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EEデンタル こだわりの最近のブログ記事

歯の寿命を縮めない為に歯の神経はなるべく残す

患者さんの全顎治療が終わりまた。

その際に虫歯の大きかった部位の最終確認をさせてもらいました。

患者さんは50代女性 

右上に大きな治療痕があるのですが、顕微鏡で見ると明らかに詰め物の下に虫歯

レントゲンを撮らせてもらうと

2022 EEdental AR (1).jpg

詰め物のした全部に虫歯・・・

狙ってシールドレストレーションしたようには見えません。

 

患者さんと話し合い、とりあえず症状がないので神経を残す方向で治療

奥2本歯ゴールドアンレー、手前2本はレジンで治療することにしました。

 

2022 EEdental AR (2).jpg

露髄させないように慎重に削り、歯髄保存を行いました。

4本中3本は虫歯が縁下深くまで進行しており電メスを使用して歯肉をトリミングし

縁下からレジンで立ち上げ治療(言葉にすると簡単そうなんですけどね・・・)

*患者さんにはこの後症状が出るようなら神経を取るとお話をしています。

 

幸い症状出ずに経過していたので、本日治療の最終日だった為

 

神経が無症状のまま死んでしないかレントゲンでチェック

2022 EEdental AR (3).jpg

歯髄の方に問題はなさそうです。 

 

歯の寿命は神経のある・ないで大きく差が出ます。

極論ですが、私は神経の無い歯の寿命は神経のある歯に比べ半分以下だと思っています。

ですので、私は神経を取る専門ですが神経が健康な歯というのは虫歯が大きくても神経を保存します。

  

精密さと手間のかかる治療ですが、神経を残す価値は大きいと思います!

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咬合性外傷による歯肉炎

歯を治している人間からすると、歯を失う最も怖いものが咬合(咬む力)

ある程度虫歯とか根尖病変は治すことが出来ても、咬合だけはコントロールできない・・・

  

今週も天然歯の歯根破折ケースの治療を行いましたが、折れる歯などを予見することはできません。

  

先日、こんな不思議なケースがありました。

   

3カ月前の歯科検診の際に前歯の歯肉に腫れがあり、うずく感じもあった。

かかりつけの先生には歯肉炎だからよく歯を磨くように指導を受ける。

  

もなかなか改善しない為、EEデンタルへ

 

この歯は2013年に私が治療(根管治療+セラミッククラウン)させてもらった歯

2022 EEdentalHaM (1).jpg

確かにクラウンを入れた歯の一部が炎症でただれている。

  

レントゲンを撮ると

2022 EEdentalHaM (3).jpg

全く悪い感じはない、クラウンの適合も悪くはない。 

 

患者さんの歯磨き能力は高く、いつもきちんと磨けている方でした。

ですので、3カ月も歯肉炎が継続するのはおかしい。

 

が、歯肉炎の原因が見つからない。。。

  

患者さんも困っての来院だったので、どうしたものか・・・

 

ふと、先日の顕微鏡歯科学会でのチッコロ軍曹の講演のなかで

TCH(Tooth Contacting Habit)で歯頚部歯肉に歯肉炎が起こるとの1例を思い出す。

 

ちょっと、かみ合わせを見させてもらうと、さすがに10年近く前に入れたものだったので咬み合わせが強くなってきている。

患者さんに前歯の当たりを聞くと、以前より前歯の当たりが強くなっているとのこと

 

前歯に人差し指の腹を置き、カチカチ咬んでもらうと明らかに唇側に歯が逃げる。

 

まさか噛み合わせ!?

 

患者さんに了承を得て少しだけセラミッククラウンを削らせてもらいました。

 

咬合調整から10日後

2022 EEdentalHaM (2).jpg

え~、歯肉炎が無くなっている!(左から2本目が歯肉炎があったセラミッククラウン)

あれだけ3カ月も磨いて取れなかった歯肉炎がわずか10日で(笑)

  

チッコロ軍曹の話聞いておいて良かったわぁ~!

*今度、お土産でも持参します。

 

前歯の天然歯の中に人工物が1本あり、かみ合わせによる経年変化の差で起こってしまったのかな!? 

