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セミナー次の日の3mmの穴からの根管治療
- 2023年11月17日 09:00
- 歯内療法日記
日曜日にセミナーをさせてもらい
第8回 エンドセミナー終了 - EE DENTAL_Blog
その内容は咬む面に3.5~4mmの穴を開け根管治療を行う
というものでした。
一部のアメリカなどの専門医では行われている方法なのですが、日本では全くマイナー
むしろ「そんな治療あかん!」という感じ(笑)
理由は、
「そんな小さな穴からきちんと治療出来るわけない!」「神経取ったら被せ物なんだからガッツリ削ればよろしい!」
昔から言われる基準の咬合面から根管口が全て見えるように開けなさい。(がっつり削る)
これは裸眼時代の治療基準であり、顕微鏡があれば、わざわざ3根、4根が見れる必要はないと思っています。
開けた所で、3根、4根同時に治療できる訳ではありませんし、治療は1根ずつなので1根ずつ見れれば必要十分です。
また大きく髄腔開口すればきちんと根の先まで治療出来るか!?といわれればそんなこと120%言えないと思います。
毎回思うのですが、内視鏡が無かった時代に内蔵の手術で大きくメスで切って開いて手術して、侵襲が大きい分痛みも出ますし、治りも遅いですし、傷も大きく残ります・・・
一方内視鏡の登場で3か所ぐらいから内視鏡が入る程度の1cm程度の切開で手術が可能になりました。
歯科って、こういうトレンドは取り入れないのか!?
手術繋がりで言えば、大きく削った割に何回も治療を繰り返す。
根管治療は体の中を触る治療なので、言わば小外科手術なので体の外と中を繋ぐ部分は速やかに封鎖した方がいいのですが、長々治療し細菌感染を起こして痛みが出る、更に治療が長引く・・・
言わせて頂くと、 大きく削ってその日のうちに終了!なら分かるのですが、
大きく削って長々治療
小さく削って細菌感染させないようにその日のうちに治療
どちらがいいのでしょう!?
私がこんなことやり始めたのは、「根管治療」と「レジン」が専門だから。
個人的には、咬合さえきちんと見極めれば特段かけたりはあまりないんですけどね。
クラウン入れた所で、歯根破折は起ってしまう訳で。。。
今回の患者さんは60代女性
4年前に私がレジン充填をさせて頂いた歯が腫れてきたとのことで来院
少し大き目にレジンを詰めた所の神経が死んで膿んできています。
患者さんに根管治療の必要性をはなし、1回法で根管治療
当然3mmの穴から髄角含め見える部分の歯髄は全て除去しにいきます。
治療時間1時間45分
小柄な女性で開口量が小さく、患者さんに頑張って頂き1回で根管治療+レジンコア+レジン充填の治療を行いました。
特にML根は上部が上部が石灰化物で隠されており、ハンドファイルも歯軸と開口量の問題からなかなか入らない。
こんな時は、オープナーを使いショートレングスのファイルで根管上部を処理してから治療を行うのですが、こういったコンセプトの道具がなかなか無い為、色々なメーカーの使えるんじゃないか!?というものを購入して試行錯誤しています(笑)
ハンドファイルも21mmからですが、根管上部を触る場合こんな長さ要らないんですよね・・・
多分、17mmもあれば十分で上のオリフィスオープナー的な役割的なハンドファイルがあればね!
作ってもたぶん売れないと思うのでメーカーも作らないとは思いますが、個人的には#06を削ってカスタムファイルを作ることもあります。
後、使えるのはC+ファイル、これも微妙に短くテーパーが付いているので、プッシュ&プルをしていると必然的に漏斗状拡大が出来ている!
今回のケースも綺麗に治療出来たと思います( ・∀・)v
この後レントゲンで根尖病変の経過観察を行っていきます。
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