奥歯の保存は可能なのか!?
- Posted by: eedental
- 2023年3月25日 09:00
- 歯内療法日記
歯の治療は何回も同じ治療ができません。
治療の度に次のステージの治療になり、治療の度に予後は悪くなり歯の寿命は短くなります。
特に根管治療は2回、出来て3回になります。
つまりやり直しの治療は出来ても2回まで、次は外科 or 抜歯になります。
患者さんは40代男性
日常的に違和感がある、噛んだ際に痛みがある。
レントゲンを撮ると
大きな根尖病変があり上顎洞が押し上げられているように見えます。
また噛んで痛いのは患歯の歯が欠けており、その破片が歯茎の中に食い込み痛みが出ている感じ。
過去に2回ほど根管治療がされており、どうやら今回が最後の治療となりそうなのですが、
過去の治療で大きく削ってあり、慎重な人工物除去が要求される。
治療は2回法で行いました。
やはり中は大きく削られており、全ての根にMTAセメントで根管充填
手前にも大きな虫歯があったので、かかりつけで治すように説明
治療後6か月
腫れ、痛みはないようで根尖病変もだいぶ小さくなり骨も出来てきてくれています。
この状態でしたらクラウンを作成しても問題ないでしょう!
この後、1年後にもう一度レントゲンを撮り終了になります。
うまく行きそうな所見は出てきていますが、
個人的にはレントゲン上、人工物の面積が大きいように感じてしまいます。
歯根破折と歯質の残存量は関係しているようにいわれますので、なるべくなら1回目の治療で問題が起こらないように処置した方が歯質の削除量も少なくなり、結果歯が長持ちする可能性があるので、特に治療の難しい奥歯は歯内療法専門医を使うのは良いことだと思いますね。
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