通の時も痛くはないが咬むと痛い。
レントゲンを撮らせてもらうと
右上6が悪いと判断できるのですが、透過像の形から病態が推測できない。。。
私達専門医は影の場所と形などから、だいたいどこが悪いか推測します。
ただこのケースは原因歯の特定以外は全く想像が付かない。
患者さんには残す治療をやってみるか!?と提案
残せるそうであればトライしたいとのことで、治療スタート
口蓋根にはレジンがびっちり詰めてありますが、この下が怪しい
レジンを外すと、中には不良肉芽(炎症性の肉)がびっちり
本来ここの場所は歯があるはずなんですが・・・
電気メスを駆使して歯の輪郭を出す。
下の方に残った口蓋根を見つける、口蓋根の中間部が全くない。
この状態でも頬側2根は露髄していない。
レントゲンで確認
人為的に削るには穴が大きすぎる為!?外部吸収か!?
患者さんに、現状を説明してもう一度残す!?か抜く!?か聞く
残った歯質には動揺も無い為、使えるまで使うのも1法と説明し、
患者さんは残したいとのことで、口蓋根の先だけ抜歯
(久しぶりに抜歯にルートチップ使いました)
抜いた口蓋根 7~8mm程度の歯根でした。
レントゲンのこの歯
止血してレジンでコアをビルドアップ
仮歯を入れ経過観察を行うことにしました。
術後6か月
症状はなく、術前より良くなっている実感はあるとのこと。
とりあえず悪くなっている所見の無い為、もう半年仮歯で経過観察をしようと思います。
大臼歯の口蓋根の吸収は2ケース目ですね。
一生は持たないにしても、長く使えればなと思いますd(・ω・ )
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1回法で仕上げる根管治療
- 2024年2月16日 09:00
- 歯内療法日記
一般的に神経の治療を行った歯は何回か歯科医院にきてもらいクラウン(大きく削って被せ物)で治すことが一般的なのですが、今回は来院回数1回で仕上げました。
患者さんは60代女性
左下6の歯が膿んでしまい来院された際にCBCTを撮らせて頂くと
咬み合う歯の左上7にも大きな根尖病変が確認できました。
患者さんは左上に特に症状は無いそう
上顎洞を根尖病変が押し上げているように見えます。
神経の張り出しが大きく、過去に露髄があったようにみえます。
デンタル上では神経管は確認できず、かなり神経管が細そうですが、
CBCTでは3本の細い神経管が確認できます。(つまり3本の神経管を探せばいい)
口腔内
対合歯(相方の下の歯)はインプラントで咬耗も見えるのでクラウンにするか!?
インレーを外すと結構健康な歯は残っている為 患者さんにクラウンではなくレジン充填でOKか聞き
隔壁を作り、ラバーダム+根管治療+レジンコア+レジン充填 の1回法で
治療時間1時間45分
レントゲン
細い根管でしたので、そこまで大きく広げませんでした。
MB根とDB根は1mm程度しか離れておらず、MB根を治療しているのかDB根を治療しているのか分かりずらかったです。
この後、6か月後にレントゲン検診をしていきます。
症状が無くても神経が死んでしまっている歯というのがたまにありますので、心配な方は2年に1回ぐらい大きなレントゲンで確認した方がいいと思います。
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診断ミスからの歯髄壊死(ネクローシスパルプ)
- 2024年2月14日 09:08
- 歯内療法日記
患者さんは30代女性
定期健診で1年前ぐらいから冷たいものが凍みる、歯肉の腫れなどを訴えていたが「問題無い」と言われてきた。その後、フィステル(歯茎から膿)も出始めたが様子見をすると言われ、他院で診てもらった所上顎洞炎になっており3か所の治療が必要と言われた。
今は横になると鼻が詰まる、歯の方は普通にしている時は左の上だけに違和感を感じ咬むと違和感が少し強くなる。
レントゲンを撮ると
左上5に大きな根尖病変
左上6に小さな根尖病変
左上4・7のインレーの下には虫歯
とりあえず、上顎洞炎を治す為には左上5・6の根管治療を行う必要があると説明
左上7は結構大き目の虫歯なので、神経を残しレジン充填
と方針を話
3本の歯の治療を行いました。
術後1年
根尖病変は治って来てくれています。
定期的に検診に行っていたのにも関わらず、虫歯や根尖病変を見逃されている初診の患者さんにちょくちょく聞かれますが、
「定期健診って意味あるんでしょうかね!?」
昔ブログに書きましたが、ちゃんとやる歯科医院であれば意味ありますが、衛生士が流れ作業的に歯石を取るだけの定期検診は行く意味はあまりないでしょうね。
3か月おきの歯科定期検診に意味はあるのか!? - EE DENTAL_Blog
また歯科は転院して、先生が変わる度に虫歯基準が変わる為虫歯の指摘が多くの場合であります。
これも歯科あるあるなんですが、自分が治療した歯の基準は甘目、他人が治療した歯の基準は辛目というのも良くあることです。
裸眼の歯科医院で治療した後、顕微鏡を使うような歯科医院に行くと、ここもダメ、ここもダメ、これまたここもダメ etc...
