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垂直破折歯セミナー
- 2010年3月28日 23:17
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行ってきました。
垂直破折歯セミナー
上野公園の横のモリタ本社で
非常にセミナー面白くてもらった教科書的な冊子の他
ノート5ページぐらいメモってきました.....φ(・∀・*)
で結論から言えば、
「あり」の治療
ですね。
以前は「破折歯=抜歯」と思っていましたが、ケースを選べばかなりの確率で残りそうです。
ただ、ケースを選べばです。
また思ったのが『究極の延命治療』と言うことです。
歯を残せても周りの歯周組織は完全には回復していません。
深い歯周ポケットが残る時が多いみたいなので、歯磨きがきちんと出来ない人だと直に・・・
抜歯でしょうね。
ただ、「インプラント」のような人工物よりよっぽど自然な治癒形態だとは思いますけど^^;
術式は
歯の中から破折線を削っていく1、口腔内接着法
一度抜歯して口の外で接着を行う2、口腔外接着法
*適応症に関してはセミナーに参加してください^^;
1の口腔内接着法であればEEデンタルマイクロスコープ(顕微鏡)があるので直に出来そうです。
実際深い所のファイル除去の方が難しいのでは^^;
http://www.youtube.com/watch?v=O5UQsoI8GBE
あっ、そうそう、割れた折れた歯をくっ付けるのはスーパーボンドと言う生体に優しいレジン系セメント を使用します。
ただ、スーパーボンド開業時に買ったものの開業以来10回ぐらいしか使ったことなく・・・
ライターの野口先生に、
「ベラボウに高いキャタリスト(液体)使用期限過ぎるとセメント自体が固まらなくなるので、先生は帰って期限を確認してくださいね」
と^^;
で、
帰って調べてみると・・・
完全にアウトでした。。。
(1年近く1回も使っていなかったし・・・)
ただ、内着法の場合、破折歯の処置の前に間接法でコアを作っておく必要があるようです。
1、破折部分は無視して、間接法でコアを作製(ポストは出来るだけ長く)
2、同日に破折線の処理、超音波チップを用いてチマチマ破折線付近を削っていきます。
(まあこの辺のチマチマは得意なので全く問題なしです。)
3、同日に水酸化カルシュームを貼薬しておきます。
(止血効果を狙います。これパフォレーションリペア術前処置の時と同じです)
4、後日水酸化カルシュームを除去してスーパーボンドをシリンジに入れコアを接着します・
(ここがミソ、スーパーボンドは調度を少し軟らかくモノマー4滴、キャタリスト1滴、粉3/4杯)
粉の量を変えても接着力に問題はないそうです。
(私見ですが、水酸化カルシュームは既製品ではなく糊剤を練った方が私はいいと思います。)
(既製品だと油分が多く除去しにくく接着に不利になると思います。)
5、咬合させないようにしておしまい。
上手な限られた一部の先生にしか出来ないことではなく、破折線が見えれば誰にでもできそうな治療です。
ただし、口腔内接着法でもポケットの深さが改善しないものに関しては口腔外接着法で治療を行います。
外着法
1、抜歯を行います。
2、破折線に沿ってラウンドパーなどで汚染された部分を削ります。
注水は外部から生理食塩水をかけ牙粉(削りカス)を飛ばします。
チェアーの水では塩素で歯根膜の細胞がズタボロに。。。。
3、破折線に合わせてスーパボンドの混和法でくっ付けます。
(ポイント、モノマー4滴、キャタリスト1滴、粉は1杯、効果が非常に速いので練るのは2〜3秒で直に破折歯内面にスーパーボンドを置いて^^;)
4、生食ガーゼにくるみ圧接しながら、この時太いガッタパチャー(#90ぐらい)を入れポストスペースを確保
(ポストスペースは長めに、根尖近くに応力を集めた方が破折に抵抗するのでは!?と菅谷先生)
5、生食に浸し硬化
6、その間に抜歯窩の掻爬を行います。
(ポリマーの色でも硬化時間が違うようなので、気になる方はセミナーに)
(お勧めしたのはオペークアイボリーでした)
7、硬化後、根切も同時に行います。
(破折を処理出来ても先の根尖から細菌が出ていくようでは失敗に終わります。万全を尽くします)
この時ルートエンドフィーリングではなく、ルートエンドシーリングをお勧めしていました。
実際私も外科的歯内療法の時はMTAでこれしているんですよ!!
と言っても私の場合感覚的にこちらの方がいいのでは!?と思いしていたことを菅谷先生は理論的にお話されていました。(流石です!!)
7、で、また数分硬化待ち、効果をシャープにしたければクリアー色のポリマーを使うといいそうですが、硬化すると非常に見えずらく余剰レジンを除去しずらくなるそうです。。。
8、余剰なスーパーボンドをラウンドバーで削ります。この時なるべく歯根膜は傷付けないようにまた乾燥させないように生食を外部からかけてくださいね。
すると、こんな感じ
9、抜歯窩に戻します。
(この時歯の位置を少し浮かせたりして調整します)
10、スーパーボンドで隣在歯に固定を行います。
(固定期間は1週間でいいそうです、ただ固定を取ると非常にぐらぐらなので患者さんに咬まないように説明を)
11、出ているガッタパチャーをカット、仮封を
12、コア形成は1カ月後に行うそうです、このぐらいの時期になると上手く行くケースでは大分動揺が無くなるそうです。
コア形成後(この時は口腔内でしていることになっています^^;)
と言う流れみたいです。
注意)、私が忘れないようにまとめで書いているものであり、マネされても責任取れませんから
セミナーに参加してください。面白いですから^^
で会場に今回発売になったライカの顕微鏡
「見せてもらおうか、連邦のモビルスーツの性能とやらを」
450万だそうですが。。。
ジオンの方がhttp://www.zeiss.co.jp/
ただSDメモリーに画像を録画できる所はいいですね。
ただ高い顕微鏡は多少見やすいと言うだけでモビルスーツ(顕微鏡)はほぼ使い手次第ですね。
100万の顕微鏡でも1000万の顕微鏡でも単なる拡大装置でありこれで何をするかは。。。
あまり言うと高い顕微鏡お持ちの先生に怒られるので^^;
と非常に有意義なセミナーでした。
あっ、治療費なのですが、この治療保健適応にはなりません。
高い先生で15万ぐらいだそうです。
10万前後が一派的みたいです。
もう一度いいますが、究極の延命治療と言うのが私の感想です。
ただ、菅谷先生のケースでいえば生存率はかなり高く、インプラントに抵抗がある人には良い治療だと思います。
インプラントは40万。。。
私ならまず自分の歯残したいと思いますが、この辺は患者さんの価値観になるので良く考えてくださいね。
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