根管充填が良ければ!?
- 2011年9月16日 12:25
- 歯内療法日記
今回は歯内療法の話でも、
(講演内容とカブリますが^^;)
『 根の治療は根管充填(最終的な詰め物:ゴム)がきれいに入っていれば大丈夫!』
『根管充填剤(ゴム)が根の先端まで入っていれば、成功率が高い!』
みたいな考え方が昔はありました。
(今でもこう考えておられる先生はいますが、30年前ぐらいの日本の考え方ですよ^^;)
例えば、 (右と左は同じレントゲンです、赤丸の部分に黒い影があります)
赤丸の部分に根の病変(膿)が出来てしまい、違和感が続いている。
これ根の薬の入り方で言えば120点です!
かなり上手な先生が治療したと思われます(・∀・)∩
ですが病変が出来てしまっています。
何故か!?(。-`ω-)ンー
歯科医師が最終的な『薬』と表現する根管充填剤(ゴム)には何の薬効もありません。
神経を取った場所が空洞になっているとそこにバイ菌が繁殖してしまうので、
繁殖出来ないように空間を埋めておく薬で、バイ菌を抑えつけるだけの効果は残念ながらないのです(´-ω-`;)ゞ
と「答え」を半分書いてしまいましたが、
現在、根の治療成否を決めるのは根管充填剤ではなく、
「いかに歯の中に細菌が入らないようにするか、余分なものを排除できるかと言う方に考え方が変わっています」
(歯の中のいらないものを歯の外に出すかであり、いかにしてゴムを詰めるかではないのです)
言わば、
歯の中を綺麗にする(機械的・化学的洗浄)=部屋の掃除
歯の中にゴムを詰める(根管充填)=部屋のワックスがけ
部屋を綺麗にする時に掃除しないでワックスがけだけしますか!?(⌒_⌒;
と言うことなんです。
歯内療法専門医の先生が口を揃えて言う言葉があります。
『何を足すのかではなく、何を引くのか!?』
これなんですよ!!ヽ(゚Д゚≡゚Д゚)/
(これって、グロスマン先生が先にいったのか!?シルダー先生が先に言ったのか!?)
お二人とも近代エンドを築き上げられた先生なので、どっちでもいいですが『名言』です。
*ただ、根管充填剤が長く残っている方が予後が良いとの報告もあります。
一方こんな歯もあります。
根の治療は全くせず、太い金属の土台を入れてメタルボンドが入っていました。
根の治療は殆ど行っていないのですが、根には病変(膿の袋)は出来ていません(p・Д・;)
でも、これって。。。
根の治療は言わば「家の基礎工事」です。
3000円の銀歯と違い、メタルボンドという10万近くするセラミックの被せは言わば、お金のかかる高層マンションです。
患者さんに見えない根の治療は分らないからって。。。
耐震偽装もいい所・・・
と書くとクレームが来るので、直ぐに訂正 ヽ( ̄△ ̄;ゞ=ヾ ̄△ ̄;)ノ
根の治療が苦手な先生だったのかもしれません(汗)
(オブラートに包みました^^;)
でも、病変(膿)が見られないので、この根管治療でも
根の治療は『成功』な訳ですよ (◎ー◎;)
不思議ぃ!?(◎ー◎;)ビックリ
メタルボンドが大きくかけてしまい、変な内部吸収様の所見もあり、一度根管治療させてもらいました。
根管治療を行うと、根尖はすでに石灰化しており、開けれるところまでで根管充填をおこないました。
最初に出したレントゲンは根に病変がある為に一度根管治療させて頂きました。
根管充填は同じように見えますが、消毒(化学的洗浄)をかなり徹底的に行いました!
術前⇒術後6ヶ月
綺麗に治ってきてくれました! (」゜ロ゜)」
「?」
よく分らない人へヾ( ̄0 ̄)
黒い部分が無くなってきたの分りますか!?
神奈川歯科大学の面白いデーターが
抜髄(初めての神経の治療)はオーバー根管充填(充填剤がはみ出す)予後悪し!
特に側方加圧(ラテラル)の方オーバーは垂直加圧(バーティカルオーバー)より予後悪し!
感染根管(やり直しの治療)においてはオーバー(少しはみ出す)でも、ショート(少し足りない)でも成功率に差はなかったそうです。
一般の人には難しいですね。
ゴムは根の先端から出ると多少予後が悪くなる時があるそうです、また詰め方の方法でも若干の差が出るとのこと。
*ただし、かなりミニマムな話で、一番大切なのは感染させないこと、消毒をきちんとするということですね。
個人的にはオーバーがそんなに悪いと言う印象はないです。
オーバー、ショートありますが、ゴムの入りだけで予後をみてみると、
やっぱり根管充填はフラッシュ(ジャスト)が
一番予後良いみたいですね!
EEデンタルはここを専門でしているので、
私はジャスト狙いに行っちゃいますけどね!(屮゜Д゜)屮
【抜髄】 【感染根管治療】
チェスト!
「!?」
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