などあります。
(個人的には顕微鏡歯科は治療の介入が早く、過剰診療になると思っています)
歯科はホント基準1つ取ってもバラバラなので、患者さんを混乱させる原因になっていると思いますね。
今回の患者さん綺麗に治ってくれて良かったです!
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1本でも歯を残す
- 2024年2月 1日 09:03
- 歯内療法日記 | EEデンタル こだわり
60代女性
娘さんがEEデンタルの患者さんで、お母さんを紹介してもらいました。
患者さんの主訴は左上が2年前から膿が出てきている、
患者さんも口の中は悪いと自覚されていたので、全顎検査を行い悪い治療計画を立てましたが、
左上は特に問題が多い
ブリッジが入っていますが、左上4は根尖病変、左上7は歯周病で頬側2根が露出
ブリッジも動揺があり、抜歯をして大き目の入れ歯で修復と計画を立てました。
今回の患者さんの抜歯する理由
左上4は過去の治療で大きな金属性の土台が入っており、残っている歯質が少ない。
外科的歯内療法という手もあるが、持病があり外科のリスクが高すぎて勧めれない。
左上7は歯周病で頬側根が露出してしまっており、そこに汚れが溜り問題を起こす。
⇒ 患者さんにはこの治療計画でOKを頂きました。
他の歯の治療を進め、
次回いよいよ右上のブロックの治療に入る際患者さんに
抜く前にダメ元で残す治療やってみます!?ダメだったら後日抜歯、残ったらラッキー!
デメリットは残らなくても費用がかかる、メリットは歯が残ったら入れ歯の大きさがかなり小さく出来る!(違和感が少なくなる)
残すチャンスがあるんだったら是非やってくれとのことで、
左上4 根管治療で左上3・4連結(補強の意味で)
左上7 使えそうな口蓋根のみ残し分割抜歯
まず1回法で左上4を根管治療
パフォレーションが起こっていないか!?起こさないかヒヤヒヤの治療でした。
術後レントゲンを撮ると、顕微鏡で見えない場所にメタルが微妙に残っていますが、まず問題は起こさないでしょう!
他の歯内療法専門医と違うのは、基本的に私は根管充填後すぐにレントゲンを撮りません。
根管充填の入りは昔ほど気にしなくなったので、ラバーダムを外してレントゲンを撮るのは支台築造(土台)をした後です。(レントゲンを撮る為に唾液に触れさせて細菌感染させてはいけない気がするので感染リスクを減らす為の配慮ではあります)
ですから、このように術後に「あれ!?」と思う所見もでますが、まず予後に影響はないと思える場合はやり直しません。
その後、左上7のヘミセクション
で、6ヵ月後のレントゲン
膿も出なくなり、両方とも残りそうな雰囲気が出てきております。
この2本が残せれば入れ歯は1歯半の小さな入れ歯で済みそうです。
歯の治療って治療する度に自分の歯は減ってきます、また歯を残す為の治療の難易度も毎回上がります。
やり直しの治療ってホント難しいんですよ。。。(・∀・;)
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歯根破折に思えたレントゲン所見からの治癒
- 2024年1月20日 09:01
- 歯内療法日記
患者さんは30代男性
以前他の歯の根管治療を行わさせていただいていました。
今回は左の上下の歯が痛む、左下はプクッと腫れてきているむと違和感を感じる。
レントゲンを撮ると
2021年に比べ根尖病変が大きくなってきています。
前に根尖病変の指摘をしていましたが、患者さん側に治療の意思がなかったのでそのままでした。
基本的に病変があっても治療する・しないの最終判断は患者さん側でいいと思っているので、依頼があれば治療をするスタイルです。
*私から積極的に治療して抜歯にするのが怖いというのもある(笑)
図
近心根には根尖病変、遠心根に関しては折れているのか!?と思わせる所見
患者さんには折れている可能性が少しあることを説明し!?
