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拡大視野で治療も変わる
- 2019年8月 2日 09:08
- マニアックレジン | EEデンタル こだわり
アメリカ在住の30代の女性患者さん
「歯間ブラシを通すと出血する」
口の中を見ると、
矢印部分の歯ぐきが腫れている。。。
レントゲンを撮ると
虫歯、歯石、歯周病と色々問題が・・・
話を聞くと
1番奥の歯は3か月前に日本の歯科医師が「裸眼」で治療してくれた
奥から2本目はアメリカの歯科医師が「拡大鏡」で治療をしてくれた
レントゲンから読み取れるのは
一番奥歯かなり虫歯の取り残しがあり、インレー(銀)も合っていない
「えっ3か月前に治療したのにもう虫歯!?」と驚かれていましたが、違います前回の治療の虫歯の取り残しです。
裸眼では奥歯は暗くて見えない為、手探りとなり虫歯の取り残しというものは出てしまいます。
奥から2本目
歯ぐきの中から非常に上手なレジン充填がしてありますが、
マージン部分に歯石がありそこから詰めている為、今回の腫れの原因と思われる歯石が除去できない。。。
これも拡大鏡程度の倍率では分かりませんし、同軸照明(サーチライトのように照らす)でないと歯石か歯質か判断できません。
「えっ、3カ月おきに歯科医院に行っているのに歯石が残っている!?」
この部分の歯石は発見も難しいですし除去もかなり難易度が高いので取り残してしまうでしょう。
(これは仕方がない部分が大きい)
ここ最近多い、「歯科医院に3カ月おきに歯石を取りに行っているのに、虫歯が見つかる」という患者さん
はっきり言ってしまえば、3カ月おきに歯科医院に行っても良くはなりません。
*逆にいえば頻繁に歯科医院に行く人ほど歯は無くなります。
残念ながら「歯科医院で歯石取りをする ≠ 予防やメンテナンス」 にはなっていません。
(口の中の爽快感は出ますけどね)
保険治療では基本全ての歯の歯石取りを行いますが、
歯石がついていない歯に金属チップを当てる方がよっぽど問題です。
歯を削ったり⇒知覚過敏、歯肉を傷つけたり・・・
*特に何の教育も受けていない歯科助手が行う歯石取りなどは大きな問題だと思います。
メンテナンスやっていない私が思うメンテナンスというのは、
期間は年に1回程度(歯石が付きやすい人で半年に1回程度)
歯科医院に行き、視診 ⇒ 汚れの指摘 ⇒ 歯ブラシ指導 ⇒ 部分的に着いた歯石のみ除去(全部の歯に歯石が付く人はいません)
⇒ 虫歯の顕微鏡下でのチェック(細かいレントゲン)
患者さんに「えっ、そんなことされたことがない、保険治療では無理なの!?」
即答で「無理! フォーマット通りやらないと保険請求できしないし細かなレントゲンも毎回撮れないから無理だね」
(患者さんも薄々保険治療の限界が分かっていたみたい)
本気で自分の歯を守ろうとすれば、まず『日々の歯ブラシ!』、
後は治療の『質』(虫歯の取り残しなく段差なく詰める)
先のレントゲンような虫歯を大きく取り残した治療を受けても良くはなっていませんし、
大きな虫歯のあるこの歯を管理してもあまり意味がない。。。
予防のO先生が、
「虫歯の予防とはきちんとした治療の上に成り立つものであり、いい加減な虫歯治療をしていては予防は成立しない」
とおっしゃられていたのが印象的でした。
さて、先のレントゲンの患者さん
全て顕微鏡下で詰め物外して、虫歯を取り、電気メスで歯ぐきを触り、歯石を取り、レジン充填のフルコンボ治療後
レントゲン
一番奥歯はギリギリ神経の手前で神経の保存を行いました。
奥から2本目の歯の歯石も綺麗に取れ、段差なくレジン充填が確認できました。
(顕微鏡でないのは確認していますが、一応ダブルチェック)
こんな3流歯科医師でも見えるから、判断が出来それに対して治療が行える訳です。
見えている環境下での治療と手探りの治療、そこには差が出てしまうのは明明白白。
帰りがけに患者さんが、
「今までの歯科医院の麻酔は泣くほど痛かったのに先生の麻酔は全く痛くなかった!」
とおっしゃられていましたが、
現在の麻酔は痛くなくて当たり前であり、痛い麻酔というのは20世紀までですね~~~( ̄ー ̄;)
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