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X-スマートを用いたボルテックスブルー操作(Vortex Blue Rotary Files ) 2013年版 穿通・根管拡大

ようやくアノテーションが終わりました。

何だかんだで3時間ぐらいかかりました(。-`ω-)ンー

http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=H1H9-siYp2g'>

冷静に考えるとこんなことしても私何の利益もないんですよ( ̄○ ̄;)

 EEdental endo.jpg

まぁ、いいんですけどね

 

今回の動画の見所は

レシプロ運動にてボルテックスブルーで拡大操作を行う所ですね。

 

今の所レシプロ運動出来る道具はデンツプライの「X-スマート」だけです。

(今後他社からの販売もあるようなことは聞いていますが、噂の領域です!!!!!(o ̄ω ̄)○)

 

X-スマートのレシプロ運動には『RECIPROCモード』『WAVE ONEモード』があります。

メーカーに聞くと詳細な違いを出すと直に中国メーカーにパクられるとのことで、トルクやまわり方などは企業秘密らしいのですが、『RECIPROCモード』の方が『WAVE ONEモード』より回転が優しいので『RECIPROCモード』でボルテックスは使用してみてください。

普通の回転運動でもそうですが、回転数が上がるほどファイル破折のリスクは上がりますので、レシプロで使用する時はより安全を期すために『RECIPROCモード』で使用してください。

 

動画をコマ送りで見てみると正回転で150度回って、その後30度逆回転をしているみたいです。

(注意:デンツプライのデーターではないのであくまでも推測ということで) 

 

今回なぜこんなことをしたかと言うと、

 http://eedental.fine.to/eeblog/2013/05/ifea.html

で話を聞いていて、元々WAVE ONEはプロテーパーのF2がスタートと聞いて

「へぇ~、使えるんだ!」

「だったら3世代目のものより、4世代目の方が折れないのでは!?」

と聞いていて思ったわけです。

 

因みに、WAVE ONEなどはカッティングエッジが通常のファイルと逆向きです。

デンツプライの人に「ボルテックスでこんなこと出来たよ」と話すと、「えっ!逆刃でないのに使えるんですか!?」との返事が(笑)

 

「ばっちり使える!」(*`・з・)ノ 

 

また従来の回転式のモーターだとファイルの回転が正回転の一方向になるのでファイルの先端がバインド(ロック)してしまうと「ポキッ!」とファイルが折れてしまいます。

これはトルクコントロールが付いていても、ファイルがバインドされた瞬間までは検知できませんのでファイル操作は『経験』と『勘』がものいうもので、慣れた術者ほど破折は少ないことが言えます。

 

そこで私は、150度回ってもしファイルが食い込んでも、直に30度戻ればファイルの歯質への食い込みが減りファイル破折のリスクが減るのでは!?

とよからぬことを考えた訳です(笑)

 

また、ファイルの具備条件としては、

【超主観的感想文 「シングルファイルシステム」 IFEA】でも書いたように太いファイルをいきなり通すと破折(マイクロクラック)が多くできるようなので、できるだけ、細く、フレキシブルで良く削れるファイル、またテーパーは洗浄効率など考え必要最低限の06程度と考えました。

 

すると、 

「ボルテックス・ブルーがウチにはあるじゃないか!」

 (メーカーからは1円も貰っていませんので( `・∀・)ノ)

となり早速抜去歯(抜いた歯)を使って試してみました。

 

もう1点考えたのが、

IFEAの会場で「ボルテックスの使い方」の質問を3人の先生からされたので

特に「どうやったら折らずに使えるか!?」

この点も考えた『誰でも簡単に行える術式を考えるか!』となった訳です。

 

と言うか、私が何でこんなこと考える必要があるか分りませんが、ペントロンセミナーに参加してもらう先生向けにということで(^ω^ )/'''

 

そうするとやはり、ニッケルチタンファイルを使う前に何か探りを根管内に入れ、根管の難易度検査をした方が折る確率は減るだろうと推測し#10を一度根管に入れるという選択をしました。

