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1本でも歯を残す
- 2024年2月 1日 09:03
- 歯内療法日記 | EEデンタル こだわり
60代女性
娘さんがEEデンタルの患者さんで、お母さんを紹介してもらいました。
患者さんの主訴は左上が2年前から膿が出てきている、
患者さんも口の中は悪いと自覚されていたので、全顎検査を行い悪い治療計画を立てましたが、
左上は特に問題が多い
ブリッジが入っていますが、左上4は根尖病変、左上7は歯周病で頬側2根が露出
ブリッジも動揺があり、抜歯をして大き目の入れ歯で修復と計画を立てました。
今回の患者さんの抜歯する理由
左上4は過去の治療で大きな金属性の土台が入っており、残っている歯質が少ない。
外科的歯内療法という手もあるが、持病があり外科のリスクが高すぎて勧めれない。
左上7は歯周病で頬側根が露出してしまっており、そこに汚れが溜り問題を起こす。
⇒ 患者さんにはこの治療計画でOKを頂きました。
他の歯の治療を進め、
次回いよいよ右上のブロックの治療に入る際患者さんに
抜く前にダメ元で残す治療やってみます!?ダメだったら後日抜歯、残ったらラッキー!
デメリットは残らなくても費用がかかる、メリットは歯が残ったら入れ歯の大きさがかなり小さく出来る!(違和感が少なくなる)
残すチャンスがあるんだったら是非やってくれとのことで、
左上4 根管治療で左上3・4連結(補強の意味で)
左上7 使えそうな口蓋根のみ残し分割抜歯
まず1回法で左上4を根管治療
パフォレーションが起こっていないか!?起こさないかヒヤヒヤの治療でした。
術後レントゲンを撮ると、顕微鏡で見えない場所にメタルが微妙に残っていますが、まず問題は起こさないでしょう!
他の歯内療法専門医と違うのは、基本的に私は根管充填後すぐにレントゲンを撮りません。
根管充填の入りは昔ほど気にしなくなったので、ラバーダムを外してレントゲンを撮るのは支台築造(土台)をした後です。(レントゲンを撮る為に唾液に触れさせて細菌感染させてはいけない気がするので感染リスクを減らす為の配慮ではあります)
ですから、このように術後に「あれ!?」と思う所見もでますが、まず予後に影響はないと思える場合はやり直しません。
その後、左上7のヘミセクション
で、6ヵ月後のレントゲン
膿も出なくなり、両方とも残りそうな雰囲気が出てきております。
この2本が残せれば入れ歯は1歯半の小さな入れ歯で済みそうです。
歯の治療って治療する度に自分の歯は減ってきます、また歯を残す為の治療の難易度も毎回上がります。
やり直しの治療ってホント難しいんですよ。。。(・∀・;)
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