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歯内療法日記: 2015年8月アーカイブ

感染根管治療後1年 【治ってきて良かった!】

10代の学生患者さん

前歯の虫歯を治したいとのことで来院

2015 EEdental iz  (4).jpg

詰め物がしてありますが、虫歯が見られます。。。

 

 

虫歯の深さを調べようとレントゲン撮影

2015 EEdental iz (1).jpg

大きな虫歯の影響で神経が死んでしまっています( ´ Д `;)

(また赤丸の部分は骨が溶けています・・・)

   

 

根管治療が必要なのは分かりましたが、また10代なので神経の治療をしても、

さし歯にせずに詰め物だけで終らせたい

*セラミックなどの被せ物治療は非常に多くの健康な歯を削ります(約6割)

 

 

ですので患者さん・保護者の方へ

神経を取った歯は将来的には変色するが今は詰め物ですませましょう。

(前歯が変色してきたらホワイトニングで白く治すことも可能な時代です)

 

*私は審美性よりもできるだけ歯の寿命のことを先に考えます!( ・∀・)ノ

 

 

そんなこんなで根管治療をして、レジン治療をして

2015 EEdental iz  (3).jpg

 ナイスな感じに仕上げて!

 

 

1年ぶりにレントゲンを撮らせてもらうと

2015 EEdental iz (2).jpg

「おぉ~、骨出来ているね!」(ゝc_,・ )

(黒っぽい影が無くなってきてくれています)

 

 

 

 

残り60年の人生を考えた歯科治療(・ω・ )ノ

  

  

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2年がかりの奥歯の根管治療

http://eedental.jp/ee_diary/2014/12/post-1090.html 

 

最初の診断からクラウンを入れるまでに2年以上かかりました。

2015 EEdental tak (1).jpg

 

抜髄後 直に転院をされたのですが綺麗な根管治療がしてあり

少し様子をみましょうと話したのですが、半年経過しても違和感は治まらず・・・

 

根管治療を行うことになりました。

 

 

そして、最終的にゴールドクラウンを入れました。

2015 EEdental tak (2).jpg

 *手前3本はレジン充填をさせてもらっています。

 (アンレーでもケースを選べばレジン充填可能なことがあります) 

 

根管治療って、ホント治療も診断も難しいんですよ(!_*)

 

 

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根管治療の際のファイル破折とリスク

根管治療を行うとどうしても起こってしまうリスクの1つにファイル破折があります。

以前書いたブログ:http://eedental.jp/ee_diary/2012/05/post-519.html 

  

ファイルとは神経を取る針金のヤスリみたいなもので

F.jpg

専門医が行っても3~5%ぐらいの確率で起こってしまうそうです。

 

 

ただ、この確率は海外の専門医でのデーターであり、

日本のように海外の1/10以下の治療費で行う根管治療では道具は繰り返し使わないと赤字になるので・・・

ファイルの疲労によるファイル破折というものの確率は海外より高いと推測されます(´ω`。)

 

 

恥ずかしながら私もファイルを年に5~7本折ってしまいます。 ( ノω-、)

 

根管治療の巨匠 Grossman先生はこんなことを言っています。

A dentist who has not fractured a tip of file reamer or broach has not done many root canals

(ファイル、リーマー、ブローチなどの道具を折ったことのない歯科医は多くの根管治療をしていない)

 

ファイルを歯の中に入れなければファイル破折は起こりませんが、ただしきちんと治療はできません。

 

またファイルが折れてしまっても抜髄の場合、予後に大きな差はでませんヾ( ̄∇ ̄ )ノ

(滅菌してあるファイルできちんとラバーダムなどしての治療の場合です)

 

 

ただ、問題になるのが感染した歯にファイルが残存する場合

2015 EEdental matu (1).jpg

赤丸が 骨の溶けた病変部

黄色の四角 破折ファイル

 

この場合ファイルを除去しないと歯の中の消毒効果が落ちてしまい治癒する確率も低くなると考えられます。

 