と推測

 

患者さんに言うと驚かれるのですが、歯を支えている骨というは日々新陳代謝していますし、咬むという力が加わることで、歯と言うのは僅かではありますが、日に日に動きます。

塵も積もで日々の僅かな動きが5年、10年経過すれば多少の誤差になります。

 歯と同じような物性のものがあればいいのですが、人工物で治す限り入れた時の状態をずっと維持させるというのはまず不可能。。。 

 

今回のケース、推測からたまたま治ってくれましたが、

私は噛み合わせの専門ではないので噛み合わせのトラブルで来院されても治療はできませんので悪しからず(笑) 

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同じ治療なら同じ「質」!?

患者さんの中には、治療法(材料)を選択すれば一律で同じ質で同じ治療に思われている方もおり

そういった患者さんは、今度は安い治療費の歯科医院を選ばれますが・・・

  

これは同じ工場で作られた工業製品であれば、10円でも安い商店で購入するものありでしょうが、

歯科は治療は歯科医院毎に提供されるものは様々です。

 

  

今回の患者さんのケースは、

下の歯の根管治療を行いクラウンを入れたいのですが、上のプラスチックの歯の形が・・・

(特にボリュームがありすぎて)ペアである下の歯の形態が作れない・・・

 

歯は上下対になっており、上の歯の形に対して下の歯を作るので上の歯の形が悪いとその悪い形態のトレースをすることになります。

 

基本的に治療した歯は人工物なので、多かれ少なかれ形態に問題はあるのですが、

今回の歯は虫歯はありませんでしたが、下の歯を作るのであればやり直した方がいいと説明させてもらい

やり直しの治療をさせてもらいました。

 

術前

2022 EEdental Ha (1)a.jpg

どフラットな咬合面とボリューミーな詰め物(レジン)

 

これを治療した先生はこれでOKだと思われたのだと思いますが・・・(^^;)

  

実際大学の頃も、歯型彫刻と言って石膏から歯の形を掘り起こす授業があるのですが、

中には『これ歯というよりチューリップ(花)じゃないの!?』という同級生もいました。

  

 

今回のケースは、咬合面全部を作る必要がありましたが、

かみ合う下の歯で最後噛み合わせの帳尻を取ればよかったのでレジン充填で治療を行いました。

2022 EEdental Ha (2)a.jpg

治療時間1時間15分

 

一応周りの歯のラインに合わせて咬合面を作成しました。

 

同じレジンというプラスチックを使用しましたが、私は咬合面というのは訳あって凹凸があると思っています。

最初のようなまな板上のフラットな状態だと咀嚼効率も低下してしまうと考えます。

 

歯って凄く「機能美」がある組織だと私は思っているのでなるべく模倣しようと考えています。

次回はこの詰めたレジンにかみ合うように下の歯のクラウンを作成します!

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EENO スフィアを使用し切削量を抑えた虫歯治療

今週はお休みを頂いておりますが、

一応私は医院で事務仕事と企業からの仕事を一つづつ片付けています。

  

錦部製作所にお願いされた、「EENOスフィアを使用している所の動画を作って!」

 

比較的難易度の高かったケースを動画にしてYouTubeで見れるようにしました。

虫歯治療どう攻める!? - EE DENTAL_Blog

 

その他、合計5本を動画にして錦部さんにお送りしたので、

そのうちホームページの

DVD「EENOフラット 症例集」-お客様情報入力フォーム (nishikibe.co.jp)

に「EENO スフィア 症例集」が出ると思いますので、気になる先生は申し込んでください。

 

今日は今週末のスライド修正を行います!

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奥歯はミラーの使い方で見えるものも異なる

患者さんは40代女性

全顎検査を希望されレントゲンを撮ると、右下のインレー(銀歯)の下に大きな虫歯がある。

症状はなく、特に違和感なども感じたことはないとのこと

2022 EEdentalKaK (1).jpg 

 

実際の口腔内

2022 EEdentalKaK (4).jpg

歯茎の下に虫歯が広がっており、視診では全く虫歯は分かりません。

 

経験上、ここの虫歯はは親知らずが横向きに生えていた人に出来やすい虫歯

 

