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根管治療後の土台と被せ物の精度と予後の関係
- 2019年3月 8日 09:09
- 歯内療法日記
基本的に私は、セラミッククラウンに関しては基本1本ずつ入れますが、
たまに5~6本繋がった被せ物を見ます。
(だいたい昔治療した歯が多いです)
決まって言えるのは、被せ物と歯の間に隙間がある。。。
この1mm以下の隙間を毎日磨くのも大変です。
個人的には何で繋ぐのか!?と少し疑問に思います。
1本の被せ物の適合を合わせるのも難しいのに、5本の被せ物を適合よく入れるなど・・・
歯周病で歯が揺れる人やブリッジなどでは仕方がありませんが、
20代、30代、40代の方であれば連結冠は出来るだけ避けた方がいいと思います。
基本的には歯内療法専門医なんですが、顕微鏡治療も行っているので、
コアの詰め方、被せ物の精度も気にいています。
何故か!?
私見ですが、
根管治療の短期予後は根管治療の「質」
根管治療後の長期予後は土台(コア)の「質」、被せ物(クラウン)の「質」
http://www.eedental.jp/stayle.html
だと思っています。
家の内装を直して、綺麗にワックスがけまでしても
雨漏りしていたらスグに家が傷んでしまうことは想像できますよね。
それと同じで根管治療後の細菌感染を防ぐ
1つ目の防御壁が土台
2つ目の防御壁が被せ物
なんです。
ですので、
EEデンタルでは1つ目の防御壁である土台まで根管治療後に作らせてもらっています。
個人的に、土台は非常にこだわって作っているつもりです。
大まかにいうと、土台の【形状】と【隙間】がないように詰めるの2つです。
これを細かに書くと、
・感染防止の面から根管充填後即日に直接法を土台作る(最近は根充確認のデンタル撮らずにそのままのラバーでコア作ります)
・歯頚部からの感染防止で根管口から2mm下にGPを止め、根管からレジンで立ち上げる
・コアの接着の際のボンディング・エアーブロー
・収縮量の低いレジン(SDR)を10回以上に分けて積層充填(昨日のケースは14回に分けて積層していました)
*ディアルキュアタイプの収縮が大きなコア用レジンは隙間が・・・気になります。
・全て顕微鏡下で治療を行う
・大臼歯にはフェルールが無くてもほぼファイバーなし
などなど、
歯内療法専門医ですが、レジンの専門でもあるので、レジンの知識をコアに落とし込みます。
最初の前歯の患者さん、
歯科医師の先生からの紹介で根管治療だけ担当させてもらいました。
根の先に根尖病変 + ファイル破折
レントゲンでも被せと歯の隙間が映ってきています。
この歯を治療させてもらい
1年後の検診時のレントゲン 病変も綺麗に治っています。
かかりつけの先生に、クラウンはお任せして、
1本ずつ素晴らしい精度で綺麗なクラウンが入っています!d(^_^ )
根管治療だけ歯内療法専門医に頼るのも1つの選択肢かと思います。
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