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マニアックレジン: 2016年2月アーカイブ
正中離開をレジンで治すと
- 2016年2月27日 09:02
- マニアックレジン
術前の状態
患者さんは側切歯が生えておらず隙間が目立ちます。
私が提案したのは
「真ん中だけでも埋まると雰囲気変わりますよ」
「犬歯側詰めると歯の幅がワイドになり過ぎて変に見えます」
上から写真で見てみると
今回のケースは難易度が多少高いようです。
そんなこんなで1時間半後
術直後なので、歯の色が白っぽく見えていますが、
半日もすればもう少し歯の色と歯茎がマッチングすると思います(・∀・)ノ
上から見た時の自然感の確認
最後にレントゲンで
縁下からの立ち上がり、段差のチェック
バランス良く充填できたと思います。
見た目も大事ですが、長く使うには清掃性も非常に重要です(・д・)
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レジンの特性を考慮した治療戦略
- 2016年2月26日 09:03
- マニアックレジン
術前 ⇒ 術後
術前時
前歯のレジンが外れ中で虫歯大爆発!
こう見えて後ろ側は歯の1/4~1/3ぐらい削っています(-ω-;)ゞ
ここ最近の私が心がけていること
1、唇側のエナメル質は可能な限り保存
(手間はかかるが顕微鏡下で歯の裏側から削り、検知液で虫歯の取り残しゼロへ)
2、明度のコントロール、光の抜け感をイメージ
(遊離エナメル質の裏は必ずオペーク色でマスキング)
*透明感を付け過ぎると、日陰では非常に歯が暗く見えます。
3、正中は垂直に、隣接部分は極端に真っ白(乳歯色←廃盤)な色を選択する。
4、オペーク中心で歯の下地だけ作り、見える色の表現は表層の0.2~0.3mmで勝負
(最近ティントの白色をよく使います←これでボカスしその上にトランス系レジン)
5、唇面だけではなく切端側から見て自然な立体に仕上げる
(表面から詰めると2Dよりに、切端側から過不足を確認することで3Dの立体に、特にラインアングルに注意)
6、ベベルは歯の難易度から考え可能な限り小さく
(スロープを付ければ付けるほど難易度は下がりますが、そこは腕の見せ所!)
7、エッチングは必ずすべし!
(エッチングを行った方が褐線が出にくいとの報告あり)
ベベルで思いだしましたが、
今回のようケースも海外の先生は
「おい、おいそれじゃあ2級窩洞がベニアじゃん!」(笑)
というぐらいベベル取る先生いますね( ̄ー ̄;)
今回の色レシピ
ベース
マジェスティーLV OA2(フロアブル)
表層
マジェスティーES A2(フロアブル)
マジェスティーES XW(フロアブル)
マジェスティーLV 乳歯色(フロアブル)
エンプレス トランス30(フロアブル)
その他
ステイン ホワイト
全てフロアブルなり!ヾ(ゝω・)
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凄い自費治療もあるものだ・・・
数年前に入れたハイブリットインレー(自費治療)が
変色したのでやり代えをしたいとのこと
レントゲンを撮らせてもらうと
非常に長い歯で横向きのレントゲンには収まらないサイズ
どうやら、神経を取った歯に自費のレジン系インレーを入れて部分修復を行ったようです。
個人的には「神経取る=被せ物」の方程式は間違っていると考えますヽ( ̄△ ̄)
ので、今回のような部分修復私も嫌いではありません。
もう一度角度、縦のレントゲンを撮ると
黄色の矢印の白い部分が神経の治療をした場所
赤い矢印の部分が手付かずの神経管
「マジか! これで自費のインレーを入れる前の先生はある意味勇者だな・・・」
「チキンの私にはこの状態でOKは出せない!」
「当然、この歯根管治療からやり直した方がいいですよ」
「と言うか、この状態で上(インレー)だけやり代える選択肢はない!」
