2019年8月アーカイブ
隙間が気になる男性患者さん
- 2019年8月31日 09:03
- マニアックレジン
10代の男性患者さん
前歯の隙間が気になる
ということでレジンで隙間を埋める治療を行いました。
最近は正中離開に関しては、ステントなしのフリーハンドで行っております。
また正中離開に関してはよっぽどのことが無い限りラバーをしての治療となっています。
ラバーをした方が歯肉付近もドライの状態で充填できるので、
接着不良による予後の着色の回避にもメリットがあるかと考えております。
今回の男性患者さんの歯
非常にエナメル質の透明感と抜け感が強く、部分的にオペークを最表層に置き
天然歯の透明感をマスキングしつつブルーステインで透明感の演出をしていました。
段段差もなくいい感じで詰めれたのではないでしょうか!( ・ ω・)ノ
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治療方針の差 と 選択肢の1つであるべき短縮歯列(SDA)
- 2019年8月30日 09:02
- EEデンタル こだわり
だいぶ前に櫻井先生に頼んで大野先生と飲み会&質問コーナー
http://eedental.jp/ee_diary/2019/07/post-1937.html
大野先生にもらった「治療ゴールとしての短縮歯列(SDA)」という文献
日々診療をしているとどうしても残せない歯に遭遇してしまいます。。。
個人的にはやはり大臼歯にトラブルの多さを感じます。
根管治療も大臼歯の再治療が多い:http://eedental.jp/ee_diary/2017/01/ee2016.html
また奥歯は前歯と違い
・神経管の数が多い 前歯1本 奥歯4本
・神経管の形状が前歯に比べ網目状で超複雑(奥歯の神経は全体の6割程度しか触れません)
・解剖学的に強いかみ合わせを受ける形で破折しやすい
・口の奥で見えないので手探り治療となり医原性の問題が起こりやすい(再治療は更に難しいので治りにくい)
・外科的な介入が位置的にも難しい
など
やはり人の歯は奥歯から失っていく傾向はあります。
歯が残らなかった場合 教科書的に
1、部分入れ歯
2、ブリッジ
3、インプラント
などの選択肢が代表的です。
ただ、4番目の選択肢として「何もしない・入れない」
という選択肢があります。
私は第2大臼歯(一番奥の歯)が無くなった場合には患者さんに
4、「何もしない」を提示することがかなり多くなってきています。
口の中で大切なのは生活を不自由なく暮らせるか!?です。
歯の本数が大切な訳ではありません。
失った1本の歯を作る為に周りの健康な歯を大きく削り周りの歯の寿命を極端に短くしてしまうこともあります。
*歯を長持ちさせるポイントは治療の介入は必要最低限にすることだと私は思っております。
70代、80代の患者さんをたまに治療させてもらいますが、
中間欠損で歯抜けの部分があって、周りの歯が傾斜していても問題なく生活され食べられております。
歯が無いことによりかみ合わせが崩れるなど言われますが、
多くの方は多少のかみ合わせの変化などは問題なく生活出来ていますし、体は許容できます。
*たまにかみ合わせの超センシティブな方がおられますが・・・(クラウン1本入れたら食べれなくなったとか)
ただ、この「何もしない」
という選択肢は逆にいうと【歯科医院の利益も何も出ない】となりますので、
商業的な点では歯科医院にマイナス面もあります。
・インプラント治療40万円、
・何もしない再診料のみ
あなたが経営者ならどっち!?
医療とは患者利益と経済活動の2面性があるので、そういった面も知っておく必要はあるでしょう。
患者さん選択の重要性など、大野先生には色々勉強させて頂きました!
虫歯の取り扱いなど色々質問出来て有意義な2時間でした。
私が持っているオレンジの紙は大野先生に質問しようと事前にまとめた質問用紙
虫歯をどこまで削ればいいのか!?(切削の基準は歯髄付近とマージン付近で多少かえる)
シールドレストレーションはありか!? (あり!)
虫歯の見つけ方(先生いわく咬翼法がいいとのこと)
などなど虫歯のことだけで1時間話していました(笑)
凄く臨床のヒントを頂きました!
その後、飲み足りない櫻井先生、チッコロ軍曹と2次会でまた盛り上がりました(笑)
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4級レジンの予後
- 2019年8月28日 09:17
- マニアックレジン
2009年に治療をさせてもらい
9年8カ月後
神経の生きている歯のレジンが取れたとのこと
神経などは死んでおらず、根管治療した歯には問題なし!
