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歯内療法日記: 2022年6月アーカイブ
抜歯になるから治療しない方がいい!?
- 2022年6月 8日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは40代女性
小学校の頃に根管治療を行った歯(第一大臼歯)、今の歯科医院では根尖病変はあるが抜歯になるから根管治療はしない方がいいと言われている。
手前の歯(第2小臼歯)も大きく削って治療した後から脈打つように痛み、神経を取った方がいいと言われ3年仮蓋のまま
どちらの歯か分からないが右下が痛い。
レントゲンを撮ると
第一大臼歯:根尖病変+根分岐部にパーフォレーションの疑い
第二小臼歯:仮蓋状態
ん~、痛みは第一大臼歯の気がするので、先に第一大臼歯の治療
3年間仮蓋の第二小臼歯はレジン充填で治し、痛みが出たら後で抜髄しましょうと説明。
治療一回目 第1大臼歯は根管治療 & 第二小臼歯はレジン充填
慎重にメタルコアを外すと、首の皮一枚でパフォレーションはありませんでしたので、
薄くなっている部分をレジンで補強と人工物の排除と徹底的な洗浄
*近心二根は穿通はありませんでした。
治療二回目
ガッタパーチャーで根管充填+レジンコア+仮歯
レジン充填をした第二小臼歯には痛みはないそう
このまま経過を見ていくことに、
術後8ヵ月 右下に腫れや痛みはないとのこと
レントゲンでも骨がしっかり出来てきてくれています。
この状態であれば本歯を入れても大丈夫でしょう!
小学校の頃に抜髄(神経を取る)した歯というのは、私のイメージではだいたい40~50代ぐらいで抜歯になる傾向が強いです。
確かに術前の状態では治療難度は非常に高く一般歯科の先生では、「治療=抜歯」になる可能性もあったと思います。
ただ、歯内療法専門医はこういった難しい歯の治療は日常的に行っておりますので、もしかかりつけの先生が難しいと判断された場合、歯内療法専門医に相談するもの1つでしょうね。
今回のケースも患者さんが何とか残せないかと、友人の方に相談して「歯内療法専門医」を教えてもらいEEデンタルに来院されました。
もうちょっと、歯内療法専門医が歯科医師に認知されないと歯科医師からの紹介というのは難しいんでしょうかねヽ(ー_ー ;)
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Conservative Endodontic Cavity
- 2022年6月 2日 09:00
- 歯内療法日記
改めてスライド作っていて思いましたが、
3mmの穴からの根管治療やってもう10年以上経過しているんですね。
今でもまだまだマイナーな方法ですが、4壁しっかり残っていれば
トラブルもなく順調に経過しているケースが殆どです。
このケースは2016年の特に難しかった1ケース
親知らずの虫歯からの抜髄でしたが、3mmの穴からMB2も治療は可能です。
最近来院されたのでレントゲンを撮らせてもらいました。
問題無く経過しています。
3mmの穴からの根管治療は1か所露髄させた後に、
エアースケーラーに「No68チップ」と「EENOボール」を使用して必要なだけ拡大します。
*今月のハンズオンはこれをやります。
以前、3mmの穴から根管治療した患者さんにメンテナンスに行ったら先生に
神経のある健康な歯って言われたので、
「いえ神経取ってますよ」と伝えたら
『そんなことはない、この歯は神経あるよ!』と言われたと話されていましたが、
実際治療した私も、レントゲン見たりカルテ見ないと神経取ったか殆ど分かりません(笑)
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