治療スタート
見つけにくい場所に遠心舌側根があり、その部分は手づかずでした。
そこを含め4根管を治療しました。(治療回数:3回)
術後6ヵ月
腫れ痛みはないが1ヵ月に1回程度だが痛みを感じる日もある。
術後1年
腫れ痛みはないがたまに気になる時もある。
レントゲン上では骨は出来てきているので、後は待った方がいいと説明。
破折に思えた遠心の透過像は綺麗に無くなっています。
患者さんは「根管治療=元の健康な歯の状態」をイメージされますが、
いやいや、歯内療法専門医がいうのもなんですが、全く元の状態には戻せませんし、
根尖病変が起こる原因である菌も残念ながらゼロには出来ません。
私が患者さんに言うのは、
治療は元の状態に戻せている訳ではなくこの後しばらく使えるように修理しているに過ぎません。
つまり事故車と同じで多少のガタは来た状態で、使ってもらうような状態です。
更に極論を言うと、
20代、30代で神経を取った歯と言うのは一生は持ちません。
事故車の修理も2回が限界で、何度も修理して乗ることは出来ません。
だ・か・ら
自分の歯を長持ちさせたい人は、①神経を取らない、②根管治療になったら1回できちんと仕上げる(専門医に頼った方がいい)、③根尖病変ができてしまったらより専門性の高い先生に治療してもらう
次点:多少の痛みが残る場合もありますが、すぐにやり直しの治療をしない
今回の患者さんも気にすれば何となく気になるような感じでしたが、
神経という体の一部を取っている訳ですから、気にすれば永遠に気になると思います。
腫れや膿が出てきてレントゲンでも骨が溶けているのは細菌感染で治療が必要
違和感程度のものは様子見をして日にち薬で治す。(この方がお金もかからないし歯の寿命を縮めず済みます)
*後は痛みを拾いに行かないマインドを作ることです。
痛みは脳が作り出しているものです、骨が出来ていても大きな痛みが残る場合も稀にありますが、その場合は「ペインクリニック」での治療が必要となります。
今回のケースは積極的に外科処置をしなくてすみそうなパターンですね!
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EEデンタル2023年 歯内療法専門医 根管治療傾向
- 2024年1月19日 09:00
- 歯内療法日記
毎年恒例のスタッフに調べてもらいましたシリーズ
2023年のEEデンタル根管治療
総根管治療本数:122本
コロナ明けで治療本数が増えてきていますが、大都市の根管治療のみ行う専門医に比べると大分数は少ないです。
*若い歯内療法専門医を目指す先生に、地方では歯内療法だけで食べて行くのはかなり大変だと思います。イメージ的に大きな都市でも10年前に比べ歯内療法専門医の数は増えているので、何らかの戦略は必要だと思います。
まずは、
抜髄:6本
前歯:治療回数0本
小臼歯:治療回数1回2本
大臼歯:治療回数1回3本 2回1本
MB2 4本中2本治療
MTA根充:0本(抜髄でMTA使う必要はないと個人的には思っています)
感染根管(ネクローシスパルプ含む)116本
前歯:治療回数1回12本 2回2本 3回1本 5回1本
小臼歯:治療回数1回25本 2回7本
大臼歯:1回32本 2回30本 3回1本 4回2本 5回2本 6回1本
*治療回数が多いケースは殆ど非歯原性歯痛となります。
何故か、今年は小臼歯の治療本数が多くなりました。
また考え方の変化からか大臼歯の1回法の本数も極端に多くなっています。
MTA根充:116本中39本 (1/3にMTAを使わせてもらっています)
上顎大臼歯(第一、第二)のMB2
68本中11本MB2 発見処置
68本中1本MB3 発見処置
【外科】
・外科的歯内療法:4本(前歯:0本 小臼歯:2本 大臼歯:2本)
去年は外科本数が少ない年でした。(元々積極的な外科派ではないので外科は少ないですが・・・)
・ヘミセクション:2本
【自分のエラー】
フレアーアップ:0本(←開業以来初ですね)
*ここ数年フレアーアップはこの程度で歯内療法専門医の平均7%以下を保っておりますが0本はまぐれですね!
ファイル破折:1本
パーフォレーション:1本
今年のエラーは多くはないですが、出来れば0にしたいですね!