結婚され関東の方からの来院だったので、1回でレジンで仕上げました。
*1時間以上口を開いていてもらったので歯が乾燥して白くなっています。
9年8カ月経って感じたのは、一応9年前より注意するポイントなどは分かっており
確実にレベルは上がっているなと感じました。
これも、昔治療させてもらった患者さんが帰ってきてくれるので、過去の治療痕が見れ
経過が追えるので感じられることだと感じ感謝感謝です!
外傷で折れてしまった前歯の治療
なるべく削りたくないのならこんな方法もありますよ(^―^)
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マジでヤバいわ偏頭痛
- 2019年8月24日 09:00
- 院長の趣味の世界
大体3カ月に1回ぐらいのペースだったのですが、ここ2週間で偏頭痛が2度現れました。
1回目はお盆休みだったので、家で毎日寝ていましたが、
2回目が先日の昼休憩後に現れ初めてのパターン
ちょうど1年前に偏頭痛で入院したことが思い出されました。
http://eedental.jp/ee_diary/2018/08/post-1805.html
今は、これは来そうだなという前兆後すぐにマクサルト(薬)を飲むのですが、
これ国民保険使うと1回に多くて4~6錠しか処方してもらえなくて、
半年に1回病院行くと初診扱いで、病院で待つは待つはで薬貰う為に2時間半
毎回無駄な時間だなと思っていたのですが・・・
ネット検索するとジェネリック薬の海外通販もあるようで先日40錠まとめ買いしました。
保険使って2時間半拘束されて4000円で6錠貰うか、
保険使わずネットでチャチャッと10分で9000円で40錠買うか
薬貰うだけなら後者なだと!
後1錠しか薬ないので、なるべく海外から早く届くことを祈るのみ。。。
(香港経由は今遅れていると書いてあった・・・)
偏頭痛が出ると私の場合2~3日頭がクラクラするのと、
痛みがぶり返す為にその間お酒が飲めない、頭が痛くなるので強い日差しを浴びれない(海に行けない)、音の大きな部屋に行くと頭がクラクラする
と生活にも支障がでてしまいます。
何が原因なのか分かりませんが、
薄々感じているのは顕微鏡で目を酷使している部分もあるだろうな・・・
と思います。
目を休ませる為になるべくスマホは見ないなどは心掛け、夜遅くはパソコン(Youtube)もやめました。
体の衰えなどもあり最近本気で、早期リタイヤ早めようかなと考えております。
50歳で週休3日にする予定でしたが、来年辺りからサクッと週休3日(日・月・木休み)に・・・
仕事は細々続けた方が何かとメリットが多い気がしています(笑)
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お知らせ
- 2019年8月21日 09:03
- EEデンタル NEWS
10月の初診患者さん枠も一杯となってしまった為
新規初診患者さんのご予約を11月からとさせて頂きます。
(11月は8名の患者さんを予定しております)
ご迷惑おかけいたしますが、よろしくお願いします。
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ホワイトニング後にすきっ歯をレジンで
- 2019年8月20日 09:10
- マニアックレジン
20代の女性患者さん
術前
正中、左右側切歯間に隙間
正面からみると真ん中が気になるので患者さんに「真ん中だけ治してみたら!?」と話をして
一緒にホワイトニングも行いたいとのことでホワイトニングをしてもらい
術後
表層1層削除(0.1mm程度)+エッチング
ボンド ボンドフォース
使用レジン
ベース OA2 OA1
内部ステイン ホワイト、ブルー
表層 A1、乳歯、トランス30
最近は前歯には80%ぐらいにホワイトステインを使用していますが、
レジンに良いアクセントが付き詰めた場所が分かりづらくなります。
良い感じに治療出来たかと思います!(・ω・)ノ
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歯科保険治療
- 2019年8月16日 08:57
- EEデンタル NEWS
保険治療を辞めてしまってしばらく経ちますが、
