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EEデンタル こだわり: 2023年3月アーカイブ

大きな縁下歯石除去

基本的にスケーリング(歯石取り)はしていないのですが、

たまに患者さんに「先生、治療費支払うのでやってください」 と依頼されることがあります。

 

自分もかなり歯石が溜りやすい体質なので、歯石取りには色々思うことがあります。

 

まず保険適応の歯石取り、患者さんに言うのは

3カ月に1回はやり過ぎ、下手な衛生士にその頻度でやってもらうと知覚過敏が出ます。

また知識のない人が歯頚部付近の虫歯の卵のCOなどにスケーラーを当てると再表層の歯が削られ虫歯が進行します。

*だからそういった知識のない歯科助手が歯石取りをしてはダメなんです。

 

一番の疑問は、保険治療は歯石が付いていようがいなかろうが、全ての歯をスケーラーで触らないといけないという不可解なルール 

医学的に言えば、歯石が付いていればその部分の歯石だけ取ればいいと思うのですが・・・

 

金属の棒を歯に当てれば、金属もすり減りますし歯もすり減ります。

歯石が付いていないのに歯にエアースケーラー、超音波スケーラー当てる意味は!?

プラークであれば歯ブラシで十分です。  

 

 

今回、パフォレーション依頼で来院された患者さん

レントゲンを撮ると、第2大臼歯縁下にかなり大きな歯石が・・・

2023 EEdental MIM (1).jpg

黄色丸の半円形のものが歯石

たぶん、数年かかってここまで成長したと思えます。

 

患者さんに歯石のことを伝えると、

「えぇ!?ちょっと前に歯石取りしてもらいましたけど!?」

 

『以前は第一大臼歯にクラウンが入っており、歯茎の中で隠れているから物理的に取るのはちょっと難しかったと思いますよ。』

『しかも裸眼でこれ取るのはかなり上手な衛生士でないと無理だし、下手に頑張ると歯肉ズタボロになるのがオチのような気もします。』

 

「先生は取れるの!?」

『クラウンが入っていない今なら取れますね』

 

ということで、第一大臼歯の根管治療の後に歯石取りさせてもらいました。

2023 EEdental MIM (2).jpg

 

除去した歯石 5mm程度の大きさ

2023 EEdental MIM (3).jpg

ラッキーなことに顕微鏡下で歯石にキュレットを引っかけてみたら2ストロークで全て除去出来ました! 

取るのに10分近くかかるかなと思ったのですが、ものの2分で除去が終わりました。 

 

個人的には歯石取りは顕微鏡下で衛生士(チッコロ軍曹)にやってもらっていますが、

ピンポイントで歯石にアクセスしてくれるので、基本的に痛くはないです。

 

歯石取りで、泣くほど痛いという場合は・・・ 

衛生士の技術不足だと思いますので、痛いと伝えた方がいいと思います。

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ヒアルロン酸注入・ボツリヌス治療セミナー

久しぶりに大阪の方へセミナーに出かけました。

今回は「ヒアルロン酸注入・ボツリヌス治療セミナー」

レジン屋・歯内療法専門医にいる治療オプションか!?

 

と言われれば、

ヒアルロン酸は審美的な治療になるのでやるつもりはなかったのですが、

ボツリヌス注射はかむ力を軽減させるのでかなり歯内療法や、レジンと関係があります。

 

レジンを詰めて毎回かけてくる、歯内療法をした歯が折れる。

これ殆ど夜間の歯ぎしり(咬みしめやグライディング)、や必要以上の力で咬んでいることで

歯や詰め物に負担がかかってしまい、起ってしまいます。

 

噛み合わせの調整や、ナイトガード(マウスピース)で対処していたのですが、やはり限界があります。

 

 

ちょっと専門的なことを言うと、

口を閉じる筋肉は咬筋・側頭筋・内側翼突筋という筋肉が関与しています。

この咬筋と側頭筋はかなり大きな筋肉で力も多大です。

 

現代人は300年前に比べそんなに固いものは咀嚼しません、また生命の寿命も倍以上延びています。

言い換えると、必要ない大きな力で歯を痛めつけています。

人生40年であった時代なら歯も耐えれましたが、人生80年となると歯の寿命の方が先に来てしまいインプラントや入れ歯のお世話になります。

  

歯の寿命を考えると、①歯の強化を行う、②生活には支障ない範囲で歯にかかる力を弱める

この①は今の所考えつく方法がありません。

②に関しては、顎を動かす筋肉の力を弱めればいい

 

