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EEデンタル こだわり: 2018年5月アーカイブ

全顎治療5年後「うれしい症例」

5年前に全顎治療をさせて頂いた40代女性患者さん

が全顎検査で来院されました。

 

2018 EEdental KK.jpg

プラスチック治療:14本 

歯内療法+セラミッククラウン1本

 

今回1か所歯がかけており、時間もあったので即日に治療を行いました。

 

これにて、メンテナンス完了!

 

*全顎治療を受けられた患者さんは5~7年に一度

全顎検査を受けてもらえれば早期に問題を発見できます。
 

 

今回のケースも綺麗に出来過ぎているケースですヽ(  ̄▽ ̄)ノ

OK!

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奇跡的な前歯のセラミック治療

前歯のセラミック

2018 EEdental KA.jpg

写真のケースはセラミックを×3 レジンを×1症例 

 

患者さんに「どのぐらい持ちますか!?」

と聞かれます。

 

 

私は、

「詰め物・被せ物の寿命はおおよそ10~15年ぐらい」

「特に前歯は歯ぐきが下がってくるので、それが気になればもっと寿命は早くなる」

「女性は男性に比べ歯ぐきが薄いので早く下がる傾向があります」

と話します。

 

被せ物・詰め物の寿命の多くは接着層の劣化だと思います。

口の中は非常に過酷な環境です。

夏場アイスなどを食べれば0度近い環境では ⇒ 物は収縮

また、冬場熱いお茶など飲めば80度近い環境 ⇒ 物は膨張

 

つまり、収縮と膨張を繰り返すので接着層が負担を受け劣化してきます。

 

ですから歯科医師が治療した被せ・詰め物には寿命があります。

 

それと歯科医師を18年やっての経験では、

おおよそ10~15年というこれは歯をきちんと磨ける人の話

 

*最初の写真は

2008年の開業当時に治療させてもらった患者さん

CASE9.全体の調和

http://www.eedental.jp/ceramics.html 

 

の10年経過後の2018年の状態

 

術前⇒術後⇒術後10年(2018年)

2018 EEdental KA(1).jpg

こ、これは出来過ぎ症例です!d(・ω・)

 

最後に大切なことを

「磨き残しが多い人はやはり被せ物は早く駄目になります」(☆。★)

 

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直接法によるレジン充填

保険治療の銀歯やセラッミック治療などで行う

型どりして技工士に作ってもらったものを1~2週間後にくっ付ける【間接法】

一方、前歯などにはその日のうちに歯科医師がレジンを詰めてしまう【直接法】

  

私は間接法より直接法の方が勝った治療法であると思い

レジン充填が可能であればレジン充填を削った日に行います。

 

メンテナンスに行っている歯科医院で虫歯を指摘された銀歯

2018 EEdental  TU (0).jpg

ピンボケですみません(^^ゞ

 

ここまで銀の面積が大きいと間接法によるゴールドアンレー

もしくは先生によってはフルクラウン(被せ物)

という選択肢になってくるかと思います。

 

私は患者さんに

「レジンで行ければレジンで詰める、途中無理と判断したらゴールドアンレーで治療を行います」と話し

 

術前⇒術中⇒術後 

2018 EEdental  TU (1).jpg 

治療時間2時間半

2018 EEdental  TU (2).jpg

神経付近まで達する虫歯でした。 

 

カルフォルニアに行った食事の際に

Timさんにも間接法より直接法の方が何かと利点が多い、結局歯科疾患の殆どは菌が起こしているものだから、削った部分は即日封鎖できるならすべきだと

私は思っていると会話をしていました。

 

簡単に列挙すると、「間接法のデメリット」は、

仮封時の象牙質・ベース剤への細菌感染、

便宜形態という名の不必要な切削

仮封剤の下の汚れた汚染層の不確実な接着、

操作の工程が多いだけテクニカルエラーが出やすい

来院回数が2回必要になる

 

一方『直接法のデメリット』は、

歯科医師の患者さんにかける時間が延びる(→患者さんの拘束時間が長くなる)

間接法に比べ歯科医師の腕がダイレクトに出てしまう

  

また私の経験として

間接法のレジン系修復に比べ、直接法のレジンの方が

・外れ/割れにくい・すり減りが少ない

という傾向があります。

 

私は直接法レジンの魅力は

直接法のメリットはモノブロック処理できる。

歯に対して1つの材料(レジン)で処理できる⇒シンプルがベター  

  

 

 

もっと思うことを言うと、

私は歯の長期保存/安定は極力機能咬頭を残すことだと考えています。

下の歯は頬側の山 上の歯は舌の方にある山

 

