根分岐部に広がる病変
- 2026年1月20日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは50代女性
2年前に神経ギリギリの虫歯治療を行った。
9月にコロナ感染後から痛みを感じるようになった。
11月に歯が浮くような感じが出てくる。
12月歯茎が腫れて来た。
そこから根管治療を行うも治らず、次は歯茎を切って消毒予定だが不安なので一度診てもらいたいとのこと
現在上下の歯が連動するように痛みがある。
レントゲン
根管治療中で根分岐部の骨が大きくなくなっています。
歯が折れている時にも似たような所見になるので、診断が非常に難しいところです。
レントゲン的に遠心縁下のセラミックインレーに隙間のような透過像があります。(黄色矢印)
根管治療を行って治らない場合は、経験上まずこういった隙間からの細菌感染を疑うべきです。
ここの隙間からの感染が続いているのに切開をしても膿は治ることはありません。
痛い思いをして切開しても、時間も費用も無駄になります。
患者さんにまずは切開するよりきちんと根管治療をやり直した方がいいことを説明して
一度全ての人工物を外して黄色矢印部分をやり直した方がいいと説明。
治療1回目
遠心縁下の黒い隙間のような場所は虫歯が残っておりこの部分からのリゲージ・感染が疑われます。
また遠心根はDL根の入り口の石灰化が見られ、この根管は手付かづのような状況
*大臼歯の神経管は神経管が多くの場合4本出るのですが、見つけるのが困難なことがあり見逃しが出やすいです。
こういった部分を処理して、徹底的に消毒して1回目の根管治療は終了!
治療2回目 患者さんは腫れも痛みもなくなったとのことで
根管充填、レジンコア 仮歯まで
経過観察7か月後
術前時短期的に骨が一気に溶けたのか、僅か半年で骨はびっちりできています。
治療後1年8か月後
症状もなく、しっかり骨が出来上がってくれてます。
根管治療が原因で膿んできている場合、歯茎を切って切開しても120%治りません。
今回の場合は結果論ですが、詰め物と歯の隙間から唾液&細菌感染があったのと、詰め物の下の虫歯(菌の塊)が感染源だったと推測されます。
根管治療をしても治らない歯などは外科的歯内療法が必要になることがありますが、
切開や外科的歯内療法・歯根端切除の前にまずは、細菌感染を意識した根管治療を行うことを勧めますL(・▽・L )!
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