(前回はレントゲンの根管の黒さだけの判断だったので、それより診断の精度を上げようと)

 

論文では#15のファイルを穿通させることでニッケルチタンファイルの破折率は減らせるとの報告がありますが、この#15を通すのは非常に難しいですし、技術差を生む部分になるので何とか技術差が生まれにくい方法を考えました。

(実際、2分しか考えていませんけどね(ノω`*)ノ)

 

ただ毎回輸入証明書などを書き購入している新品のボルテックスを実験で使う勇気はなかったので、患者さんに何回か使用して廃棄したファイルを拾い出して行うことにしました。

どのようなファイルの動かし方でどのような時に使用できるのか診療後チマチマ残業をしてみました。

(勤務医時代を思い出しました) 

 

患者さんの歯で何回か使用して疲労が貯まっているもので、折れる時の感覚も感じられればと思い折れたら折れたで収穫があると思っていたのですが・・・

 

何本治療してもボルテックスが折れない!( ̄ー ̄;)

毎日3~4本ぐらい練習して、4日目ぐらいになると、

「もう、そろそろ折れるだろう!?」

5日目

「これは相当折れにくいシステムかな!?」

 

「それか私が上手なのか」(笑)

 

 

嘘です、上手くはないです。

 

you tubeの動画も散々使いまわした4日目ぐらいのボルテックスを使用しています。

 

今の感覚を書くと、(小臼歯、大臼歯(MB根 DB根)設定)

1、レントゲンで根管が確認できるか調べる(石灰化が著しく根管の黒い線が見えないものは使用しないで下さい)

2、Kファイルの#10を根管内に入れる(動画で書いたように回さないで下さい、指の腹で押して下さい 少しでも回した場合はレッジができその部分でボルテックスの破折が起こりやすくなると思います)

 

注意:私見ですので、参考程度に、

2013年9月29日名古屋(駅前)で講演会があります。

その時に少し動画とレシプロエンドのやり方を解説しますね。

 

2-a いきなり穿通できた場合は動画と同じことでOKです。

焦らず、上下運動を何回かしてください。

非常に細くて湾曲があるような根管は50回以上上下運動させることもあります。 

*必ず少しずつは根尖方向に向かいますので焦らないように

(ファイルは先端を使わずファイルの側面にデブリが付くように使用してください)←基本

 

2-b #10が根尖まで入らず途中で止まる場合

#10が入った所以上にボルテックスを進めない (根管上部をボルテックスの06テーパーで拡大する感じ)

ボルテックスを4~5回上下運動させて、その後#10を押して入る所まで入れる入れる

(この時必ず先に入れた1回目の#10の位置より根尖方向に#10の先はあるはずです)

この繰り返しをしてファイルを根尖方向に進めます。

 

注意)、ボルテックスは06テーパー #15を使用してください。

     作業長は#10が穿通出来た時点で一度測ってください。

     もしくはX-スマートのボルテックス部分にEMRのフックを引っかけてください。

 

3、次にNi-Tiにて拡大操作を行います。

・ボルテックスの06テーパー#25で最終拡大

もしくは、

・プロテーパーのF1を使用して最終拡大

をしてください。

 

ただ、根尖が#20、#25は多少拡大不足なのでハンドファイルの#30、もしくは#35で根尖だけ形成してください。

アピカルストップ的なイメージでしょうか。

 EE.jpg

こうすれば穿通から根管拡大まで非常に短時間でできるので、あまった時間根管内洗浄を徹底的におこないます。

 

現在の歯内療法の考え方は根管拡大より、根管内洗浄で根管内を綺麗にするという考え方になっていますので、

ファイルの拡大操作とは洗浄の前の下準備になります。

 

 

 

書き終って思ったのがEEデンタル

 

神経は可能な限り保存してしまうので、

殆ど抜髄ケースなかったんだ。。。( ̄▼ ̄;)

da.jpg 

 

 

EEデンタル【レシプロ運動を用いたボルテックスブルーファイル+審美レジン充填】(抜髄根管)

http://www.youtube.com/watch?v=H1H9-siYp2g

 

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