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ナイスジャッジでした!! * 隠れた神経管の根管治療
- 2021年3月 5日 09:20
- 歯内療法日記
患者さんは40代女性
近医の先生が根管治療を行うも、腫れが引いてこないとのことで
治療の依頼がありました。
レントゲンを撮ると
病変が見られると同時にあのパターンでは!?と推測
CBCTで診断するとやはり1本神経管が残っているんですが、
その1本の軸がとてつもなく傾いているケース
こういう遠心舌側根は髄床底付近の壁から出てくるようなケースもあります。
すみません、全然イメージできない書き方で・・・
2回法で治療
1本白い線が増えているの分かりますかね!?
見逃されていた神経管の入り口は石灰化しており、
怪しい部分(色で見分けます)を顕微鏡下で少しずつ削り神経管を見つけ治療を行いました。
やはり神経管の軸は他の歯の軸とは大きく異なっており、
こういう神経管はファイル破折など起こしやすいので注意が必要です。
6か月仮歯で生活してもらい、レントゲン
腫れ痛みなく綺麗に治ってきてくれています!
この後、かかりつけの先生の所でクラウンを入れてもらいます。
今回のようなケースの隠れた神経管、
顕微鏡やCBCTなしに攻めると歯に穴を開けてしまうのがオチ。。。
紹介を頂いたF先生、ナイス判断だったと思います。
以前、他の先生から治療依頼があった歯は
超彎曲根管で先生が頑張り過ぎたためか、パーフォレーション×3の状態での依頼でしたが、
私では治すのは無理と判断して治療をお断りしました。
*パーフォレーションしている根に病変があり、合計6個の問題を解決しないと歯の保存ができない状態でした。
根管治療のやり直しの治療の多くは、以前の治療の問題点の解決(医原性の問題)からです。
歯を触り過ぎて、更に悪い状態にしてしまうと流石に専門医でも無理と判断します。
私は一般的な歯内療法専門医の部類で、スーパー歯内療法専門医なら治せるかもしれませんが・・・
今回の歯は先生が早目に専門医に治してもらった方がいいとの判断から、
問題がシンプルな状態での来院だったので保存が出来たと思います!d(・ω・)
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