抜歯宣告をされた歯の保存治療
- 2025年4月18日 09:00
- 歯内療法日記
患者さんは50代女性
右上がずっと痛いと伝えていたが、治療してくれずEEデンタルに来院され、根管治療をさせてもらいました。
右上の痛みが取れ落ち着いてくると、次は右下6の歯も痛い
一度ゴールデンウイークに腫れてきてしまい、抗生剤をかかりつけの先生にもらい飲んだが
先生にはこの歯は抜歯しかないと言われている。
ただ、クラウンは最近やり直しを行ったとのこと。
レントゲン
赤丸部分に根尖病変が見られ、黄色丸部分の歯茎下には過去に削られたか、吸収したか、虫歯か!?大きな穴が開いている。
この歯もよく見る、根管治療が殆どされていない歯・・・
先日ブログにさせてもらった歯と同じようにガッタパーチャーが全く見えません。。。
この歯抜いてインプラントにするの!? - EE DENTAL_Blog
ちょっと前に参加させてもらった中部歯内療法で聞いた話、
アメリカは州によっては大臼歯の根管治療はGP(一般歯科医師)には行わせない所も出てきているようです。
以前も第2大臼歯の根管治療はGPは治療しない(出来ない)州があると聞きました。
理由はGPの先生が治療しても失敗が多くやり直し率が高い為、無駄な医療費になっているという凄く合理的な考え。
また、興味深かったのは木ノ本先生のスライドで、世界的にみてGPの先生の成功率はどこの国もさほど差はなくおおよそ60%
つまり根管治療が10万円以上する国も日本のような1万円の国でも差はない。。。
日本人の患者さんは1万円の根管治療でも色々文句言う方がいますが、海外に行って10万支払ってもさほど「質」変わらないという事実
先日来院されたアメリカに住まわれていた患者さんも「アメリカの医療レベルが高いというのは幻想」と私と同じ事言っていました。
これでも日本の保険治療は世界標準の歯科治療(根管治療)をしているということです。
ただ、これもからくりがあってGPの先生でも上手な先生は成功率が90%以上ありますし、下手な先生は成功率が30%程度で平均値が60%という数字だと思います。
脱線はこのぐらいにして、
今回の右下6 治療させてもらうと
黄色丸部分は過去に削り過ぎていたようで、根分岐部にもパフォレーション。。。
このブログで再三書いていますが、歯の寿命を最も縮める因子は歯科医師の治療です。
正直、下手な治療なら受けない方がよっぽど歯にとってはいいと思います。←こういうことを平気で書くので嫌われます(笑)
治療2回目
根管充填+レジンコア+仮歯
*ガッタパーチャー使用 コアはレジンのみ
そこから仮歯で生活してもらい。
6ヵ月予後のレントゲン検診に来てもらいました。
根尖病変は綺麗に治ってきてくれています。
因みに先に治させてもらった右上7
右下に比べると骨の治りの速度は遅いですが、こちらも骨が出来てきており病変は縮小傾向にあります。
帰りがけに患者さんに
「歯はホント大切ですね、痛みがなく咬めるようになったら食べれるようになり少し太ってしまいました」
と言われました。
ホント歯は大切にした方がいいですよ!(^。^)
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