EE DENTAL_Blog
なかなか治らなかった根尖病変 最後は外科的歯内療法
- 2025年12月 5日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは60代女性
過去に右下7の根管治療からの非歯原性歯痛で治療をさせてもらった患者さん
左上の歯茎から膿が出てくるそう。
レントゲン
5本連結のブリッジの1本の歯に根尖病変が見られます。
連結歯が多くなるブリッジは1本に問題が起こると全て外してやり直しとなるのが嫌な所
患者さんにとりあえずブリッジを切断して1本だけクラウンを外して治療しましょうと提案
治療は2回で
各根根尖は石灰化していた為、開けられる所まで根管治療を行いました。
経過観察
膿もでなくなり、症状は全くないのですが病変にあまり改善傾向はない。
非歯原性歯痛の経験がある患者さんなので、できるだけ外科はしたくないとのこと
基本的に患者さんが嫌なら症状が出たりして悪化を感じるようになったら外科的歯内療法を行いましょうと説明しクラウンを1本だけ入れさせてもらいました。
そんなこんなで、症状もなく経過していたのですが、
2024年9月に2週間前に体調を崩してから腫れてきたとのこと
前に比べ少しン病変は大きくなっているような感じの為
外科的歯内療法を行うことになりました。
MB、DB根の2本の根の処置を行いました。
この前1年予後で来院してもらいました。
患者さん的には少し腫れぼったい感じはあるとのこと、ただレントゲン所見では骨は出来てきてくれており根尖病変は小さくなってきているように見えます。
とりあえず悪化はしていない為、このまま様子見となりました。
基本的に私はファーストチョイスで外科的歯内療法を選択することは稀ですが、
根管治療を行っても治らないような場合には外科的歯内療法を選択します。
また介入の時期もある程度は患者さん都合に合わせますが、膿が出たり腫れたりする場合は外科を勧めます。
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
外部吸収
- 2025年12月 4日 09:00
- 歯内療法日記
どうする根の内部・外部吸収!? - EE DENTAL_Blog
大きな吸収があった歯
患者さんが別件で来院されたので、ついでにレントゲンを撮らせてもらいました。
丁度、術後6年経過した所になります。
つい最近も歯根吸収の患者さんが2名おられましたが、意外と歯根吸収って探すと起こっているものですね。。。
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
お知らせ
- 2025年12月 3日 09:00
- EEデンタル NEWS
今年も残すところ1ヵ月今年の診療は12月26日までとさせ頂きます。
27日は大掃除
12月28日~1月6日までお休みを頂きます。
もう1点
7月にブログにさえて頂きましたが、来年から保障期間が変わりますのでご注意ください。
以上となります、よろしくお願いします。
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
神経が露出していたのにも関わらず・・・
- 2025年12月 2日 09:00
- マニアックレジン
患者さんは40代男性
1カ月前に歯がかけてしまい放置していたら痛みが出てきた為
近医の歯科医院で応急処置をしてもらった歯の治療をお願いしたい。
レントゲン
虫歯が大きく痛みもあったことより、抜髄と判断しました。
口腔内も歯ぎしり痕が見られ、咬耗(歯のすり減り)が著しい。
仮蓋を外すと
歯髄から出血が見られます。
ただ・・・
第一大臼歯だったのに麻酔が全く効かない。。。
歯根膜麻酔含め追加麻酔をするも全く効かず、露髄しているので髄腔内麻酔を行なうも痛くて体がのけぞってしまう。
年に1件ぐらい麻酔の効かないケースはあるのですが、だいたい親知らずか第二大臼歯と相場は決まっているのですが、第一大臼歯で麻酔が効かないなんて、『初』
麻酔が効かないケースは骨格のしっかりした、俗にいう「顎のエラが張った人」
この人は皮質骨が分厚いので麻酔液が中々歯の中まで浸透しません。
昔なら伝達麻酔をしていましたが、ここ5年ぐらい全くやっていない為「注射針」も持っていない。
基本的にやることをやってダメなら仕切りなおした方が早いので、今日は治療は無理!