私が歯科医師になった頃と今の歯科保険治療の状況はだいぶ違ってきていると感じます。
私の感覚ですが、
まず1つに、
患者さんのニーズが大きく変わった。
歯の痛みを取りたい⇒自分の歯を残したい
歯科医院側、
何十年も変わらない治療費で利益が殆ど出なくなった。(やり直しの治療など完全な赤字)
歯科医院の増加とともに、経営リスクだけが大きくなっている。
(とは言え歯科医師の失業率は他の業種に比べればかなり低いです)
歯科環境
・虫歯の数は極端に減っている(12歳のDMF)が、歯科医院の数はあまり減っていない
⇒患者さんの奪い合いが激しい(需要予測が外れている)
・治療費は据え置きだが、歯科用器材・材料の値段が上がっている。(金相場も私が歯科医師になった頃の4倍の価格に)
材料メーカーは企業ですから年々売り上げを増やす目的があります。
この企業の利益に比べ歯科の売上上昇が殆どない為じり貧になっているのだと思います。 (治療単価が上がらず原価だけ上がっている)
治療の質
今も昔も殆ど変わらない(保険歯科治療の殆どはやり直しの治療の繰り返し)
相対的に見て、世界のレベルが上がり何も変わらない日本は没落
(確実にアジアなどの治療レベルが上がり、日本のアドバンテージは無くなってきています)
今は中国の方が治療費高いですし、ある面「治療の質」は【治療費】に比例します。
設備
世界的に見てもクリーンな環境ででCBCT、マイクロの普及率は世界一
⇒ただ、『治療の質』は。。。 ← 悲しいかな「歯科治療は設備ではない」ことの証明を日本がしています。
「モビルスーツの性能の違いが戦力の決定的差ではないと言うことを教えてやる」byシャア
歯科医師会・国
昔:「保険治療で全て治療は受けられます」 ⇒ 今:誰もこんなこと言わない
昔:混合診療禁止 ⇒ 混合診療はグレーゾーン(黙認)
今も昔も歯科医師会は保険治療ベースの考え方に固執、国も保険歯科治療費を上げるだけの財源がない。
2000年保険歯科医療費2.5兆円 ⇒ 2018年 2.7兆円 ほぼ横ばい
(2000年 国民医療費30兆円 ⇒ 2018年 42兆円 40%増)
マスコミ
風潮としては今も昔も『歯科いじめ』
後、エビデンスの薄いセンセーショナルなものばかりテレビに取り上げる(視聴率の為とはいえ。。。)
「パーフェクトペリオ」、「ヒールオゾン」、「3Mix」ってどうなった!?
取り上げたのなら結果を検証しなさいよ!と思います。
今、私が思うこと
正直、私などは理想の治療を追い求め、やりたいことを行うと赤字になるので保険治療から撤退してしまいました。
外の人間からするともう歯科医院側の負担で頑張るのはそろそろ限界では!?
特に「自分の歯を長持ちさせたい」というニーズは対応出来ないと早目に言わないと
裁判で敗訴ケースがこれからどんどん増えてくると思います。
ここ20年で日本の歯科はどれだけ進歩したのでしょうか!?
顕微鏡、CBCT、MTA革新的な器材・材料は出てきていますが、
虫歯の治療本数、感染根管などの再治療本数が減ってきているという結果は出ていません。
以前ある先生がおっしゃっられていましたが、
保険治療は「薄めたスープ理論」です。
例えば海外の虫歯治療費300ドル(30000円)を日本では3000円で受けられます、
ですので、この場合1/10の治療費で海外の10倍希釈となります。
日本では皆が餓死しないように、皆に行き渡るようにスープを希釈して希釈して配分してきましたが、
ここまでくるともう薄め過ぎのスープでもはや「水 !?」という感じかと思います。
「自分の歯を長持ちさせたい」ニーズは、
言い換えると【美味しい希釈前のスープで自分のお腹を一杯にしたい】と同じなんです。
このニーズが極端に増えてきているのに提供しているのは薄めたスープではクレームも出ます。
結局、物価上昇率に対しても治療費の値上げがないまま来てしまい、衰退していくしかない歯科保険治療です。
まずは国民に歯科の置かれた状況を理解してもらい、出来ることと出来ないことを明確にした方がいいと個人的には思います。
これだけグローバルになった現代において、日本だけが治療費1/10以下で結果を出せる訳がありません。
(iPhoneだって、日本だけが1/10で買えている訳ではないでしょ!?)