2019年
EEデンタル2019年 歯内療法専門医 根管治療傾向 - EE DENTAL_Blog
2020年
EEデンタル2020年 歯内療法専門医 根管治療傾向 - EE DENTAL_Blog
2021年
EEデンタル2021年 歯内療法専門医 根管治療傾向 - EE DENTAL_Blog
2022年
EEデンタル2022年 歯内療法専門医 根管治療傾向 - EE DENTAL_Blog
本当は成功率まで出すべきなのですが、いかんせ根管治療後痛みや膿が落ち着くと3割ぐらいの患者さんが1年予後のレントゲンを撮りに来てくれないので、1年予後の成功率でさえ出せません・・・
専門医的に言うと4年予後を出せばその実力が提示できるのですが。。。
*1年後のレントゲンだけはEEデンタルから「レントゲン撮りにきてくださいね!」と1回だけ電話させて頂いております。
ご協力のほどよろしくお願いしますm(_ _ )m
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治療しないのにCT (CBCT)!?
- 2024年1月16日 09:05
- 歯内療法日記
以前書かせてもらった。
あの後も、初診患者さんで歯科医院を回ってレントゲンとCBCTを撮り過ぎている気がするのですが、大丈夫ですか!?
できれば、レントゲンは撮りたくないという希望
前も書きましたが、「最初から被爆量の大きいCBCT撮る必要ある!?」と思ってしまいます。
今のご時世、歯内療法専門医もCBCTを撮って正確な根管治療しましょう!
経過観察もCBCTで骨の治りを確認!
という流れなのですが・・・
私的に言えば、「治療できる・治療できない」の診断ぐらい被爆量の小さなデンタルで診断出来ないの!?と思います。
治療もしない先生がCBCT撮って患者さんの得られるものは!?(被爆もしてお金も払って)
先日、歯内療法学会から届いた雑誌を読んでおり、三橋(小)先生の書で、
今の日本のCBCT、顕微鏡の普及率は世界でもトップだそうです。
保険診療で点数が付いたり、コロナの影響で補助金というバラマキをしたおかげでこの状況なのですが、
じゃあ、世界一の設備があれば良い治療が受けられるのか!?
答えは「NO!!!」です。
知り合いの海外の先生や海外の技工士さん、また海外から帰られた患者さんが言うのは
「日本の歯科医療のレベルは低い・・・ 特に根管治療!」
ある患者さんは、診察してもらったアメリカ人歯科医師に
「日本には歯科医師はいないのか!?」とアメリカンジョークを言われたそう(笑)
逆に「アメリカの医療レベルが特に高い気はしなかった」という患者さんもいます。
そもそも、設備は世界トップクラスでも治療費が世界でも類を見ないぐらい安い治療費っておかしくないですか!?
普通、設備投資が高ければ当然それに見合った料金設定になるはずでは!?
投資した分治療費で回収というのは分からなくもないですが、もれなく患者さんに毎回被爆させる意味ありますかね!?
まぁ、私も勤務医時代に先輩に「保険治療=取れる費用は請求するもの」と教えられましたけど(笑)
話を戻して、先日来院された患者さんは歯科医院で治療を受けているがなかなか治らない。。。
一度診てもらいたいということでしたが、当日話を聞くと「最近CBCTを10回ぐらい撮っており被爆が怖いんです」
はっきり言って撮り過ぎ・・・
転院する度にレントゲンを撮っていればそうもなります。
私「今日は小さなレントゲンで診察するから被爆はかなり小さく出来るのでそれで診断させてください」
デンタル(小さなレントゲン)撮った所、「これは残念ですけど、抜歯した方がいいですね」
「治療している先生は〇〇さんの希望を叶える為に何とか頑張ってくれていますが、客観的に言ってホープレス、残念ながらこの歯は誰がやっても残らないと思いますよ」
と説明し終診
正直、自分が手を入れて残せる可能性があれば、精密検査で後でCBCTを撮るのはありでしょう。
ただ、最初からレントゲンとCBCTを撮るのは・・・
最初に書いたブログの患者さんケース
歯内療法専門医を含む何件かで相談をしCBCTを撮っており、これ以上CBCTを撮りたくないという患者さん
術前
デンタルで大きな根尖病変があり、長いメタルポストと樋状根ということは読み取れます。
治療は可能と判断し、根管治療後レジンコアで経過をみていました。
術後1年
近心根の大きな病変も無くなり、歯根膜が確認できます。
CBCT撮ってませんが、たまたま治癒という状態まで1年で持っていけました。
ノーリスクでCBCT撮って、大きく成功率が変わるんであればバンバン撮るべきでしょうが、
現実、初診時にとりあえず撮っておくかというCBCT撮影ってかなり多い気がしますね。
最後に偉そうなことを言わせてもらえば、
医療水準を上げる為には正直、設備や材料ではなく治療の客観的評価
医療技術と結果を評価するのは難しいですが、オンライン化すればやり直し率などは算出できると思います。(絶対に知られたくない派が押し潰すと思いますけど・・・)
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