 

ただし、このような歯の先端で折れているようなケースのファイル除去は非常に難しいです( - ω -;)ゞ

(私のような普通の歯科医師にはです・・・)

 

因みに日本にはファイル除去に関してネ申業をお持ちのT先生(名前を書くと迷惑をかけてしまうかもしれないので伏字にします)がいます。

私から見るとまさに「ネ申」!m(_ _ )m

 

世界一ファイル除去が上手先生です。

 

 

こういった奥歯の歯の先に折れたファイル 凡人の歯科医師が行うと・・・

2015 EEdental matu (2).jpg

やってしまいました。。。

 

歯の外にファイルが出てしまいました(´ヘ`;)

 

 

そして患者さんに理由を話して、外科的歯内療法で治療を行いその際に外科的に除去する方針となりました。

 

外科後

2015 EEdental matu (4).jpg

  

取れたファイル(ファイルと歯の先端)

2015 EEdental matu (5).jpg 

 

 

また、このケースMB根は逆根管充填を行いました。

その理由は、

2015 EEdental matu (6).jpg

カットした断面の神経管が非常に複雑な形状をしており

黒い感染部分にも見える部分があった為、反対側から削りなおしてMTAセメントで封鎖した方が予後がいいだろうと戦略を立てました。

たぶんこの歯に関してはファイルが取れた所で外科をしなければ治らなかったと推測されます( ̄Д ̄ ) 

この外科の結果がでるのは約半年後になります。

  

 

ファイル破折どうしても起こってしまう問題なのですが、取るのは非常に難しいことだけ知っておいてください。

 

 

神業T先生の「ファイル破折実習」に参加して勉強しようかな・・・( ̄∇ ̄;)

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歯を残す為の感染根管治療 と8カ月予後

めずらしく海外からの患者さん

噛むと奥歯に違和感があり、近くの歯科医院に行くと大きな病変(膿)があると言われ、

 

「はやく抜いた方がいい!」(Θ-Θ+)ノ

 

とのこと。。。

 

そこからネットでEEデンタルを見つけ、来院

  

実際レントゲンを取ってみると・・・

2015 EEdental mit (1).jpg

確かに第2大臼歯に大きな根尖病変があります。

(親指の爪と同じぐらい骨が溶けています)

 

根の形も少し複雑なように見えます。

 

ただ、幸い歯は揺れていないので、

「病変かなり大きいですが、一度根管治療してみましょうか?」(・ ω・;)

となり

 

根管治療をすること3回

 

通法通り根の治療をして仮歯を入れて待つこと8カ月

その間全く違和感も腫れもなく生活できていたとのことで

 

 

レントゲン

2015 EEdental mit (2).jpg

歯の先端の黒い骨の溶けた部分に骨ができてきてくれているのが見えますヽ(・ω・ )

 

このケースはもう後4カ月ぐらい仮歯で生活してもらい、最後にセラミッククラウンを入れる予定です。

 

 

なんとか歯が残りそうな雰囲気が出てきてくれています!ヽ(>ω・)ノ

 

 

歯を残す最後の砦となるのが「歯内療法専門医」なのです。

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歯を残す根管治療 3ヶ月後

http://eedental.jp/ee_diary/2015/05/post-1174.html 

の予後報告

 

術前

2015% EEdenta og1.jpg

 

かなり大きな病変が。。。

 

そんな歯でもきちんと治療することで!

2015 EEdental og.jpg

少し骨が出来てきてくれています。

 

また治療後腫れや膿は出ていないそうです(^ω^ )/ 

なんとか残るような雰囲気が出てきてくれました。

 

 

患者さんには「先生のおかげです!」と言われましたが、

「たまたま、たまたま○○さんの運がいいだけだよ」と説明(`・∀´・)ノ

 

ホント、同じことをしても治る人と治らない人がいるので、

ラッキーとしか言いようがない(笑)

  

 

1年後のレントゲンが楽しみな症例の1つです。

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