こんな麻酔が効かなかったのは初なので、大学病院に紹介状を書き治療は終了
口腔内 術後3カ月
歯がかけてしまうのは、歯ぎしりの関係でしょうね。。。
自分の歯を長持ちさせたい患者さんは咬む力も意識した方がいいですよ!
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
穿通なしでも治る時は治る根管治療
- 2025年11月28日 09:00
- 歯内療法日記
すみません今日もスタッフが一人の為、電話対応できない可能性がありますので
留守番電話の方にメッセージ入れて頂ければ、手が空き次第こちらからお電話させて頂きます。
患者さんは40代女性
かかりつけの歯科医院でCTを撮った所右上6に嚢胞があると言われた。
症状はない
術前レントゲン
この歯は8歳の時に抜髄したようですが、殆ど根管治療が出来ていない。。。
近心頬側根に根尖病変が見られ、上顎洞底線も上に持ち上げられています。
また口蓋根の根尖には歯根吸収も見られます。
8歳と言えばかなり歯髄腔も大きいし、歯髄が石灰化して閉じていることはまずないのですが・・・
保険治療の問題点って、歯科医師が頑張ればいいというだけで「質」というのは全く問われない点
上手な先生と○手な先生の治療の差は雲泥にあるのに治療費は同じ・・・
治療をスタートさせてもらったのですが・・・
病変のあるMB根は途中で石灰化しており、オリジナルと思われる部分だけ探し徹底的な根管洗浄
治療回数2回
口蓋根は吸収で根尖が大きく開いていたので、この部分のみMTAを使用
歯内療法専門医といえば、根管探して根尖まで根管充填するんじゃないか!?と思われている先生、患者さんいますけど、人工的に根尖まで道作って治療してもそれはパフォレーションであり全く意味ありません。
本来のオリジナルの根管を治療しないと治癒はありません。
患者さんには根の先が石灰化しており根の先まで道が無かったこと、これで6割は治るが治らない場合は外科的歯内療法を行う必要があると説明させてもらいました。
仮歯まで入れ経過観察
半年後
症状はなく根尖病変も小さくなってきていますので、この後セラミッククラウンを入れさせて頂きました。
治療から1年3ヵ月
根尖病変も無くなり上顎洞底線も元の位置に戻ってくれています。
患者さん的にはこの黒い線を気にされていましたが、個人的にはこの線は気にしなくていいと思います。
たぶん、この後2~3年後ぐらいにレントゲンを撮るとこの線が他の歯根膜と同じぐらいの線になる可能性はありますが、このまま経過するものもあります。
今回のケース根尖まで穿通出来ませんでしたが上手く治ってくれたケースになります。
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
YouTube
- 2025年11月27日 20:43
- 院長の趣味の世界
友達に「井野君出てたよ」
過去にも何回か言われていたのですが、初めて探すことが出来ました(笑)
今回3本出てました。
1本目
2本目
3本目・・・
結構面白い波でしたが、インサイドに人(初心者)がおり途中で降りました(>。<)
初めて自分の動画見ました!(・ω・)v
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
電話対応
- 2025年11月26日 09:00
すみません、今日スタッフが体調を崩し
病欠させて頂いたので、電話の対応が出来ない可能性があります。
つきましては留守番電話の方にメッセージを残して頂ければこちらから手の空いた時間にお電話させて頂きます。
ご迷惑おかけしますがよろしくお願いします。
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
治せない歯科医師と治せる歯科医師
- 2025年11月19日 09:00
- 歯内療法日記
歯科治療の中でもトラブルの多い根管治療(神経の治療)
口の中は体の中でも2番目に汚い(細菌の多い)臓器なので治療はなるべく、
綺麗な環境下で行った方がいいのですが、そこにはどうしてもコストの問題が発生してしまい
理想的な医療というのが難しいのが今の保険診療になってきてしまっています。
先日のブログで国が専門医制度を作っていると書きましたが、
はっきり言ってしまえば、そんな専門医制度より保険制度特に歯科点数先に何とかしてよ!と思ってしまいます。
戦後から価格の上がらない代表「卵」と「歯科治療費」と言われてきましたが、ここ最近「卵」も「米」も値上がりしてしまっていますが、歯科治療は保険制度が出来てからどの程度値上がりしたのでしょうか!?
