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水酸化カルシュウムを押し出す治療

以前書いた記事ですが、

根管治療の水酸化カルシュームの使い方 - EE DENTAL_Blog

 

病変を治す為なのか!? 歯の外の病変内に水酸化カルシュウムを押し出す治療

 

昔は権威のやっている治療が広まってしまう土壌がありましたが、今はエビデンスベースの治療が主となっているのでこういったおっかない治療が流行る土壌は無くなってきています。

ただ、ホント止めた方がいいと思う日本オリジナルの治療で全国中に広まった治療の1つに水酸化カルシュームの押し出し。 

先日、治療した歯の調子がわるいという患者さん

2025 EEdental NAM (2).jpg

ん~、水酸化カルシュウムが歯の外に押し出しているように見えます。

 

私はこの歯歯根破折だと判断し、抜歯させてもらいましたが。

2025 EEdental NAM (4).jpg

抜いた歯には根尖病変内に水酸化カルシュウム

 

国内で販売されている根管貼薬剤の水酸化カルシュウは殆ど油なので

歯の外に押し出しても吸収して骨に変わることはありません。

 

そもそも論なんですが、根尖病変の原因は細菌感染でその結果として骨の吸収が起こります。

つまり溶けた骨にアプローチしても殆ど意味ありません。。。

 

先生も患者さんの歯を治そうとアプローチしていると思いますが、

宗教的な非科学的な方法をチョイスしても治る確率は低いと思います。

 

メーカーの方も歯の外に押し出さないで下さいと、シリンジにもシールが貼られるようになったのですから、水酸化カルシュウ好んで押し出している先生は止めた方がいいと思います。

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