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不思議な形の大きな病変

患者さんは50代女性 家族からの紹介

前歯から膿が出て、抗生剤を飲んで収まるを3年前から繰り返している

何とか前歯と残せないか!?

という主訴 

 

レントゲンを撮らせてもらうと

図①

2026 EEdental HAM (1).jpg

大きな病変が3つ見えるのですが、

左のレントゲンでは右上2に大きな病変が見え、右上1の病変はかなり小さく見える

左のレントゲンでは右上1に大きな病変が見え、右上2の病変はないように見える

  

凄く違和感を感じるレントゲンでCT(CBCT)を撮らせてもらうと

2026 EEdental HHI (7).jpg

確かに病変は右上1・2、左上1にあります。

 

ただ・・・

右上1にターゲットを合わせると

2026 EEdental HHI (5).jpg

だるま状に病変が2つあり、最初のレントゲンを見ると確かに病変が被ったように見えます。

2026 EEdental HHI (8).jpg 

小さな骨欠損の裏に大きな骨欠損があると思われます。

この所見が分かったので、別方向でCTを見てみます。

2026 EEdental HHI (6).jpg

上のレントゲン(図①)の左側は赤い線のレントゲン線の入り方で、口蓋側の骨のない部分を投影している為右上2にはっきり病変が出てきています。

図①の右側のレントゲンは黄色の線の方向でレントゲン線が入っており、口蓋側の青で囲んだ健康な骨が映ってきているので病変の映りが悪かった。

と推測できます。

   

レントゲンというのは術者を助けるツールなのですが、

この白黒画像というのは、術者の経験則からイメージ、想像を行い病態を把握します。

 

ただ、今回のケースは超レア

(CBCTの矢状断の所見などは初めて見ました。) 

 

患者さんに説明を行い、3本の根管治療を行いました。

2026 EEdental HHI (2).jpg

1回法で側切歯(MTAセメント使用)

 

左右上1も1回法で

2026 EEdental HHI (3).jpg

 

術後6ヵ月

2026 EEdental HHI (4).jpg

術後腫れも痛みもないそうです。

根尖の所見的には黒い濃い小さな丸部分が消えてきてくれているので治ってきてくれているように見えますが、もう少し経過を見る必要がありそうです。

 

ただ、今回のようにだるま状に繋がった病変形状は初なのでどのように治って行くのか!?

口蓋側に抜けるようなスルー&スルー状態なので貫通した部分の骨が出来るには結構時間がかかるでしょうね。

スルー&スルーの骨の治り - EE DENTAL_Blog

 

毎回膿が出る、抗生剤で抑えるを繰り返しているとどんどん骨が溶けていくので、根尖病変(骨)の治りもかなり時間がかかってきます。

個人的には抗生剤で散らすなどは2回までかなと思います。

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