最後に、
これでも日本の歯科医師はそうとう頑張っていると個人的には思います。
保険治療という国の下請け産業は限界に近いことは確かですが、
自費診療という市場がある限り、歯科産業は斜陽産業ではないと私は思っています。
以上、最近思うことでした。
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久々の審美治療
- 2019年8月14日 09:07
- EEデンタル こだわり
今日から通常診療を行います。
さて、基本的にEEデンタル前歯の印象を大きく変える審美治療(セラミッククラウン)
は殆どやっていないのですが、
今回の患者さんは昔奥歯の治療をさせてもらった歯科医師の先生
「8月に結婚式もあるのでやってもらいたい」
ということで治療させてもらいました。
術前時
右上1を矯正で引き上げたとのこと
レントゲン
提出している歯に根尖病変があり、
矯正による歯根吸収が見られ、歯の動揺も見られます。
1回法で根管治療を行い、
犬歯は矯正治療で犬歯誘導を作ったことより
フルクラウンではなく、ベニア希望だったのでレジンでダイレクトベニア
*犬歯はなるべく削らない方がいいという考え
**前歯のCRはホワイトステインを最表層直下(トランス層の下)に入れると本物感が出てきます。
前歯を仮歯に置き換えて、
患者さんは、仮歯のボリュームが以前の自分の歯に比べ気になる、
歯列のアーチが大きいとのこと。
本来の流れであれば、ここでもう1回セラミストに仮歯を作ってもらい様子をみるのですが、
それをやっていると結婚式まで間に合わない。。。
幸い過去の矯正治療時の模型があり、
この形に近づけてということでセラミストに4本連結の1発勝負でお願い!
(かなり手探りの4本連結なので、当然技工士は嫌がります(笑))
で、完成
元々の歯が、仮歯よりかなりスマートな歯であったので元の形に戻したような形態に変更しました。
レントゲン
根尖が#120番オーバーだったので根充剤にMTAを選択
今の考えでは、根の先からガッタパチャーは出してはダメ!
MTAは多少なら出しても問題がないと考えています。
治療後に先生も
「元の歯に戻った!」と喜ばれていたのでひとまず安心!
審美治療は手間と時間がかかります!
結婚式前に歯を綺麗にしたい方は最低でも3カ月前ぐらいに歯科医院に相談に行った方がいいですよ。
最近、あまりやらなくなった審美治療でした。
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問題の無かった歯に根尖病変が・・・
- 2019年8月 9日 09:01
- 歯内療法日記
神経を取った銀歯から白い歯(セラミック)に変えたいという時
根の治療をするかどうか!?
知り合いの先生はクラウンを入れるんだから、まずは一度自分の手で全てやり直すというスタイル
私は根尖病変なく、しっかりした土台が入っていれば根管治療なしにクラウンだけのやり替えを行います。
一番の理由は
『根の治療の出来る回数を減らしたくない』
という点です。
毎回書いていますが、根の治療は2回、多くても3回で打ち止め次は抜歯になります。
ですので、被せ物という外壁問題で家の基礎までやり直すというのは避けることがあります。
これは1本ずつのケースbyケースでの直感的な選択になるので、一概に全てこうということはいえませんが、
歯を長持ちさせる為の長期戦略でこのような選択もあります。
個人的な考えでは、
積極的な治療が歯を残す訳ではなく、必要最低限の医療介入が歯を残すと考えています。
ただ、この選択時にはこんなことも起こります。
2010年当時根尖病変もなく、コアの適合も問題ないと判断し、
被せ物だけセラミッククラウンにやり替えました。
しかし・・・
4年半後 腫れてきたと連絡があり、レントゲンを撮ると立派な根尖病変が。。。
患者さんにセラミッククラウンを外して根管治療を行うことを説明し根管治療
その後、仮歯で経過をみて、再びセラミッククラウンを入れました。
この場合、EEデンタルは5年の補綴物の保障期間を設けているので5年以内にこのような状況になってしまった場合
根管治療費+土台+仮歯の費用は頂きますが、セラミッククラウンの費用はかかりません。
で、現在
根尖病変も消え順調に経過しております。
開業以来こんなスタンスで治療をしておりますが、
こういったケースは少なからずありますが、かなりレアです。
(開業以来10年で3本ぐらいでしょうか)
最初から、限られた少ない手札の根管治療をするのもありですし、
問題が起こった際に根管治療を行うのも1つです。
心配だから最初から根管治療してくれ!という患者さんは事前に言ってもらえば
根管治療を先に行うことも可能ですよ!
この辺りに正確な正しい診断というのは存在せず、歯科医師と患者さんの価値観で治療方針が決まります。
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歯髄炎で大きな痛みの出た歯の根管治療to待機診断
- 2019年8月 6日 09:07
- 歯内療法日記
50代女性患者さん
初診時の問診で、
2か月前に他院で銀歯を入れたが、それから凍みたり、痛みが1カ月半以上続いている
特に温かいものを飲むとのけぞるぐらい痛いとのこと
レントゲンを撮ると大きな銀歯が入っており、銀の下に虫歯の取り残しはなさそう。
症状的にも歯髄炎を起こしていると考えられ、
「次回神経を取る治療をしましょう」と説明し予約を入れてもらい終了
4日後 急患で来院
診察をした日の夜から痛みが大きくなり毎日痛み止めを6回ぐらい飲んでいる
特に今日の朝からは激痛Max!