また歯茎の中にあるので、裸眼だとどうしても虫歯の取り残しは出やすくなってしまいます。  

虫歯の取り残しを少なくする為には「ミラーテクニック」という鏡をうまく使い治療する必要があります。

2022 EEdentalKaK (0).jpg 

ここの部分は裸眼で見ると、死角になる為虫歯の有無は分かりません。

歯の少し奥にミラーを置いて、歯の裏側から見る必要があります。

  

またミラーを使用し治療を使用となると鏡像を見ならがらの治療となり・・・

上下反転・左右反転する為、あべこべの世界での治療となります。

この鏡像での治療をミラーテクニックといい、慣れるまでイライラしながらの治療となります(笑)

 

特に顕微鏡治療はミラーテクニックでの治療が大前提の治療なので、

歯科医院に顕微鏡を導入しても、ミラーテクニックがマスターできずに、

顕微鏡が歯科医院のオブジェ化する原因にもなります。

  

電気メスで歯肉のトリミングを行い、ミラーテクニックで虫歯を除去し 

2022 EEdentalKaK (2).jpg

ギリギリ露髄(神経の露出)せずに済み、まずはプラスチックで下地を作り

その後、型採りを行い。

   

2週間後にゴールドインレーをSet

2022 EEdentalKaK (3).jpg

綺麗に入りました! 

 

奥歯は見にくい為にどうしても虫歯の取り残しが出やすい傾向はあります。

 

個人的には2004年から顕微鏡を使用し治療をしていますが、

自分の中では、奥歯においては顕微鏡はマストアイテム化しております。

正直、50過ぎた歯科医師は老眼が入ってくるので、実際細かい部分は見えていないんじゃないかな!?とも思います。

 

老眼補正の為にも顕微鏡って良いアイテムだと思います!( ^。^)σ 

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側面の根尖病変と縁下マージン

患者さんは30代女性

前歯に違和感が出た後から歯茎から膿が出るとのこと

 

レントゲンを撮っても少し分かりずらかったので

CTを撮り読影

2022 EEdental SaT (1).jpg

左上1の側面に根尖病変が見られます。

それとクラウンに大きく段差があり、その部分から歯肉炎に・・・

 

前歯のセラミックというのはかぶせ物の縁を歯茎の中(縁下)に隠し

本物っぽく見える演出をするのですが、基本私縁下否定派・・・

縁下に入れるメリットというのは審美性しか思いつきません。

縁下に入れる治療というのは非常に難易度が高くなる治療でクラウンに段差が出来やすいです。 

段差が出来ると、そこの段差に汚れが付着し歯肉炎を起こし敏感な方だと違和感を感じます。。。

  

ただ、前歯なので歯茎の下の縁下に入れることは一般的な方法なのですが、

今回のように歯茎のかなり深い所まで削るのはどうなのかな!?とも思います。

*きちんと印象が採れ、きちんと段差なく被せれればいいと思いますが、非常に難易度の高い治療になります。 

  

  

今回のケース、過去に2回ほど根管治療したようで、太い金属の土台も見られます。

また、側面の根尖病変は治すのが難しいので、外科的歯内療法でセラミックを外さず治療も1法なのですが、

根が短く歯に動揺もあるのと、いかんせ歯肉炎を起こすほどの大きな段差・・・

*この状態で外科を行うと更に根が短くなり動揺が大きくなることが予想されます。 

 

 

私は根管治療の提示をし、1回法で治療を行いました。

2022 EEdental SaT (2).jpg

顕微鏡下で慎重に土台を外しましたが、特に中切歯は健康な歯質はペラペラでした。

*側切歯はクラウンの隙間から虫歯が確認できたので再治療させてもらいました。 

根の先は大きく削られていた為、根管充填材にはMTAをチョイス!

   

そこから経過を見ていき

 

1年後のレントゲン

2022 EEdental SaT (3).jpg 

歯茎からの膿もなくなり、骨も綺麗に出来てきてくれています。

 

反対側のセラミックも段差はありますが、虫歯は今の所無い為よく磨いてと指導

クラウンSet直後

2022 EEdental SaT (5).jpg 

奇跡的に1回で過去に入れたセラミックに色が合いました(笑)

私の技術ではなく、技工士さんの腕です!

