治療はライブ
- 2024年7月13日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは50代女性
右上7に歯茎のだいぶ中の方まで虫歯が広がってしまっており抜歯した方がいいと先生に言われ
何とか残せないか!?とEEデンタルへ
レントゲン
かなり大きな虫歯があり歯の2/3ぐらいは虫歯になっている。
また根の先には根尖病変があり、神経が死んできているように見える。
患者さんには抜歯はしなくてもいいが、神経を取り被せ物(クラウン)になると説明
一応CBCTも撮影し、状況を確認
治療時間2時間を頂き、治療に入ろうとすると患者さんに
「ダメ元でもいいので、神経の保存をしてもらいたい」と言われるが、
口蓋根は既に神経が死んでいるように見えるので、『その希望は難しい』と説明
(前回は歯が残る・残らないの判断だったのですが・・・)
虫歯を取って行くと、当然露髄(神経が出てくる)するのですが、出血が凄い
口蓋根からダクダク出血があり、術前時の予想では出血もしてこないだろうと思っていたのですが・・・
止血剤(ボスミン)を用いて圧迫止血を試みるも血が全く止まらない。。。
神経も取るし電気メスで焼いてしまい止血
すると
写真右側の黒い点が口蓋根の入り口、
写真左側の頬側2根は石灰化物が根管を隠しており、ふと
石灰化物を削って根管探しに行き、神経を取るか!? or この石灰化物使って覆髄するか!?
術前時に撮ったCTで確認すると、口蓋根のみ根尖病変があり頬側2根は根尖病変なし
これだけ出血があったのでたぶん頬側2根は死んでいないだろうということで、患者さんにどちらの2択を選択するか説明する。
患者さんは「神経が部分的にも残るのであれば残したい、もし再治療になったら新たに費用も支払う」
とのことで、頬側の2本の神経は保存、1本の神経管のみ抜髄に変更
この状態で大きく削ってクラウン入れても、やり直しだと2度手間になるので、
更に患者さんに、クラウン予定だったがやり直しがしやすいようにレジン充填でいいか?聞く。
患者さんは「OK」
とのことで、超イレギュラーな方法で治すことに
治療時間2時間 根管治療+覆髄+レジンコア+レジン充填
術後口腔内
なるべくエナメル質を保存し、レジンで歯の形を作る。
綺麗に治療出来たのではないでしょうか。
今回のように極たまに最初の見立てより、歯の状況が良い場合は治療の途中で治療方針を替えさせてもらうことがたまにあります。
逆に最初の見立てより悪い場合もあります。(むしろこっちの方が多い)
なるべく最初の見立てで行けるように診断したいのですが、やはりそこは人の体、処置を行うと見立てとズレがでてしまうことがたまにあります。
そういった場合は勝手に処置を進めず、患者さんに一度説明をさせてもらい患者さんが迷った場合は私が勧める方で処置を進めさせてもらいます。
今回のケース半年後にレントゲンを撮り経過をみます。
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