炎症が大きくなかなか麻酔が効かず、久しぶりに髄腔内麻酔をしてなんとか麻酔を効かせ
昼休みの1時間で、穿通・拡大・洗浄まで終了(MM根が出てきました)
ラバーダムを外すと再び痛みが出てきた為麻酔の追加投与
「しばらく痛みは続くからね」と話し痛み止めを8錠渡し2回目終了
4日後の治療3回目
腫れている感じがあり、歯ブラシや、食べ物が当たると痛い
痛む時は前歯の病変のある歯も連動して痛む(←よくあることです)
膿が貯まっているような所見のないことを確認し、とりあえず洗浄のみ行い終了
3週間後治療4回目
2回目から1週間程度痛みが続き今は落ち着いたが歯を触ると多少の痛みあり(打診+)
⇒普通にしている時は大き痛みもないし、根管内は綺麗なので根管充填+レジンコア
*基本的に打診などで根管充填のタイミングは決めません。
(打診が出る歯など半年ぐらい続くし、細菌感染の有無を知る為のテストではないから)
患者さんには根充後に出る痛みは2カ月程度で落ち着く傾向があるという文献の説明をし
とりあえず前回のような大きな痛み、腫れが出ない限り様子をみると説明
近心:3根管(MB.MM.ML)遠心:1根管
根充後2週間
やわらかい物は咬めるようになってきた。
根充後5週間
痛みが減ってきたのを確認して、
白い歯を作りたいととのことで仮歯を入れる
今週後2カ月半
また顎のあたりに痛みが出たが来院時には痛みが取れた。
歯磨きの時とフロスを通すと痛む
⇒ しばらく弱い痛み(違和感)と咬むと痛い状態が続くことを説明し様子をみてもらう
*基本的にラバーダムなどして無菌的治療を行っているのですぐに再根管治療はしません。
この後全体的に悪い所は治したいとのことで、全顎治療を開始
仮歯のまま他の歯の治療を先に行い、一番最後にセラミッククラウンを作ると説明
根充後半年
歯を磨いた時に気になる、徐々に痛みは小さくなっている
特に悪い所見はないのでこのまま待つ!
根充後8カ月
痛みは無くなったとのこと
根充後1年
他の歯の治療も終わり セラミッククラウンSet
*マニアックに咬耗した象牙質まで表現してある(笑)
レントゲン
綺麗に適合しています。
転院理由でも多い「痛みが取れず半年以上根管治療を続けている」という患者さんへ
・術前時に大きな痛みがあった
・術前前に長いこと痛みを我慢していた
というケースは痛みが引くのにも時間がかかります。
「痛い」からと言って毎回ファイルなどで歯を削っても歯は治りません。
http://eedental.jp/ee_diary/2016/08/post-1448.html
逆にラバーダムなしの治療で細菌感染を大きくしてドツボにハマっているような気もします。
根管治療の1つの治療選択肢でもある「待機診断」
感染がないと思われれば綺麗に蓋を作り、待つことで体の治癒能力で痛みが取れることもあります。
専門医は技術的な引き出しも多くありますが、どの歯内療法専門医の先生もおっしゃられるのは
『診断』 ← これが正しくできるように技術以上に最新の知見を得ておくのです。
たまたまと言えばたまたま治ったケースですが、1つ言えるのは
「闇雲に歯を削って治療しても歯の寿命は短くなる」ということです。
自分の歯を長持ちさせたい方は『歯内療法専門医』を利用してくださいね(・∀・ )
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お知らせ
- 2019年8月 3日 08:56
- EEデンタル NEWS
1点目
新規初診患者さんの受付を10月からとさせていただきます。
(10月は残り後3名となっております)
2点目
お休みを頂きます。
8月11日~13日 お盆休み
9月29日~10月1日 3連休
10月27日~11月4日 毎年恒例の「秋休み」
12月28日~1月6日 お正月休み
3点目
10月から技工料金見直しに伴い
『仮歯1万⇒2万円』 に変更させて頂きます。
4点目
10月から消費税10%に変わります。
以上になります。
よろしくお願いいたします。
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拡大視野で治療も変わる