2018 EEdental NM.jpg

このケースも元々、咬む面、頬側の2か所に虫歯があったのかもしれませんが、

効率を重視する間接法で治療すると、この2か所の虫歯を繋ぐ為に

虫歯でもない大切な機能咬頭を大きく削除して治療を成立させます。

 

ですから、

治療の度に金属の面積がどんどん大きくなってしまいます。

  

レジンで別々に2か所治療すれば機能咬頭をここまで落とさず治療できたのに・・・(>。<)

というケースです。


 

世界では1990年代になるべく歯を削らないという『MI』という

考え方にトレンドはシフトしているのですが、

日本では99%保険治療ですから未だに効率重視の治療基準となってしまっています。
 

 

それでも、『日本の保険治療は世界一費用対効果の高く』、

多くの国民がクリーンな環境で治療を受けられることに間違いはありません。

 

 

何が言いたいかといえば、

自分の歯で長食事をしたいという患者さんに知っておいてもらいたいのは、

歯を長持ちさせるには材料ではなく、歯科医師の考え方・技術に歯の寿命は大きく依存してしまうということです。

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LA RDT(レジスタードデンタルテクニシャン)ツアー

伊奈さんの神である「Timさん」にLAの最新補綴事情を色々聞いてきました。 

 

まず自己紹介で私が「エンド」と「レジン屋」であることを話すと、

日本にも歯内療法専門医がいることを知り大変嬉しがってくれました。

  

現地の歯科医師に「日本人のエンドはいつも出来ていない

エンドが出来ていないのに被せ物(セラミック)を入れてもね・・・」

と周りの先生に言われているらしいです。

 

万国共通で、歯の基礎工事である歯内療法(根管治療)は大切ですよね!

  

 

Timさん、非常に勉強している方で年間4つの学会に出ているそうです。 

  

マヂリスペクトです!

 

因みにアメリカは技工士免許はなく技工物は素人でも作っていいそうです。 
一応、技工士の実習&筆記試験テストはあるそうなのですが、義務ではないようです。

 

 

現在私はセラミックを殆どラボ(技工所)任せなのですが、

私の将来的な野望はそのうち、臼歯部補綴だけ院内でセラミック系ブロックからCAD/CAMで1Dayトリートメントをしたいと思っていたので、

 
その為に参考になる話を聞けました。

  

似たような機械は日本にも「セレック」というツールでありますが・・・  

これは適合が悪いと情報を入れていたので、そこに1000万の投資はしてきませんでした。

 

アメリカのセレック事情を聞くと、

Timさんの周りの歯科医院・技工所(ラボ)で入れている所はないそうです。

 

やはり理由はやはり精度が☠いのと、その他他社からいい機械が色々出てきた為らしいです。

*注意:Timさんのラボは非常に上手な歯科医院・UCLA(大学病院)、V.A(退役軍人病院)が提携先なのでかなりのハイレベルラボです。

   

Timさんのラボでも300万でセレックを導入をして、

ラボスタッフ10名で講義を聞き、いざやろうと色々試してみたのですが、

精度が悪くて結局1本も臨床に使えず、すぐにセレック売ったら30万で、結局大赤字だったらしいです(笑)

   

他に良い道具/機会が出てきたというのが印象的でした。

 

 

 

EEデンタルでもたまにセレック補綴見ますが・・・

自分の歯には今の所(2018年)技工士の手作りがいいですね!(・_・;) 

 

  

また、びっくりしたのは『光学印象』

(光学印象はカメラで形成後の支台歯をパシャリと1回ボタンを押すだけです)

本来は削った後に、印象材を練り⇒患者さんの口の中に入れ3~5分待ち⇒硬化後撤去

*大切な部分に気泡が入っていたらやり直し

という工程が、光学印象なら歯の写真を数枚撮影するだけ!(ただ、それだけ)

 

 

光学印象は更に非常に進化しているそうで、

カメラのスキャン精度が上がり、また煩わしい圧排もしなくても

マージンが分かるそうです。

 

なぜ凄いのか!?

写真を撮ると歯の硬組織だけスキャンして、歯肉などの軟組織ソフト上で処理できる所まで光学印象は進んでいるそうです。(甲殻機動隊の世界やで!)