無症状だったこともあり、初めて患者さんがこの状態に気づきました。
根管治療は患者さんからしたら見えない部分の治療ですから
こんなことはあります(p・Д・;)
また大きな病変もないことにより、
この中途半端な根管治療でも成功です(笑)
患者さんもきちんと歯の治療をしたいとのことで、
まずは古い詰め物、虫歯を外して治療スタート
根管充填後
主訴の「詰め替えをして綺麗に修復」
見えない所をいかに手を抜かずに治療するかミ(゜д゜)
私としては今自分のできる限りの治療はしたいと思っていますヽ( ̄▽ ̄)ノ
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「虫歯が大きい=神経を取る」 ←これ間違い EEデンタルスタイル
- 2016年2月19日 14:10
- マニアックレジン
虫歯が大きい歯
ここまで虫歯が大きいとたぶん殆どの歯科医師は
神経を取るを選択すると思います(・ω・;)
私が勤務医で保険治療をしていた頃にも、
このレントゲン見た瞬間に患者さんに神経の治療の説明をしていました。
ただ、現在は症状がなければ出た所勝負で少しずつ虫歯を除去して行き神経の保存ができそうであれば保存を行います。
(現場打ち合わせといったとことでしょうか)
覆髄法:http://www.eedental.jp/mta.html
私の経験上なのですが、保険治療は費用が安過ぎる為に正直時間をかけていられません。
(勤務医の頃、200円の根管治療にラバーして顕微鏡使用して1時間治療していたら、院長に「井野先生勘弁してくれ」と・・・)
治療費を気にして治療なんて患者さん的にはダメな歯科医師にも思えますが、
歯科保険治療は世界の1/10以下の治療費ですので、患者さんの数を診ないと売り上げが上がらず1日5人の保険治療ではすぐに廃院しまいます ((つω-)
ですので、診断から時間の短縮をしていきます。
ただ今は自費専門になり1人の患者さんに時間を取れるので、
今回のケース、患者さんには
「9割神経を取る可能性があるが1割ぐらいは残る見込みがあるかもしれない」
と説明して治療スタート
虫歯除去後
ここまでで50分経過
(因みに保険治療ではここまでで1000円です スタッフを雇っていては頭割になるので一人の時給は300円ぐらい・・・)
うっすら神経は見えていましたが、神経の保存が今回は可能と判断
(大きな症状が出たら抜髄と説明)
その後、今回の場合レジン充填で行けそうだったので、
レジン充填後
使用レジン:
マジェスティーLV OA3(フロー)
マジェスティーLV 乳歯色(フロー)
マジェスティーES XW (フロー)
プレミス クリアー(固形)
以上4色
で、ここまでやって1時間45分
治療費はレジン+覆髄法(8万)
(因みに保険治療ではコミコミで窓口負担1500円ぐらい)
保険治療の最大の売りは、「安い!」「世界一のコストパフォーマンス」ですv(◕ฺω◕ฺ)v
一方、自費治療は保険治療の何十倍の治療費負担を個人でしなければなりません。
ですから、
自費治療はより歯科医院を選ぶことが重要になります。
個人的には『安い』というパフォーマンスより「質」というパフォーマンスに価値を見出したいのでEEデンタルは自費専門でこのような診療スタイルにいておりますm(_ _ )m
もしこの歯、成功率40%程度と言われる根管治療で運悪く経過して、数年もすれば・・・
歯茎の上に歯残っていないかもしれません(p・Д・;)
治療費は生涯コストで考えるべきです。
歯を失ってからインプラントに35~40万出しますか?
きちんとやれば虫歯が小さいうちの治療は結構長持ちしますよ(・ω・)
歯科医院の選択、治療の選択をするのは患者さんですから選択肢は多くあった方がより小さなニーズにもマッチングしやすいので、
こういった「質」を売りにしている歯科医院もあるんだと知って頂ければ幸いですヾ(・з・)ノ
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