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痛みの出てしまった歯の根管治療

患者さんは70代女性

左上7の神経保存の治療を行ったが、最近になり痛みが出てきてしまったとのこと

  

レントゲン 

2025 EEdental KOT (1).jpg

大きな詰め物がしてあり神経付近まで削っているようです。

現在、鈍痛があり冷・温水痛があるとのことで根管治療を行うことになりました。 

 

レントゲン上では神経管がかなり細くなっており、1本は神経管が認識出来るのですが・・・ 

経験上第2大臼歯の神経管はバリエーションが多く、必ず顕微鏡下で治療をした方がいいと思います。

*アメリカは州によっては第2大臼歯の根管治療は歯内療法専門医が行い、GPの先生は治療出来ないようになっているそうです。(理由は再治療になる確率が高く、医療費の無駄遣いだからだそうです) 

 

小柄な女性患者さんでしたが、何とかラバーをして

 2025 EEdental KOT (2).jpg

前の先生はきちんと虫歯は取っており、綺麗な治療がしてあったのですが、

前の治療の際の虫歯が大きかったようで痛みが出てしまったように思えました。

*ある面これは仕方がないことだと思います。

  

ラバーダム後、1時間でレジンコアまで仕上げました。

*神経管系の処置は細菌感染を防ぐ意味でも1回で済ませた方がいいと思っています。(神経を取ってきちんと消毒して接着性のある材料で蓋を行う)

レントゲンに写っていなくてもMB根、DB根の入り口はすぐに分かったので

#08(0.08mm)のファイルを用いて神経管を探しましたが、この辺りは専門的な道具があった方がスムーズに治療が可能です。

*#06も医院にはありますが、細過ぎてファイルに腰がないのでケースを選んでしか使いません。  

  

顕微鏡治療していない先生からすると、根管内なんか見れないんだから一緒でしょ!?と思われますが、

顕微鏡を日常で使っている人間からすると、根管以前に、髄角や根管口、イスムス部分も分かりそこを適切にピンポイントで処置できます。

 

歯みたいな小さな組織を必要最小限の治療で納めるためには、必ず顕微鏡はあった方がいいと私は思います!d(・c_・)

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