 

 

Timさんの話によると現在この分野が最も熱く

3か月起きに新商品が出てくるそうです。

また取引のある歯科医院はここ数カ月で全て光学カメラを導入したようです。

私も日本のラボにシステムが入り次第、光学印象を導入していこうかと要検討です!( °ロ°)

 

 

現在、Timさんのラボで行われている今のシステム・流れをきました。

  

歯科医院で支台歯形成後、歯科医師がカメラでスキャン

 

メキシコのセンターにデーターを転送、

 

メキシコのセンターから2日後には

IMG_4045.jpg 

ラボに模型が届くそうです(←インビラインシステム)

 

この模型は3Dプリンターで作られた樹脂の模型

専用咬合器に穴のあいた部分をはめ込むだけで咬合器にマウントできるそうです。

   

で、支台歯

IMG_4046.jpg 

これが、

IMG_4047.jpg 

トリミング、分割模型化までされています。

 

ただこの模型、まだ表面性状までは完コピされておらず甘いのですが、

 

数か月するとすぐに他社から

IMG_4048.JPG

3Dプリンターでよりリアルに作れるものが販売

電化製品と同じでどのタイミングでどの会社のものを買えばいいか難しいらしいです。

 

ここから技工士が、ラボで

対合模型・支台歯模型をスキャニング

IMG_4058.jpg
↑購入後3カ月でまた最新機種が出たそうです(笑) 

 

スキャンが終わったら、パソコン上でクラウンの設計を行い

IMG_4057.JPG

IMG_4054.jpg 

ディスクを削り被せ物を作ります。

   

つまり

ここまでは、技工士はCADオペレーターの仕事をするわけです。

 

フルジルコニアブリッジも全然可能とのこと

IMG_4146.jpg

↑の状態最終補綴物の130%の大きさで出来上がるので、 

 

出来あがったジルコニアクラウンを研摩、グレージング、色付けをして

完成にもって行くところは今までの技工士の手作業

 

のようです。

 

いやぁ~、田舎の豊橋の歯科医師から見ると

「もう未来が現実化してるじゃん!!」 

 

今までは、1,圧排→2,形成→3,印象→4,石工模型→5,トリミング→6,支台模型→7,技工士がワックスアップ→8,鋳造→9,コンタクト/咬合調整→10,研摩⇒完成 

が、

現在の、CAD/CAMでは

1,形成→2,光学印象(勝手にセンターに情報転送)その後,センターから支台歯模型が送られてくる→3,ラボでスキャニング→4,CAD/CAMクラウン・ブリッジ制作→5,ステイニング/研摩→完成 

 

ざっくりな工程ですが、半分のステップになっています。

 

Timさんも

「人の手から機械へ急激な進化」と話していました。

つまり、多くの技工士がいらなくなる時代がすぐそこまで来ているそうです。 

ライセンス制度のないアメリカでは素人が機械を購入してすぐに競争相手になることも考えられます。 

 

因みにこのシステムでTEK(仮歯)も作れるそうです。

*ジルコニアディスクをレジンディスクにするだけだそうです。

 

Timさんのラボのコストは

TEK:45ドル 

フルジルコニアクラウン:196ドル 

セラミッククラウン(ジルコニアフレーム):249ドル

  

その他にもいろいろ聞いてきましたが、

そこはナンちゃってコンポジストが興味津津だったのが!

 

レジンも次の材料進化が始まっているようで、

『Peek』という材料ポーセレンフィラー含有レジン

*日本で言うハイブリットレジンとは異なります。


が出ていているそうで、このレジンは非常に硬くチップせず、

ただ咬耗・摩耗はしてくれる材料が出てくるそうです。

 

ヨーロッパの「ジルコンザーン」というメーカーが

CAD/CAMフルジルコニアブリッジの弱点の割れるという欠点から生み出されたものらしいです。

*ジルコニアの体積が大きくなるとジルコニアブリッジは割れるそうです。単冠のクラウンは割れることはないそう。 

 

 

 

その他、伊奈さんの先輩の阿野さん情報によると

シーツ先生のセラミック1本3000ドル以上 仮歯500ドル以上

また、阿野さんの奥さん(衛生士)の歯科医院、アメリカ2位の大きな銀行の奥さんが治療に来ると毎回スタッフ全員に1000ドルをくれるらしい(笑)

アメリカ大手のラボは3交代制で24時間営業(グライドウェル) 

 

 

 

まだまだ、色々勉強させて頂き仕事1つ取ってもLAは刺激的でした。

 

伊奈さん、Timさん、阿野さん 色々ありがとうございましたヾ(  ̄▽ )

DSC01592.jpg

どうやら、どこの国でもサーファーは仕事場にサーフボードを置くようです(笑)

 

以上、

RDT(レジスタードデンタルテクニシャン)ツアーのレポートでした。

3年後ぐらいにまた行きたいですね!(たぶん行く!)

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