泊りがけの通院
- 2024年2月27日 09:00
- 歯内療法日記
コロナが明けしばらく経ち、ありがたいことにまた遠方からの患者さんが多くなってきています。
先日電話があり、以前は豊橋だったのだが長野県に引っ越してしまい
初診日に30分の診察を受けて、泊まりがけで行くので次の日に治療してもらえますか!?
という問い合わせがありました。
基本的に、過去にレントゲンを撮った部位なら推測ができるので〇〇という治療になるかな?
など推測が出来るの場合によってはOKを出しますが、基本的に初診患者さんの場合自分で治療出来るかなどの資料が全くない為、まず「初診日に治療はできません」と断ります。
患者さん的には遠方から行くので何とかしてもらいたいという希望だと思いますが、
医院側としては、その望みは医院経営に直結する問題なので「無理!」と処理せざるを得ません。
実際見ると、治療が必要ない場合や私では対応できないケースなどあり、2時間枠をもらっていると暇で暇でしょうがありません(笑)
今回のケースは40代女性
昨年12月に痛みが続いていたが最近は治まっている。
咬むと痛みはあるが普通にしている時は痛がないとのこと。
と電話を頂き、近医でレントゲンを撮ってもらい送ってもらいました。
どうやらクラウンを入れ替えた際の刺激で歯髄炎を起こしてしまい神経が死んでしまったようです。
レントゲン
適合の良いゴールドクラウンが入っているのですが、削った刺激の為か神経が死んでしまっています。
以前何本か治療させて頂いた患者さんで当院にも同部位の9年前のレントゲンもあったので、
患者さんには2時間もらい根管治療を行うと説明させて頂きました。
当日、この状態からクラウンを外して、治療となると来院回数も費用も大きくかかる為
患者さんには適合の良いクラウンだから3mm程度の穴から根管治療を行うと説明。
1回法で根管治療
今回のケースクラウンが入ってる為髄角の張り出しなどの状況は術前時には分かりませんでしたが、
この穴から治療を行いました。
Ni-Ti拡大+洗浄が終わり根管充填前の頬舌側
*3mmプローベで合わせると約2.5mm
近遠心側
約2mm
過去一番小さい穴かもしれません(笑)
無理してこの大きさにしている訳ではなく、必要最小限に穴を開けるとこの大きさになりました。
昔は3.5mmぐらい開けていたので、技術力が上がってきているのかもしれません。
*毎回こんなことやっていれば誰でも出来ますが。。。
根管治療+レジンコア+レジン充填
口蓋根が微妙にショートしましたが、根尖が開いており(たぶん壊死したことによる根尖の開き)
EMRの数値が安定しませんでしたが、この部分は少し狙ってショートさせました。
*ガッタパーチャー使用
術後
この白い部分がレジン充填部
この後、半年後にレントゲンを撮り病変の治りを確認します。
過去に何回か書いてありますが、1回の来院時には治療はほぼ行わないのでその点はご了承ください。
1回目の治療でやりたい範囲をおっしゃってもらえれば、2回目からの治療はなるべく来院回数が少なくなるように配慮いたします。
先日は愛知県の患者さんでしたが、当院まで通院時間3時間という患者さんがおられ、愛知県でもそれだけ時間のかかる人がいるのを知りました(^。^;)
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