*歯が2本とも短く揺れるので2本をくっ付けた連冠にさせてもらいました。

連結をしても技工士に腕さえあれば歯と歯の孤立感は演出できます。 

 

レントゲンチェック

2022 EEdental SaT (4).jpg

以前の治療で、かなり縁下深い所まで削ってありましたが、

なんとかマージンも綺麗にフィットさせれました!

 

 

患者さんにたまに、他院とEEデンタル治療費に差があるけど!?と聞かれますが、

実は、同じ治療(材料)でもこういう手間をかけるだけ、労力が増え他院より治療費が高く設定している面があります。

同じ材料を用いれば全て同じ結果が得られるのであれば、どこの歯科医院も同じ治療費設定でもいいと思いますけどね(⌒_⌒; )

 

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直接覆髄による神経保存

患者さんは50代男性

以前右上の大きな病変の歯の治療をさせてもらった患者さん

症状のない大きな根尖病変 根管治療治癒症例 - EE DENTAL_Blog

2022 EEdental KaT (1).jpg 

右側が痛むとの電話があり、症状を聞くと、

今は落ち着いているが、右側の奥の方が痛んだが腫れなどはなかった。

とのこと

 

レントゲンを撮らせてもらうと

2022 EEdental KaT (2).jpg

うっすら影はあるもののだいぶ病変は小さくなっている

 

症状的にも一番奥のゴールドクラウンの歯が怪しい・・・!?

 

患者さんに説明を行いクラウンを外させてもらうと

虫歯大爆発!虫歯を追って行くと髄角の露髄を起こしとりあえず直接覆髄を行うことにしまいした。

2022 EEdental KaT (4).jpg 

これは痛んでも何ら不思議ではない歯

 

ただ、今回のようにクラウンの入っている歯の虫歯というのはレントゲンでも虫歯の診断は不可能で

症状が出てからの後手後手の治療となります。

 

仮歯で3カ月様子をみてもらい、

右上に症状がないこと、レントゲンで問題のないことを確認してクラウンSet

2022 EEdental KaT (5).jpg

覆髄した部分、レジンベースはクラウンを入れたことによりまた隠れてしまっています。

*このようにレントゲンではクラウンの中はどうなっているか分からないのです。

  

今回のようにクラウンの下の虫歯は非常に診断が難しく、患者さんの症状からの推測になることがあります。

 

また今回たまたま覆髄は上手く行きましたが、個人的な経験則としては症状のある歯、あった歯の予後は悪い気がしております。

覆髄した歯は稀に1年後、2年後に痛みを再び出すことが稀にあるので、しばらくは注意が必要です。 

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破折歯の分割抜歯(トライセクション)

患者さんは70代女性

 

右上のゴールドクラウンに違和感があるとのこと

2022 EEdental TaY (1).jpg

レントゲンを撮るとなんとなく違和感のある所見

  

別角度で確認すると

2022 EEdental TaY (2).jpg

やっぱりMB根が折れており、違和感の原因はここと診断

  

幸い大きな痛みや歯の揺れなどがないことより、

折れている根だけ分割抜歯(トライセクション)で歯の保存を行うことにしました。

 

2根は特に根尖病変などの問題ないのですが、

破折した場所からの細菌感染を疑い根管治療も行うことにしました。

  

 

治療をスタートしクラウン、コア除去を行うと患者さん自身も心配するぐらいの腐敗臭が部屋中に充満

細菌感染した歯、歯の中に入れた人工物に細菌が住み着き臭いを出します。

特に歯の中に住む嫌気性菌は非常に強い臭いを作り出します。

 

個人的には年に数本はこのような凄い臭いがすることがあるのですが、患者さんはやっぱり心配してしまいますよね・・・

 

臭いに心配する患者さんに

「大丈夫ですよ、治療終わることには殆ど臭い取れますから」と説明

ただ、このままの臭いだと次の患者さんもビックリしてしまいますし、何よりその近くで治療を行う私の喉が痛くなるので

医院にある空気清浄機&口腔外バキュームを全開にしてしておきます。

*天井の空気清浄機は音はうるさいですがよく吸う!  