この②のアプローチでボツリヌス注射を大きな閉口筋である咬筋に行います。

すると、筋肉が小さくなり咬む力も弱くなり、結果歯根破折やレジンのかけなどの軽減にも繋がるのではないかと思いセミナーに参加してきました。

 

やり方は咬筋に注射を行います。

ただこれだけ(笑)

 

過去に一度師匠が行っている施術を見ているので、だいたい分かってはいたのですが・・・

ボツリヌス治療の材料などを買う窓口が無かったので今回セミナーを受け購入できるようになりました。

 

講師の先生曰く、

初年度はだいたい年に3回ぐらい

その後、筋肉の戻りをみながら年に2回ぐらい

という感じだそうです。

 

美容系の医科などで高い病院で1回6万ぐらい、歯科では1回3~5万ぐらいが相場のようです。

 

 

とりあえず、5セット注文はしてきたので興味のある方は院長まで

(2~3週間で届くそうです。)

ランニングコストとして初年度10万ぐらい、その後は年に4~7万ぐらい必要になるとお考え下さい。

 

注射を止めても、しばらくは効果があると思いますが、たぶん数年ぐらいすると元の筋肉量に戻るような気がします。

エラの張った方や過去に歯根破折を起こしてしまったような方にお勧めです。

*一応やっておいた方が良さそうな人には院長から告知させて頂きます。 

  

 

今の所、私が興味ないからヒアルロン酸は導入予定なしです。(笑)

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医療に美味しい話はないと思ってください。

先日から報道になっている矯正のトラブルニュース

【初告白】マウスピース矯正トラブルで集団訴訟 被告の運営当事者が語った金の流れ(NEWSポストセブン) - Yahoo!ニュース

 

マウスピース矯正トラブルで集団訴訟 「被害者1500人、総額20億円以上」で健康被害も (msn.com) 

 

 

今回の場合、だます方が完全に悪いと思いますが、

きちんとした医療を受けようとすれば相場以上の費用を支払わないと・・・とは思います。

 

そもそもなんですが、医療ってまじめにやるとあまり利益の出ない職業なんですよ。

また、何かあった際には多額の賠償金などがかかり割のいい職業ではない気がします。

 

今回のように医療で大儲けしようとすれば、患者さんの犠牲はありえますし犠牲なくして大儲けできません

 

このブログ読んでいる患者さんに1つ言えるのは、医療モニターなどになってはダメ!

 

モニターというのは、

その歯科医院の広告症例ケースになってもらう場合(今回の場合表向きにはこっちぽい)

か、

経験値がなく施術に自信のない場合、経験値を積ませてもらう場合

 

記事には

実際には『X』の売上のほとんどがモニター契約をした患者さんでした

とありましたが、

最初から詐欺でこうやっていたと思いますが、きちんと医院経営しようとしたらただのアホ

    

 

ある一定水準の技術がある先生が無料で医療をおこなうことはまずありませんのでね。

 

極端な話、医療は勉強するにも非常にお金がかかります。

海外の学会に行く場合などエコノミーで行っても70~80万ぐらいかかります。

 

今回久しぶりに行こうと思っているシカゴの2023年AAE(アメリカ歯内療法学会)もざっくり飛行機代42万(JALエコノミー)、ホテル24万(会場から1.5マイル離れた安いホテル)、AAE学会費約20万 +食費(たぶんファーストフード通いで安く上げるか・・・)

*税理士さんには「全額経費にはなりませんよ」と念を押されました。

 

これだけ投資して、施術代タダにすると思いますか!?  

 

 

私が歯科医師になって定期的にこういう事件が起こって、集団訴訟的なケースに発展していますがどれだけお金が戻ってきているのか!?

(ネットニュースみるとあまりお金却ってこないようですね・・・)

  

成人矯正って、歯の寿命からみると口全体にかなりダメージが及ぶ治療で成人矯正は個人的にはあまりお勧めしませんね。(私が患者さんに成人矯正勧めるのは年に3人ぐらいでしょうか)

矯正の先生ってメリット大きく言いますが、リスクの話が少し少ない気がします、歯科治療の中でも結構リスク大きいですよ。  

 

そういった治療ですから、ある一定の数の患者さんはリスクの方が大きく出てしまい最初より悪くなり健康被害などの言葉が使われますが、これは正規の費用を支払っていても出るもので特に不思議とは思えません。

*施術技術が高い先生ほどこのリスクは低くできるので、やるのであれば相場以上の費用はかかると思ってください。

  

医療なんて結局は商売なんですから、美味しい話はまず疑った方がいいと思いますね。

まじめにやっている先生はまず赤字のモニターなんてDMで募集しませんよ。

  

今回被害にあってしまった患者さんは2次被害に合わないように気を付けてもらいたいですね。

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