Home> 歯内療法日記 > 第一大臼歯の外科的歯内療法

第一大臼歯の外科的歯内療法

 

いつも前歯の症例ばかり出しているので^^;


たまには難しかった奥歯の症例を( ̄∀ ̄;)


動画:http://www.youtube.com/watch?v=i154hriQWmM


 

術前


根の治療を既に2回行っているそうなのですが、フィステルが消えず経過しているようで・・・

赤い丸の中にある白い物がガッタパチャー、赤い丸の辺りの骨は炎症で無くなっています。

 

1.jpg

 

再々治療をしてみると、

既に2回治療してあるだけあって根の先が大きく開いてしまっていました(*´Д`)=3



具体的に言うと、元々根の先端は大体0.3mmぐらいなのですが、0.9mmぐらいまで広がっていました。。。

ミリで言うと少しなのですが、円なので公式は『半径×半径×π(3.14)』になりますから、

直径が0.3mmの場合 半径0.15×0.15×π=0.0225π

直径が0.9mmの場合 半径0.45×0.45×π=0.2025π

 

ですから、3倍に見えても実は9倍の大きな穴が空いている訳ですε=(‐ω‐;;)

 

 

治療すれば治療するだけ歯の中はボロボロになるので理想を言えば1回目で決めるのが理想です。

私は基本的に根の先端が0.7mm以上はMTAで根管充填を行っているのですが、

東京の専門医のS先生にも基準を聞いた所だいたいそのぐらいと話されていました。


ただ、

MTAを詰めた歯は再根管治療は不可能なので、駄目なら外科処置(意図的再植術、外科的歯内療法、抜歯)になります(´∩`。)

 

セメントだけあって一度固まったものはほぼ除去不可能なのでケースはホント選ぶ必要があります。




今回の6番ですが、4根管全てMTAで詰めたのですが・・・

  

 

MTA根充.jpg

 

フィステルがまた再発 ハァ━(-д-;)━ァ...

(MTAが綺麗に入っても病変が治る訳ではない良い例ですね。。。)



と言うことで『外科的歯内療法』に踏み切りました。

逆に言うと外科的歯内療法の為に戦略的にMTAだけで根管充填しておいたのですが( 'Θ')ノ( 'Θ')ノ( 'Θ')ノ


こうしておくと上手く行く場合では根のカットだけで外科的歯内療法が終わり手術時間の短縮が図れる場合が。。。

ただ実際、カットだけでは終わりませんけどね^^;


今回のケースもカットして見ると根管と根管の間に細いフィン(溝)がありこの部位が感染現でしたので、音波で溝を削り、その溝にMTAを詰めました。


遠心投影するとフィンにMTAが入っているのが分ります。

レントゲンの白い横線。(赤⇒)

図1.jpg

 

 

        動画を使用すると

図3.jpg

説明をすると、

 

図2.jpg

でこの部分をフィンを溝を削ってしまいます。すると

 

フィン2.jpg

 

で、ここにMTAを詰めて

  

フィン3.jpgすると3ヶ月後・・・

 

 

2.jpg

 

見事に骨が出来あがってきました!!

 

手術後3ヶ月後

画像 0201.jpg

 

 

私の場合になりますが、外科的歯内療法で上手くいくケースに関しては大体3〜6ヶ月で骨が回復してきます。

術後6ヶ月


CI19.jpg

 

 

最近思ったのですが、「1年後にレントゲン撮りに来てね」と言っても殆どの人が来院していません。。。

まぁ、症状が出ていないからでしょうけど。

 

お願いだから来てね、「統計」取りたいので⊂(゜Д゜⊂【



3ヶ月、6ヶ月で骨がほとんど出来ており、上手く行っているケースばかりなのでさほど心配していないのですが、。。。


何かあれば必ず電話が鳴るはずだし、「まぁ、いいか」と




と言うことで今後手術を受けられる方は1年予後まで来てくださいね、ホントは3年予後も取りたいのですが。。。

(多くの統計が3年予後まで追っているので3年後のデーターも欲しいのですがね)



今回のケースもほぼ99%上手く行くケースだとは思いますが、1年後も来てね!!


MTA 外科.jpg  

Index of all entries

Home> 歯内療法日記 > 第一大臼歯の外科的歯内療法

購読
Powerd By

Return to page top