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歯に穴の開いた!虫歯かな!?

患者さんは歯に穴が開くと虫歯かな!?と思って来院してきてくれる方がいますが、

実は、この状態治療でいうと、既に【後手】の治療になりやすい。

  

私の中では治療というのは、適切な治療介入の時期があり、治療は早くてもダメ!遅くてもダメ!と思っています。

  

ただ、この辺りはあまりシビアに考えなくてもいいのですが、2つ言えるのは

・後手になると治療の難易度があがり予後が悪い

・後手になると歯を削る体積が増え、抜歯が近づいてくる・・・

  

なので、私は患者さんに年に1回ぐらいは他の歯科医院で診てもらってください。と説明しています。

その方が早目に虫歯を指摘してくれるので、後手の治療になりにくいと思います。

*すみません、EEデンタルメンテナンスや管理はしていません。

 

今回の患者さんは13年前に他の歯の治療さえて頂いた患者さんで、13年ぶりの来院

 

歯に穴が開いたことより、虫歯かな!?と思い来院、現在普通にしている時は現在痛みなどはない。

2024 EEdental OOM (1).jpg 

少し大き目の穴が開いています。

  

レントゲン

2024 EEdental OOM (2).jpg

かなり大きめの虫歯が確認できます。 

  

治療後の削ったイメージに照らし合わせると

2024 EEdental OOM (5).jpg

穴の開いた場所の3倍以上の虫歯が中にありました。

  

ここまで大きな虫歯は既に2~3年以上前からレントゲンを撮っていれば確認出来ていたと思います。

虫歯の性質は、入り口(エナメル質)は小さく中(象牙質)に入ると大きく広がります。

 

今回のケースも典型的なパターンで、歯と歯の隙間から小さな虫歯が出来長年かけて中で大きく広がり

中が空洞化してしまい、卵の殻のように残った天井部分が咬んだ際に地盤沈下を起こすように下に落ち穴が開いた。

というものが想像できます。

 

レントゲン的には抜髄も1つですが、神経が虫歯を嫌がってか前側に逃げてくれているので

患者さんにはとりあえず1回目の治療は神経保存+レジン治療 

その後痛みが出なければフィニッシュ!、もし痛みが出たら後で3mmの穴を開けて抜髄(神経を取る)と説明。

  

個人的には症状が無く、レントゲンで根の先に影がなければ虫歯が大きくても1回は歯髄保存を行います。

神経抜くのは後でもできますが、神経を残す処置は1回だけのチャンス!

後、神経を抜いた歯と言うのはトラブルに遭いやすくなりますので神経を残す価値というのは大きいです。

正直な話、ここまで虫歯が広がると神経取って被せた方が歯科医師的には手っ取り早いです。

その方が治療の難易度もさげれますし、治療費的にも5倍以上医業収入があります。

 

今回のケースのレジン治療の難易度は歯肉縁下にも虫歯が広がりその部分の切削、歯肉縁下からのレジンの立ち上げ、なにより虫歯で開いた歯の中に歯肉まで入っているので難しいに分類されると思います。

 

治療時間 1時間30分

口蓋根付近にピンクスポット(神経が透けて見える)がありましたが、覆髄を行いレジン充填

2024 EEdental OOM (4).jpg 

レントゲン

2024 EEdental OOM (3).jpg

歯肉縁下から綺麗に立ち上げられました。

縁下からのレジンの立ち上げ方は色々方法がありますが、今回のケースはマトリックスをトリミングして縁下のマージン形状に合わせレジン充填を行いました。

後、ウエッジもカスタムするのと、入れるタイミングとセパレーティングする為に大・小2本を入れマトリックスを固定

 

頻繁(3ヵ月に1回)に歯科医院に検診に行く必要は私はないと思っていますが、年に1回ぐらいは歯科医院で検診を受けた方が後手の治療にならず済みますよ(・∀・)ノ 

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