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EEデンタル こだわり: 2015年12月アーカイブ

今年最後の一症例 根管治療⇒小矯正治療⇒セラミックブリッジ

今日で2015年 EEデンタル仕事納めになります。 

 

2日前のブログ分かりましたか?

http://eedental.jp/ee_diary/2015/12/2015-3.html 

  

 

『回答ブログ』ですヾ( ̄□ ̄)

  

2年前に来院された患者さん

違和感があるという前歯(セラミッククラウン4本)

2015 EEdental HK (1).jpg

   

レントゲンを撮ってみると

2015 EEdental HK (2).jpg

左側のセラミックの歯の先に骨が溶けている所見が!

 

たぶん折れているな・・・ヾ( ̄o ̄;)

 

 

ただ、レントゲンでは確定診断ができない為、

患者さんに話して、

何とか残せれば残したいとのことで根管治療へ 

2015 EEdental HK (3).jpg

  

しかし、顕微鏡下で根の先の方の破折線を確認してしまい・・・

(今回の歯は根の先の方から折れてきていたみたいです) 

 2015 EEdental HK (4).jpg

患者さんにこの歯は抜歯適応であることを説明

 

その後の処置をどうするか?...(。_。;)

 

このまま抜くと歯茎がだいぶ下がる可能性のあり

審美的に前歯の見栄えに多少問題が出る可能性があることを説明

 

 

患者さんは私ができる範囲内での一番ベターな方法で

治療をしたいとのことだったので、

  

 

じゃあ、久しぶりに小矯正しますか!ヽ(・ д ・ )

小矯正:http://eedental.jp/ee_diary/2013/10/post-850.html 

 

ただし、治療期間は1年近く伸びることを説明(・ω・;)

 

 

まず折れた歯にMTAで便宜根充

2015 EEdental HK (5).jpg

抜く歯に材料費3000円の充填剤。。。

(実は、これには意味があるんですけどね) 

  

 

そして仮歯を利用して1か月に一回、ゴム交換を行う矯正スタート

 2015 EEdental HK (6).jpg

 矯正治療+保定期間1年3ヶ月

 

その後、歯を抜いてみると

 2015 EEdental HK (7).jpg

ご立派な破折線が見られます(・д・;)

 

 

その他のセラミックの歯にも問題があったので根管治療を行いつつ

2015 EEdental HK (11).jpg 

外科処置後のリカバリーエンド(MTA根充) 

 

 

被せ物の前の下処理(家でいう基礎工事)をしっかりと行うことで

被せ物の寿命も長くなります。

(逆に言えばここの手を抜いたら被せ物は・・・ すぐに解体ですね)

  

 

またまたその間に並行して、抜いた場所へは、

オベイト上に仮歯を押し込んで次は歯茎を作ります。

 

*非常に地味ですが、うまく行くと綺麗に見えるトリックをしかけ

2015 EEdental HK (8).jpg

 前歯2本はしっかりとした根管治療+メタルコア

が入っているのでそのまま利用 

(これを積極的に治す方が歯の寿命は下がると判断)

   

 

その後、仮歯でフィッテング

TF.jpg

ボリューム と歯の出具合の最終確認

  

 

 

そして、今週セラミックSet!

2015 EEdental HK (10).jpg

歯のない場所の歯茎も綺麗に処理できました d(ゝ∀・)

 

治療期間:驚きの1年9カ月

  

  

 

習った知識・技術を総動員 

   

 

以上、 

全てがうまく行き過ぎた一症例で今年を〆させてもらいます。

 

 

 

今年1年間

ありがとうございましたm(_ _ )m

  

 

2016年も技術と成功率にとことんこだわって行きたいと思います!(・∀・)ゞ

 

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2015 地味地味治療の末に

術後写真

Set.jpg

質問1

 

この写真1本歯のない場所があります、どこ?

(ブリッジのダミーの歯を探してください)

 

 

 

  

答えは後日

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本当にゴールド修復は適合が良いのか?

2015 EEdental KN (1).jpg

術前時の3本の金属修復

 

一般的に「ゴールド修復は適合が良い」と言われています。

大学でも 適合を上げる為には80%以上の金が含まれた金合金がいいと習います。

ただ、保険治療を止めてしまい保険治療の制約なしに行っている人間からすると、

材料の問題より人の手がどこまで精密に作っているか!

の方が適合に関しては大きな要素になると感じています(´-ω-`;)ゞ

 

 

例えれば、食べたい食材だけ決めれば美味しい食事ができるか?と同じです。

良い食材でもそれなりに手間をかけないと美味しいものは出来ません。

 

歯科に当てはめると、

歯科医師(マスター)は金属(食材)のアピールはしますが、金属(食材)をどう生かすかの話(技術の話)はあまりしません。

 

  

ゴールドだけ選べば本当にいい治療が受けられるのか?(p・Д・;)

 

 

残念ながら現在の歯科界は保険治療では利益が出しづらい状況なので、

利益率の良い自費治療を患者さんにどう売り込むかのセミナーが多く開催され、

精密さなど一切気にしない自費治療があります。。。

(スタッフがやたらと自費治療の売り込みをする歯科医院は注意!)