先日も海外の患者さんと話す機会があり、治療費聞くとコロナ明けぐらいからどの国も治療費が上がっていますし、材料費も2倍近くになってきているものもあります。
近くの飲食店で漁師のおじさんが、娘がヨーロッパにいるんだが歯科治療の為にわざわざ日本に帰ってくるとも話していました。
EEデンタルも今年海外の患者さんが多いので、関係しているかも・・・
海外の患者さんの治療と日本の治療費 - EE DENTAL_Blog
個人的に保険診療をやっていないんですが、ちょっと今の治療費は異常に安過ぎだと思いますね。
今回の患者さんは50代女性
2022年4月に銀歯が外れ歯科医院で銀歯を入れるが痛みが出てしまい神経を取ることに
その後、根管治療を11回繰り返すも痛みが取れず、歯ではないと先生に言われ耳鼻科に行くように言われ、耳鼻科でファイバー、CTで検査も副鼻腔は問題無しとのこと
その後、歯科に戻り今度は歯科口腔外科へ「顎骨骨髄炎」と診断を受け抜歯をする必要ありと言われた。
この歯は5年前から痛いと訴えていたが、問題無いと言われていた歯である。
「抜歯をせずに残せないか!?」という主訴
レントゲン
レントゲン所見的に炎症ある!?という感じ
後日CTも撮りましたが、根尖病変のような所見がうっすらMB根にありました。
と言うかそもそも抜髄スタートで、病変もないのに顎骨炎の診断!?
個人的には根管治療の不備による「非歯原性歯痛」を疑うケース。。。
患者さんには一度歯を残す治療をしてみましょうと提案
今週も1年近く根管治療をしているが痛みが取れない患者さんの治療を行いましたが、今回のレントゲンと同じ
「再治療しているなら、まずガッタパーチャー取りなさいよ・・・」
と思います。
この状態で「貼薬」なんて100回やっても汚いものが残っている限り薬の効果は。。。
ただ、あまり保険診療を攻めれない部分はあります。
やり直しの治療で殆ど費用もらえませんし、貼薬だって1回の治療費400円程度なので出来ることはかなり限られます。
人の体治すのに400円ってどういう時間単価なんだか。。。
ここからはEEデンタルでやった経過
先に結論を書くと残せれはしたのですが、クラウンが入るまでに2年10ヵ月(経過観察期間含む)
1回目の治療で根管内を空にして徹底的に洗浄(消毒)
患者さんには痛みは痛みが続いていた期間ぐらい続く可能性があること、
ただし、治ってくる場合は痛みの大きさや種類が変わり、痛みの時間と頻度が減ってくるので
そういった状態になるかどうかまずは4~6ヵ月様子をみてもらうと説明
治療2回目
前回治療した日は痛みがあり、その後数秒続く痛みが10日ぐらいあった。
昨日は痛い感じと歯が浮いた感じもあった。
治療スタートから2ヵ月
1ヵ月で17日痛い日があったが長くは続かない
痛みは1分以内で収まるが歯の奥の方に鈍痛がある。
治療スタートから3ヵ月
前より痛い日は減ってきている。
1ヵ月で7日痛い日があった。
日によっては違和感を感じる。
治療スタートから4ヵ月
痛みの強い日が続いている、雨の日から痛みが出てきて3日続いている。
調子はよくない。昔のような痛みに戻ってきている。
レントゲン
DB、Pの根尖から出血あり ⇒ 違和感の原因の根だと考えられるがここの根に病変はない。
治療スタートから6ヵ月
奥の方の弱い痛みが10日あった。お肉をこの歯で食べてしまった際にグギッと痛かった。
根管内は綺麗であり、問題所見はない。
治療スタートから7ヵ月
先月より痛い日は少なくなったが、軽い痛みが数日あった。
鈍痛が出たが痛み止めを飲むほどではない。
根管内も綺麗ですし、やることないので根管充填を行いレジンコアまで
経験則で根管充填するとまた痛みがぶり返すことがあるので、根充後の痛みは日にち薬で収まのを待つと説明。
術後1年
1ヵ月に7~8回 一過性の痛みが出る、持続はしない。
痛みがない日も10日ぐらい続く時もある。
⇒レントゲン所見も悪くない。あまり気になるようならペインに紹介状を書くが、この程度の痛みなら様子を見た方がいいと思う。
術後2年
時々1~2秒の痛みが夜にあるが、前よりは良くなっているのが実感できる。