- 2019年8月 2日 09:08
- マニアックレジン | EEデンタル こだわり
アメリカ在住の30代の女性患者さん
「歯間ブラシを通すと出血する」
口の中を見ると、
矢印部分の歯ぐきが腫れている。。。
レントゲンを撮ると
虫歯、歯石、歯周病と色々問題が・・・
話を聞くと
1番奥の歯は3か月前に日本の歯科医師が「裸眼」で治療してくれた
奥から2本目はアメリカの歯科医師が「拡大鏡」で治療をしてくれた
レントゲンから読み取れるのは
一番奥歯かなり虫歯の取り残しがあり、インレー(銀)も合っていない
「えっ3か月前に治療したのにもう虫歯!?」と驚かれていましたが、違います前回の治療の虫歯の取り残しです。
裸眼では奥歯は暗くて見えない為、手探りとなり虫歯の取り残しというものは出てしまいます。
奥から2本目
歯ぐきの中から非常に上手なレジン充填がしてありますが、
マージン部分に歯石がありそこから詰めている為、今回の腫れの原因と思われる歯石が除去できない。。。
これも拡大鏡程度の倍率では分かりませんし、同軸照明(サーチライトのように照らす)でないと歯石か歯質か判断できません。
「えっ、3カ月おきに歯科医院に行っているのに歯石が残っている!?」
この部分の歯石は発見も難しいですし除去もかなり難易度が高いので取り残してしまうでしょう。
(これは仕方がない部分が大きい)
ここ最近多い、「歯科医院に3カ月おきに歯石を取りに行っているのに、虫歯が見つかる」という患者さん
はっきり言ってしまえば、3カ月おきに歯科医院に行っても良くはなりません。
*逆にいえば頻繁に歯科医院に行く人ほど歯は無くなります。
残念ながら「歯科医院で歯石取りをする ≠ 予防やメンテナンス」 にはなっていません。
(口の中の爽快感は出ますけどね)
保険治療では基本全ての歯の歯石取りを行いますが、
歯石がついていない歯に金属チップを当てる方がよっぽど問題です。
歯を削ったり⇒知覚過敏、歯肉を傷つけたり・・・
*特に何の教育も受けていない歯科助手が行う歯石取りなどは大きな問題だと思います。
メンテナンスやっていない私が思うメンテナンスというのは、
期間は年に1回程度(歯石が付きやすい人で半年に1回程度)
歯科医院に行き、視診 ⇒ 汚れの指摘 ⇒ 歯ブラシ指導 ⇒ 部分的に着いた歯石のみ除去(全部の歯に歯石が付く人はいません)
⇒ 虫歯の顕微鏡下でのチェック(細かいレントゲン)
患者さんに「えっ、そんなことされたことがない、保険治療では無理なの!?」
即答で「無理! フォーマット通りやらないと保険請求できしないし細かなレントゲンも毎回撮れないから無理だね」
(患者さんも薄々保険治療の限界が分かっていたみたい)
本気で自分の歯を守ろうとすれば、まず『日々の歯ブラシ!』、
後は治療の『質』(虫歯の取り残しなく段差なく詰める)
先のレントゲンような虫歯を大きく取り残した治療を受けても良くはなっていませんし、
大きな虫歯のあるこの歯を管理してもあまり意味がない。。。
予防のO先生が、
「虫歯の予防とはきちんとした治療の上に成り立つものであり、いい加減な虫歯治療をしていては予防は成立しない」
とおっしゃられていたのが印象的でした。
さて、先のレントゲンの患者さん
全て顕微鏡下で詰め物外して、虫歯を取り、電気メスで歯ぐきを触り、歯石を取り、レジン充填のフルコンボ治療後
レントゲン
一番奥歯はギリギリ神経の手前で神経の保存を行いました。
奥から2本目の歯の歯石も綺麗に取れ、段差なくレジン充填が確認できました。
(顕微鏡でないのは確認していますが、一応ダブルチェック)
こんな3流歯科医師でも見えるから、判断が出来それに対して治療が行える訳です。
見えている環境下での治療と手探りの治療、そこには差が出てしまうのは明明白白。
帰りがけに患者さんが、
「今までの歯科医院の麻酔は泣くほど痛かったのに先生の麻酔は全く痛くなかった!」
とおっしゃられていましたが、
現在の麻酔は痛くなくて当たり前であり、痛い麻酔というのは20世紀までですね~~~( ̄ー ̄;)
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