Home> 歯内療法日記 > 穿通なしでも治る時は治る根管治療
穿通なしでも治る時は治る根管治療
- 2025年11月28日 09:00
- 歯内療法日記
すみません今日もスタッフが一人の為、電話対応できない可能性がありますので
留守番電話の方にメッセージ入れて頂ければ、手が空き次第こちらからお電話させて頂きます。
患者さんは40代女性
かかりつけの歯科医院でCTを撮った所右上6に嚢胞があると言われた。
症状はない
術前レントゲン
この歯は8歳の時に抜髄したようですが、殆ど根管治療が出来ていない。。。
近心頬側根に根尖病変が見られ、上顎洞底線も上に持ち上げられています。
また口蓋根の根尖には歯根吸収も見られます。
8歳と言えばかなり歯髄腔も大きいし、歯髄が石灰化して閉じていることはまずないのですが・・・
保険治療の問題点って、歯科医師が頑張ればいいというだけで「質」というのは全く問われない点
上手な先生と○手な先生の治療の差は雲泥にあるのに治療費は同じ・・・
治療をスタートさせてもらったのですが・・・
病変のあるMB根は途中で石灰化しており、オリジナルと思われる部分だけ探し徹底的な根管洗浄
治療回数2回
口蓋根は吸収で根尖が大きく開いていたので、この部分のみMTAを使用
歯内療法専門医といえば、根管探して根尖まで根管充填するんじゃないか!?と思われている先生、患者さんいますけど、人工的に根尖まで道作って治療してもそれはパフォレーションであり全く意味ありません。
本来のオリジナルの根管を治療しないと治癒はありません。
患者さんには根の先が石灰化しており根の先まで道が無かったこと、これで6割は治るが治らない場合は外科的歯内療法を行う必要があると説明させてもらいました。
仮歯まで入れ経過観察
半年後
症状はなく根尖病変も小さくなってきていますので、この後セラミッククラウンを入れさせて頂きました。
治療から1年3ヵ月
根尖病変も無くなり上顎洞底線も元の位置に戻ってくれています。
患者さん的にはこの黒い線を気にされていましたが、個人的にはこの線は気にしなくていいと思います。
たぶん、この後2~3年後ぐらいにレントゲンを撮るとこの線が他の歯根膜と同じぐらいの線になる可能性はありますが、このまま経過するものもあります。
今回のケース根尖まで穿通出来ませんでしたが上手く治ってくれたケースになります。
- 購読
- Powerd By