4月、6月は全く痛みがなかった。8月も1回だけ
最近は左上より右上の方に痛みを感じる。
患者さんには2年診させてもらい、痛みはだいぶ減ってはいるがゼロにはならないと思う。
痛みに関しては患者さん個々の感受性の問題もあり、ゼロを目指すならペインクリニック
この程度の痛みであれば共存を選ぶならかみ合わせを低くした本歯を入れる。
という選択
患者さんにOKをもらいセラミッククラウンを今月入れさせてもらいました。
今回のケース、結果論的に言えば
患者さんの痛みに対する感受性が高い ⇒ 歯科医師の診断の誤り&不適切な根管治療 と悪い方向に転がってしまったケースだと思います。
はっきり言えば痛みに対する感受性が高い患者さんに関しては治療が非常に難しいですし、難治化することも多々あります。
痛みは咬合(歯ぎしり)から来たりすることもありますが、根管治療により痛みが大きくなるような場合は不適切な根管治療による細菌感染を疑います。
EEデンタルの場合ですが、大臼歯であれば約2~3回で治療が終わることが8割以上です。
今回のケース電話診察まで含めると17回 治療期間2年10ヵ月
正直、自費治療でやっていても赤字です。ただ誰かが治療しないと患者さんの痛みは永遠に続きます。
個人的には、根管治療で自分で手に負えないと思えば歯科医師も歯内療法専門医などに紹介すべきかと思いますね。
患者さんは担当の先生が治せるものだと思い、半年も1年も歯科医院に通ってくれるのですから無理なケースの見極めは非常に重要かと思います。
今回のケース結果的に残せてよかったです。
(正確に言うとたまたま残せたという感じです)
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
インフルエンザのでキャンセル
- 2025年11月18日 09:00
- EEデンタル NEWS
今月に入りインフルエンザにかかってしまった。
家族がインフルエンザにかかってしまったなどの電話がちょくちょくあります。
テレビ、ネットでもインフルエンザの罹患率が増えているとニュースがあります。
もし体調が悪い場合などは、無理せず予約はキャンセルして頂いて結構です。
体調が良くなられましたら、また予約の方を取り直してください。
なお理由が理由だけにキャンセル料などは発生しませんのでご安心ください。
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
回数制限のある奥歯の根管治療
- 2025年11月15日 09:00
- 歯内療法日記
歯の治療は何度も同じ治療ができず、治療の度に自分の歯は少なくなり成功率が下がってきてしまいます。
これは患者さんの価値観なので仕方がありませんが、保険治療で受けてダメなら自費治療で再び治療を行う。
治療費的にいえば1つの方法かもしれませんが、個人的にこれは完全になしであり
1回目の治療からきちんとした治療を受け、少ない回数で結果を得るべきだと思っています。
今回の患者さん50代女性、検査を行うと右下6・7に根尖病変が見られます。
診る感じ2回根管治療が行われており、次の治療が最後の治療となりそう。
治療は1本2回の合計来院回数4回で根管治療+レジンコア+仮歯まで
第2大臼歯は近心根付近にパフォレーション(人工的な穴)がありました。
見えない奥歯の治療なので仕方がありませんが、このように治療の度に医原性の問題も付与されます。
ですから、1回目の治療より2回目の治療、2回目の治療より3回目の治療の方が難易度が上がり
成功率も下がる為残せる確率は下がってきます。
そこから、半年仮歯で生活をしてもらい、問題無いのを確認した後
今週ゴールドクラウンを2本入れさせて頂きました。
根尖病変は無くなり、綺麗な連続する歯根膜が見えてきています。
歯の治療って細かいが故に、一度間違った処置を行なうと後が大変になるんです(>。<)
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
- 購読
- Powerd By