Home> 歯内療法日記 > 縦に広がる骨吸収(根尖病変) 術後9年経過

縦に広がる骨吸収(根尖病変) 術後9年経過

患者さんは40代女性

半年前に大きく腫れ、過去に2回根管治療をしているが今週も腫れてきてその後歯茎から膿が出てきた。

何度も腫れては引くの繰り返しをしているそう。

  

レントゲン

2024 EEdental OGM (1).jpg

歯と歯の間に大きな病変が見られます。

このタイプの吸収は珍しい。

 

抜いてインプラントという手もあるが、その場合かなり骨が無くなるので造骨は必要と思われる。

患者さんには歯を残すのはかなり難しい状態であるが、一度根管治療にチャレンジしてみるか!?と説明

    

 

根管治療を4回行い治癒傾向が出てきた所でMTAで根管充填!

2024 EEdental OGM (2).jpg

この当時は律義に根管充填確認していました。

*今はレントゲンで根管充填材の入りは確認していません。(あまり意味を感じないから) 

  

 

で、

 

今週別件で来院されたので、レントゲンを撮らせてもらいました。

2024 EEdental OGM (3).jpg 

「凄い!」の一言

歯槽硬線まで綺麗に復活してくれています! 

 

下に根尖病変が大きなケースはたまにありますが、側面に大きな病変ができているケースはレア

左上1の歯頚部に外部吸収も見られますが、症状や炎症所見もないのでこのままでいいと思います。

*たぶん治療で何とかしようとすると抜歯に繋がる。

  

  

個人的には大きな病変があっても、一度根管治療をトライすることをお勧めします。

その方がメリット1上手く行けば歯が残る、メリット2骨が元通りに回復する

抜いた場合、人工の歯を作る必要がある、大きく陥没した骨を作る(GBR)必要がある+歯周外科が必要

  

 

たまたま上手くなったケースですが、これだけ骨がしっかり出来てくれていると人の体って凄いな!と思います。

*歯科医師が出来ることは、細菌感染を取ることだけであり感染が収まればあとは勝手に体が治してくれます。 

Index of all entries

Home> 歯内療法日記 > 縦に広がる骨吸収(根尖病変) 術後9年経過

購読
Powerd By

Return to page top