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原因の分からない外部吸収歯の保存治療
- 2024年2月23日 09:00
- 歯内療法日記
40代の患者さん
右上に銀歯を入れた後、痛みが出てしまい抗生剤を処方された。
先生に「根管治療が必要だが、半分ぐらいの確率で抜歯になる」と説明を受けEEデンタルへ
現在は腫れはなく、普通の時も痛くはないが咬むと痛い。
レントゲンを撮らせてもらうと
右上6が悪いと判断できるのですが、透過像の形から病態が推測できない。。。
私達専門医は影の場所と形などから、だいたいどこが悪いか推測します。
ただこのケースは原因歯の特定以外は全く想像が付かない。
患者さんには残す治療をやってみるか!?と提案
残せるそうであればトライしたいとのことで、治療スタート
口蓋根にはレジンがびっちり詰めてありますが、この下が怪しい
レジンを外すと、中には不良肉芽(炎症性の肉)がびっちり
本来ここの場所は歯があるはずなんですが・・・
電気メスを駆使して歯の輪郭を出す。
下の方に残った口蓋根を見つける、口蓋根の中間部が全くない。
この状態でも頬側2根は露髄していない。
レントゲンで確認
人為的に削るには穴が大きすぎる為!?外部吸収か!?
患者さんに、現状を説明してもう一度残す!?か抜く!?か聞く
残った歯質には動揺も無い為、使えるまで使うのも1法と説明し、
患者さんは残したいとのことで、口蓋根の先だけ抜歯
(久しぶりに抜歯にルートチップ使いました)
抜いた口蓋根 7~8mm程度の歯根でした。
レントゲンのこの歯
止血してレジンでコアをビルドアップ
仮歯を入れ経過観察を行うことにしました。
術後6か月
症状はなく、術前より良くなっている実感はあるとのこと。
とりあえず悪くなっている所見の無い為、もう半年仮歯で経過観察をしようと思います。
大臼歯の口蓋根の吸収は2ケース目ですね。
一生は持たないにしても、長く使えればなと思いますd(・ω・ )
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