 

 

 

【質】の低い自費治療を受けない為には、

自費治療は先生が1時間ぐらいつきっきりで治療してくれる歯科医院が最低条件だと個人的には思います。  

*並行して何人も患者さんを診ている先生の歯科医院ではそれほど保険治療と自費治療の差は出せません。  

 

 

実は最初の写真も

「ゴールドは適合精度がよい」とのことで入れたのですが・・・

2015 EEdental KN (2).jpg

保険治療で入れた手前2本の銀歯より、奥のゴールドの方が適合が悪いという始末。。。

  

残念ながら、

『自費治療=保険治療より良い治療ではない』のです。

(*上のケースは電化製品なら返品ものだと思います)

 

 

と言っても、私も完璧な段差ゼロという精度は無理なので出来る範囲で治療をさせてもらいました。

2015 EEdental KN (4).jpg

赤丸部の黒い部分(隙間)が無くなりました。

  

 

歯科医師の腕・実力・思いというものは外からでは分からないブラックボックスです。

失敗しない自費治療を受けるのであれば、患者さんもそれなりに歯科医院を吟味する能力が必要になります(ΦωΦ)

 

8万の電化製品買うなら、2~3社のカタログで吟味するでしょ?

店員に色々質問するでしょ?

保障の有無は確認するでしょ?

 

  

【術前 ⇒ 術後】

2015 EEdental KN (3).jpg

ゴールドより6番のレジン充填が大変でしたヾ(・ω・;)ノ

 

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必要最低限の治療が歯の寿命を延ばすと思う

「先生6年前に治療したレジンがかけちゃった」( ̄∀ ̄;)

と連絡があり・・・

  

実際見せてもらうと

2015 EEdental kuw (1).jpg

穴が。。。

 

ただ、私が過去に詰めたレジンは問題なし!

 

「Kさん、レジンじゃなくて虫歯」(ーⅡー;)

*赤丸の黒い部分が虫歯 

2015 EEdental kuw (2).jpg

「え~、ショック!」

 

6年前はこんな虫歯なかったんですが、

実は隣の歯を治療した無傷の歯って虫歯になりやすいんです。

 

 

理由は奥歯のデッカイクラウンを削ったことによる【医原性の問題】

奥歯を削る際に隣の歯を削ってしまい凹部分ができてしまい汚れが貯まるスペースになる

2015 EEdental kuw (3).jpg

緑色の丸の部分少し凹んでいるの分かりますかね?

私はこの奥歯は治療していませんのでね^^; 

(いくらなんでも顕微鏡下ではここまでは削らない)

 

 

またこの削る道具はダイヤモンドの微粒子なので、簡単に言えば紙ヤスリの荒いもので削っているので

表面は細菌が付着できる格好の温床になります(((((° ° ;)

*洗濯板のような凸凹の状態です。

  

 

こういうことを書くと目くじら立てる人がいますが、実際これは仕方がありません

顕微鏡の使い手の先生はこれをさけるように顕微鏡下で非常に丁寧に時間をかけやっている先生もいますが、

超マイノリティーです。(しかも当然自費治療です)

 

 

日常臨床では私の感覚では99.99%隣の歯には傷が入ってります。

裸眼・拡大鏡で傷を入れずに治療できるという先生もおられますが、実際見えていないだけだと思います(★。★)

   

これが治療した隣の歯に虫歯ができるからくりです。(いいのか?こんな暴露して

 

 

因みに隣の歯を一切削らず治療するということは【超超難度】

フィギアスケートで言えば『4回転半』といった感じで、出来る人は非常に限られますヽ(・д ・ )

(私はコンスタントに4回転半はできていません(´Д ` ))

 

 

私は患者さんにこんな説明をしますが、「これは仕方がないと割り切って」と話します。

そのぐらい難しい技術なんです。 (そんな神業を1000円ぐらいで披露しなさいという保険治療・・・)

 

さて、今回のケース前回の治療部分は問題なかったので、

2015 EEdental kuw (4).jpg

顕微鏡下で虫歯の部分のみを削除

 

その後この穴にレジンを詰めて

2015 EEdental kuw (6).jpg

治療終了

 

今回のケース前回の問題ない部位まで治療しようとするとクラウンになります。

2000年にFDIが提唱した『MI』の考えの元必要最低限な治療を行い歯の長期保存を試みます!

 

 

ホント奥歯の治療は繊細で難しい。。。(p・Д・;)

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金属の土台と金属を使用した被せ物(前装冠)

チョット前から前歯のトレンドは金属を使用しない方向になっています。

 

理由は審美的な見栄えの問題です

  

前歯に金属をしようすると、

①金属の削りカスが歯茎の中に入り込み刺青様になってしまう。

この場合歯茎を切り取るか、レーザーで焼いてしまうしか方法がありません。 

②歯に使用した金属の影が歯茎に投影され歯茎がグレーに見えることがあります。

2015 EEdental Oka (1).jpg

向かって右側の歯茎の方の色がグレーなのか分かりますか?

 

レントゲンを撮ると

2015 EEdental Oka (2).jpg

真っ白に映る部分が金属です。

 

 

この場合、歯から金属を外してやることで

2015 EEdental Oka (3).jpg

ある程度改善出来ることがあります。(仮歯)

  

横から

2015 EEdental Oka (5).jpg

 

 

ただし、金属が溶けだして歯の色が黒く変色してしまった場合

あまり改善しないこともあります。

その場合ジルコニアなどでマスキングして歯の色を隠します。

2015 EEdental zirukonia.jpg

 

ですので、

前歯の歯茎の色まで気にする場合には1回目の治療から金属系の治療は避けられた方がいいと思います。

 

今回の歯は審美的な治療というよりは根管治療が目的で金属の被せと土台を外しています。

2015 EEdental Oka(6).jpg

治療1回目であれだけあった違和感は無くなったとのこと、

後は骨が出来てきてくれるか経過を見ていきます。

*左上1:根尖#70 MTA根充 

  左上2:GP根充 

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