  

まずは2本の根の根管治療

中に入ったガッタパーチャーも臭います。

ただ、除去、拡大操作、次亜塩素酸で消毒する頃には歯の臭いは落ち着きます。

 

綺麗にした後でガッタパーチャーを入れ、レジンコア 

レントゲン

2022 EEdental TaY (3).jpg

 普段作らないポストも、残った歯の維持力を考え3mm程度のポストも作成

  

この後、顕微鏡下で音波を使い歯根分割し、折れている根の抜歯

2022 EEdental TaY (5).jpg

根管治療は殆ど手づかずであり特に太く削ってあった訳でもありません。

また根の先から割れているという珍しいパターン

*ホント歯科の世界は不思議がいっぱいです。   

  

 

分割した場所がスムーズに切れているかレントゲンで確認

2022 EEdental TaY (4).jpg

綺麗に分割出来ました。

 

この後、仮歯を入れ半年程度待って本歯を作成します。

 

歯根破折回避の為、クラウンを入れた方がいいというのが今の教科書ですが、

クラウンを入れても折れる時は歯根が折れてしまいます。

 

今回入っていたのもゴールドクラウンでしたが、ゴールドクラウンを入れると、

咬み合わせに馴染むという理論も個人的には

「そんなに都合のいい話ってある!?」と思っています。

*タイプⅠの金属なら可能化もしれませんが。。。

  

根管治療後の長期の安定というのは非常に難しい問題だと感じます。 

だいたい、夜間の歯ぎしりで悪くなることは想像できますが、こればっかりはどう対応すればいいか。。。

 

  

今回のケースはこの後、仮歯を入れ4~6か月程度様子を見て本歯を作成していきます。 

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歯髄保存は戦略治療

閉め切られてしまいましたが久しぶりに歯チャンネル見ていて、気になったので

 

以下質問内容

約1年前(一昨年の12月頃)、5本ほど虫歯の治療をしました。
その中で、左上4番と右上7番の虫歯が、あまり自覚はなかったものの進行しており、少し神経まで達しているくらいでした。

過去に虫歯で歯の神経を抜いて銀歯を被せる治療をしたことがありましたが、左上4番と7番は先生からの説明を受けて一部だけ神経を除去して神経を保護するMTAセメントというものを使い、ダイレクトボンディングというので詰めました。

そのときの説明では、あとで痛んだら神経を抜くことになるが、基本は大丈夫といわれていました。その後、たまに痛んだりすることがあり、それでもよくなったりもしたので放置していました。ですが、年末に右上の奥歯がかけたと思ったの同時に激痛が走り、少し痛み止などでよくなったのですが、年始早々受診しました。

その結果、2本とも神経がだめになって膿がたまりはじめているといわれてしまいました。右上7番のところは、ダイレクトボンディングで詰めたところと周りの歯の山になっている部分が大きくかけてしまったようで、中側は虫歯でした。

先生には、MTAセメントも上手く行かないこともあるから仕方ないといわれたのですが、それなりに高いお金を払っています。また、1年以内なら保証期間になっていたのですが、年始になってそれもすぎ、悪くなったのは治療後1年以内だと思うのですが、保証も聞かず、しっかり値段をとって治療されることになりました。
先生は淡々と状況を説明してくれますが、淡々としすぎていてこちらの気持ちがわかっているのだろうかと、すこし納得がいかないというか、モヤモヤします。

今回は、神経を完全に抜いて洗浄したりするようですが、保険の治療でやる予定です。右上の7番は神経を抜いて銀歯を被せ、左上4番は、なんとか外側だけ歯を残して、噛み合わせの面や内側は銀歯で被せるような形になるようです。4番が丸ごと銀歯にならないのはよかったですが、これなら始めからMTAセメントやダイレクトボンディングなど自費のものをやる意味はなかったのではないかと思えます。
やはり、はじめから保険で治療しておくべきだったのでしょうか。
ちなみに、MTAセメントとダイレクトボンディングをやった2本と同時に治療したほかの3本は、保険でやりましたが問題ないようでした。

 

保険治療より費用を出したのに予後が悪いとガッカリしてしまいますよね。

ただ、医療は術者がどんなに頑張っても神経保存治療は失敗に終わることがちょくちょく出てしまいます。 

  

今回の治療の目的は歯髄保存(神経の保存)だと思います。

  

