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治療しないのにCT (CBCT)!?
- 2024年1月16日 09:05
- 歯内療法日記
以前書かせてもらった。
あの後も、初診患者さんで歯科医院を回ってレントゲンとCBCTを撮り過ぎている気がするのですが、大丈夫ですか!?
できれば、レントゲンは撮りたくないという希望
前も書きましたが、「最初から被爆量の大きいCBCT撮る必要ある!?」と思ってしまいます。
今のご時世、歯内療法専門医もCBCTを撮って正確な根管治療しましょう!
経過観察もCBCTで骨の治りを確認!
という流れなのですが・・・
私的に言えば、「治療できる・治療できない」の診断ぐらい被爆量の小さなデンタルで診断出来ないの!?と思います。
治療もしない先生がCBCT撮って患者さんの得られるものは!?(被爆もしてお金も払って)
先日、歯内療法学会から届いた雑誌を読んでおり、三橋(小)先生の書で、
今の日本のCBCT、顕微鏡の普及率は世界でもトップだそうです。
保険診療で点数が付いたり、コロナの影響で補助金というバラマキをしたおかげでこの状況なのですが、
じゃあ、世界一の設備があれば良い治療が受けられるのか!?
答えは「NO!!!」です。
知り合いの海外の先生や海外の技工士さん、また海外から帰られた患者さんが言うのは
「日本の歯科医療のレベルは低い・・・ 特に根管治療!」
ある患者さんは、診察してもらったアメリカ人歯科医師に
「日本には歯科医師はいないのか!?」とアメリカンジョークを言われたそう(笑)
逆に「アメリカの医療レベルが特に高い気はしなかった」という患者さんもいます。
そもそも、設備は世界トップクラスでも治療費が世界でも類を見ないぐらい安い治療費っておかしくないですか!?
普通、設備投資が高ければ当然それに見合った料金設定になるはずでは!?
投資した分治療費で回収というのは分からなくもないですが、もれなく患者さんに毎回被爆させる意味ありますかね!?
まぁ、私も勤務医時代に先輩に「保険治療=取れる費用は請求するもの」と教えられましたけど(笑)
話を戻して、先日来院された患者さんは歯科医院で治療を受けているがなかなか治らない。。。
一度診てもらいたいということでしたが、当日話を聞くと「最近CBCTを10回ぐらい撮っており被爆が怖いんです」
はっきり言って撮り過ぎ・・・
転院する度にレントゲンを撮っていればそうもなります。
私「今日は小さなレントゲンで診察するから被爆はかなり小さく出来るのでそれで診断させてください」
デンタル(小さなレントゲン)撮った所、「これは残念ですけど、抜歯した方がいいですね」
「治療している先生は〇〇さんの希望を叶える為に何とか頑張ってくれていますが、客観的に言ってホープレス、残念ながらこの歯は誰がやっても残らないと思いますよ」
と説明し終診
正直、自分が手を入れて残せる可能性があれば、精密検査で後でCBCTを撮るのはありでしょう。
ただ、最初からレントゲンとCBCTを撮るのは・・・
最初に書いたブログの患者さんケース
歯内療法専門医を含む何件かで相談をしCBCTを撮っており、これ以上CBCTを撮りたくないという患者さん
術前
デンタルで大きな根尖病変があり、長いメタルポストと樋状根ということは読み取れます。
治療は可能と判断し、根管治療後レジンコアで経過をみていました。
術後1年
近心根の大きな病変も無くなり、歯根膜が確認できます。
CBCT撮ってませんが、たまたま治癒という状態まで1年で持っていけました。
ノーリスクでCBCT撮って、大きく成功率が変わるんであればバンバン撮るべきでしょうが、
現実、初診時にとりあえず撮っておくかというCBCT撮影ってかなり多い気がしますね。
最後に偉そうなことを言わせてもらえば、
医療水準を上げる為には正直、設備や材料ではなく治療の客観的評価
医療技術と結果を評価するのは難しいですが、オンライン化すればやり直し率などは算出できると思います。(絶対に知られたくない派が押し潰すと思いますけど・・・)
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