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かなり大きな根尖病変

患者さんは40代女性

左上の歯茎を押すと痛む、歯茎から膿が出るとのことで近医を受診

先生には「抜くしかない」と言われてしまった。

   

この歯は2019年に矯正治療を行った際に、一度根管治療をしたとのこと

触るとうずく感じはあったが、数カ月前に腫れてきた為一度切開は行った。

定期健診・クリーニングには定期的に行っていたが根尖病変の指摘は無かった。

   

 

レントゲンを撮ると

2024 EEdentalTUT (1).jpg 

うずらの卵ぐらいの大きな根尖病変が見られます。。。

 

患者さんには抜く前に一度根管治療をトライしてみてはどうか!?と説明

ただ、今回の患者さんはEEデンタルまで片道4時間半という通院時間なので(日本海側)

月に1回で約半年ぐらい通ってもらうと説明 

 

治療1回目

人工物を取り歯の中を徹底的に洗浄

2024 EEdentalTUT (2).jpg 

 

治療2回目 痛みはなく、腫れも引いて来ている感じはある。

この日はもう一度歯の中を徹底的に洗浄

治療3回目 腫れ痛みはないが押すと違和感は少しあり。

膿などは見れれない為、次回根管充填と説明

 

治療4回目 普通の時は痛みや腫れはないが、頬を押すと違和感はある。 

2024 EEdentalTUT (3).jpg

根管充填(MTA)+レジンコア+仮歯まで

1回目の治療から5ヵ月 既に骨の回復傾向が見えます。

 

患者さんには違和感は、なかなか無くならないことを説明

*根管治療後の違和感は違和感が出ていた時間は待ってと説明します。

つまりこの患者さんだと数年違和感があったので1年ぐらいは様子をみてもらいます。

 

患者さんには体は治そうとする感じに変わっているから大きな痛みと腫れがない限り待ちましょうと説明

  

この後、半年後にきてもらいレントゲンで経過を追うことにしました。

  

根管充填から4か月後 他の歯がかけたとのことで再来院してもらった際に

ついでにレントゲンを撮らせていただきました。

2024 EEdentalTUT (4).jpg 

根管充填時より更に骨が出来てきてくれています。

 

大きな病変であっても根管治療由来の病変であれば、根管治療で治る可能性はあるので、

抜歯と言われた患者さんは一度歯内療法専門医に相談してみてもいいかもしれません。

基本的に開業の先生の多くは『病変が大きい=口腔外科で抜歯』という形式で、根尖病変が大きい⇒歯内療法専門医に治してもらおうとはなりません。(残念ながら歯内療法専門医は歯科医師の中でもあまり認知されていません) ですので患者さんの方からアクションを取らないと入院+抜歯となってしまいます。 

今回のケースもう少し様子を見て行きます!

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