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切開を繰り返しても治らない歯の治療
- 2025年10月28日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは40代女性
2~3年前から膿んでは切開の繰り返しを行っており、何とか治せないものか!?と来院
レントゲン
右上6の近心頬側根に少し大き目の根尖病変があります。
ただ、通常のレントゲンだと識別しにくいケースです。
普通だったら、CTなどで精査をするんでしょうが・・・
私は左上6が原因であり折れているような所見が無い為わざわざCT撮る意味があまりないので
このレントゲンで治療をスタートしました。
*最初にCTを撮らず、途中で撮ることもあります。
治療1回目
病変のある近心頬側根から排膿、また手づかずのMB2が見つかる。
治療2回目
フィステルは無くなり、根管内からの膿も無くなったので根管充填
MB,MB2根はMTA使用 DB,P根はガッタパーチャー使用
経過観察中に手前の第2小臼歯に虫歯があったのでこちらも治療させてもらいました。
術後5ヵ月
病変は少し小さくなってきています。
また患者さんも治療後から腫れも痛みもなく、順調とのこと。
術後10ヵ月
病変は更小さくなり、無くなった骨が出来てきてくれています。
問題無かったので、先日ゴールドクラウンを入れさせてもらいました。
病変は歯根膜腔の広がり程度まで落ち着いてきてくれています。
根管治療は手間もかかり難しいものなので仕方がありませんが、切開して膿を出しても
それは抜本的な治療にはなっていませんので、必ず再発します。
先生も手に負えないと思われれば、歯内療法専門医などの存在があることぐらい患者さんに伝えてもらえばなと思います。
今回の患者さんもネットで色々検索してEEデンタルを見つけられ、来院されました。
後、先日面白かったのが、ある患者さんが歯が膿んできてしまい、近医で「根尖病変で根管治療が必要」と先生に言われ、AIに聞いたらEEデンタルを勧められたので来院しました。という患者さんがおられました(笑)
これはビックリしましたがそういう時代になってきたんですね(・Д・;)
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