これは虫歯が大きいのでMTAを使い直接覆髄しましょうという治療方針だと思うのですが、

虫歯が大きくても神経を残すという観点からすると、直接覆髄ではなく間接覆髄を選択した方が成功率は高かったと思います。

書籍を読んでいても直接覆髄は分からないことが多いとその道の大学の教授もおっしゃっています。

   

ですので、私であれば最近はAIPCやシールドレストレーションという

虫歯を残したまま行う間接覆髄を選択したと思います。

暫間的間接覆髄(AIPC:非侵襲性歯髄覆罩) - EE DENTAL_Blog

わざと虫歯を残す治療法「シールドレストレーション」 - EE DENTAL_Blog 

   

例えば自分の娘の乳歯

当然親であれば「後続永久歯の為にも神経は保存させたい!」と思います。

娘の大きな虫歯でも「主はシールドレストレーション」を選択しました。

子供の乳歯の虫歯 - EE DENTAL_Blog 

3本虫歯があり1本直接覆髄、2本シールドレストレーション

*直接覆髄もMTAは使わず、セラカルというMTA成分が微妙に入ったレジンを使用 

 

私も昔は直接覆髄を積極的にしていましたが直接覆髄の予知性の低さは感じますし、

またMTAを歯冠部に使用すると将来的に黒変し、治した自分は大丈夫と分かるのですが、

他の先生が見た場合また虫歯が出来たと診断してしまいます。  

   

ただ、保険医療機関での神経保存治療は

自費材料であるMTAを使わないと自費化できないのでMTA直接覆髄と自費レジンという治療計画になったと思います。

保険適応であるAIPCシールドレストレーションなどは非常に手間がかかる割に治療が上手く行かないと

次のただでさえ安い保険治療の抜髄の治療費から治療費の減額があるので、誰もやりたがりません。

   

非常に手間のかかる歯髄保存を行う為に時間をかけたいので、

わざわざMTAという自費材料で治したいという気持ちも分からなくはなですが・・・

 

 

治療方針で1つ疑問があり、

術前時にどんなに検査をしても直接覆髄が必要(MTAが必要)などは分からないと思います。

直接覆髄の多くは偶発的露髄(虫歯を削っていったら神経が出ちゃった)

その露出した神経を隠す為にMTAを使用し術式も直接覆髄を行ったとなります。 

   

つまり術前にMTAが必要か!?

は分からず術中に初めてMTA直接覆髄が適応だと分かる処置なのです。 

 

  

後、直接覆髄でも材料をMTAにすれば飛躍的に成功率が上がると言われれば

違います!

MTAを使用した方が質のいい保護層(第3象牙質)は出来ますが、

他の材料に比べ覆髄の成功率が極端に高くなることはありません。 

*ただ、覆髄材のなかではMTAが最も優秀であることは間違いありません。   

  

また直接覆髄の成功率は年々低くなる傾向があり、

1年目より2年目、2年目より3年目と年々悪化し成功率が下がって行くということまで分かっています。

質問者を治療した先生は『なぜ予後を追わないのか!?』ちょっと疑問。。。

  

自費治療で直接覆髄もレジンもやっているのに、1年来院がなかったから保証なし・・・

  

自費専門でやっている歯科医師としてはアフターフォローなしのちょっと乱暴な自費治療だなと思ってしまいます。   

  

  

神経保存というのは診断と戦略が大切なポイントであり、MTA(薬剤)が大切なポイントになる訳ではありません

患者さん的には〇〇という薬剤を使えば成功率が上がる的なイメージがあると思いますが。

  

私の歯髄保存に対する今の見解です。

 

   

そう言えば昔、私が直接覆髄を押していた頃にあるベテラン先生に

「先生は若いからそういう考え方なんだよ」と言われたことを思い出します。

今になって思えば、教科書的な理想ばかり追うスタイルで完全に経験不足だったと思います。 

  

医療って、エビデンスだけではなく自分の経験からのフィードバックというものも財産になります。

 

今回の質問者の方は直接覆髄の失敗、失敗に気づくの遅くなったためにネクローシスパルプ(神経が死んだ後に細菌感染が起こった)となり、

抜髄の時より細菌感染があるぶん根管治療の成功率は下がってしまっていますのでより慎重に根管治療を行わないと、抜歯のリスクまで出て来てしまっています。

  

「神経を保存が結果として抜歯を早める」

となることもあるので凄く注意された方がいいと思います。

歯の神経を残されたい方へ注意事項 - EE DENTAL_Blog

   

今の保険治療費はホントまじめな医療を行う費用設定ではないとは思いますが、

色々な理由を付け自費化していく風潮は結果として、歯科医療の評判を落とす結果に繋がりかねないと思います。

 

自費治療がやりたい歯科医師は、保険治療を辞めて自費治療専門になればいいだけの話だと思います。 

ただし、保険治療と違い自費専門は結果だけを求められますし、治療の前の診断力が非常に勝負を分けます。

 

以上気になったのでブログにさせてもらいました。

 

 

追記:

基本的に覆髄処置を成功に導く為には、薬剤より象牙質の封鎖性を重視すべきかと思います。

書籍にも書いていますが、覆髄を行った歯は速やかに象牙質を封鎖してやった方がいいです。

 

ただ、保険治療では覆髄が上手く行くか、

数カ月仮蓋のままで待ち症状のないことを確認して最終修復物治療を行いますが、

仮蓋というのは封鎖性が乏しく、大丈夫か待っている間に細菌感染を起こし結果失敗に終わることも十分考えられます。 

   

これは先に書いたように、最終修復物を作った後に症状が出た場合

歯科医院側が治療費の負担などしなくてはいけないので、保険治療では仕方がないことだと思います。

 

私は基本的に保保険治療の縛りがないので自分が理想と思う治療を行います。

(それをする為に自費診療医を選んでいます)

 

ですので、このブログに書いてあることはEEデンタルのやり方で、

保険治療では叶えられない理想的なことも多々書いております。

*質問も自費治療での話だったので自費治療での話を書いております。

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保険治療でできないんですか!?

年に1,2回初診の患者さんに聞かれるのですが、

「えっ、これって保険治療でできないんですか!?」

と聞かれます。

   

似たようなことは何度か書いていますが、

EEデンタルが自費専門になった理由 - EE DENTAL_Blog

なぜ自費治療!? - EE DENTAL_Blog

 

一般的に日本の医療機関の99%は保険証を持って行けば全て保険が効くと思います。  

が、1%以下の医院は保険が利きません。

*詳しいことは上記の過去のブログを読んでください。 

  

 

EEデンタルは保険医療機関登録をしていない為、保険診療を行わない医療機関になります。

これは開業する歯科医師に選択の自由があります。

  

自費専門は儲け主義と思われがちですが、実際さほど儲からず

逆に言うと、腕と実績がないと凄く倒産リスクが高く、私の開業当時なんて「ザ・自爆開業」と揶揄されてました。

*私は安定よりやりたいことをやりたいので自費診療を選びました。  

  

 

紛らわしいのですが、一部の歯科医院は保険医療機関にも関わらず、

自費診療(保険外診療)を中心とした歯科医院です

という表記

    

これはっきり言ってほぼルール違反で、この表記の歯科医院は

基本的に保険治療で出来ることは保険治療でのルールに従うべき医療機関です。

  

ですので、最初に保険証を提示して受診した歯科医院で自費治療を勧められた際には、

「保険治療でできないんですか!?」と聞かれれば、

虫歯治療や根管治療、入れ歯などは保険治療での治療が可能となります。

  

保険治療を断られた場合は、お近くの保健所や厚生局などに連絡してください。

後日、厚生局が医院の方に小言を言ってくれると思います(笑)

(苦い蜜からは逃げ、甘い蜜だけ吸うようなものですからね、それこそ同業からは嫌われます)

     

 

繰り返しになりますが、

保険診療を希望される患者さんは最初から保険医療機関で相談してみてください。

EEデンタルは保険医療機関ではないので、保険適応で治療できるものはありません。

 

例えば、「歯茎に刺さった魚の骨を取る」という簡単な処置でも

保険医療機関でないと、各歯科医院で設定した治療費となります。

*そのぐらいであれば私は初診代、再診料代に含めますけど

   

   

また私、保険治療を辞めて10年以上経過しており、

2年に1回レギュレーションが変わるのに全くついていけませんので

保険のルールはほぼ分かりませんので保険適応の治療かどうかの判断も出来ません・・・(^^;)

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