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EEデンタル こだわり: 2024年6月アーカイブ

情報は毒にもなるし、言葉は薬にもなる。

EEデンタル 心配性の患者さんが時々来院されてます。

経験上、心配性の患者さんはまじめな神経質な患者さんが多いです。

  

患者さんが気になっている場所のレントゲンを撮り診察を行いますが、悪い所見はなく

今は診断できない・しずらいような、場合もあり、その場合は

「ちょっと待って時間をあけてもう一度診断する待機診断をしましょう」と説明します。

 

逆に診断をし全く怪しい所見がないと決まって、「気にしないでいいよ」で終わりますが、

患者さんによっては、「先生にそう言ってもらうと何故か痛みが消える」という人も一定数います(笑) 

*人は思い込みでも痛みを作りますし、言葉で治す医療はあってもいいと思います。 

  

   

まぁ、こんなタイプの歯科医師なので合わない人は転院されて行きますが、これはこれで全然OKだと思います。

  

転院は全然OKなのですが、転院先の問題

 

 

先日、数年前にある歯科医院で根管治療をしないと抜歯になると言われ、

小臼歯2本をMTA根充してクラウンを入れてから体調を崩し、そこから精神的にも参ってしまい3回ほど入退院を繰り返した患者さん

入院先の口腔外科のY先生が色々してくれているが不安が先行する。

  

Y先生に「心配だったら根の専門医紹介するけどそれは僕が判断する」といわれていたのですが、やはりそこは心配性の患者さんすぐさま歯科医院を先生から聞きだし

 

EEデンタル受診

色々話を聞くと結構大変な経過があり、ストレスから痛みが出ている感じ

前回治療した所も3回根管治療をしており、本人が言うのは10カ月ぐらい痛みは我慢しながら生活していた、幸い口腔外科のY先生に出会い、痛みは徐々に引いて来ている。

  

客観的にみて前の先生が治療した小臼歯に根尖病変はなく、特に治療をする必要は無さそう。

ただ、口腔内がかなり汚れ(プラーク)ており患者さんに「痛みを取りたければまず歯を磨いた方がいいですよ、口腔内の汚れ=細菌でこれが歯、歯肉に付着していると炎症が起こり結果体が悪くなる」と説明

  

1か月後患者さんも頑張って歯磨きしてくれたようで口腔内はかなり綺麗になってきている。

   

少し虫歯はありましたが、精神的に落ちている時にわざわざ小さな虫歯を治療する必要はないと判断し今回は何も処置せず、患者さんには虫歯は1年程度で大きく変化するとは思えないと伝える

9か月後 痛みなどの症状が落ち着いて精神的にも安定してきたので治療したいと連絡

  

そんなこんなで少しずつ2年かけて治療を行い終了!

痛みもある程度落ち着けさせることができ、めでたしめでたし!だったのですが・・・ 

 

先日電話で連絡があり、

「先生、東京の〇〇歯科って知ってます!?」

『いや、知らないですね』

「院長が咬み合わせの専門で、そこの院長が発案した特許も取っている咬み合わせの治療があるみたいで試してみたいんですけど」

*一応ネットでHPは見ました。

『何の為に!?』

「咬み合わせが悪くて痛みが出るということなので」

『今痛いの!?』

「たまに少し痛む気がします」

『最初の痛みを10とするとそれに比べるとどう!?』

「1以下」

『ん~。 食べれます!?』

「食べれます」

『どうしてその歯科医院へ行くの!?』

 

「食べれるんですけど、もうちょっと良くならないかな!?と思いネットで東京の先生を咬み合わせの歯科医院を見つけて・・・」 

 

ここからは私見ですが、

ネットのない時代、痛みが10から1まで減りこれだけ収まり普通の生活が出来るようになれば、良かった良かったで終了だったと思います。

 

ただ、今の時代ネットで調べようとすると些細なことでさえ情報を得てしまいます。

 

 

患者さんが、真偽を見分けれればいいのですが、それはまず120%無理、不可能

都合の良い情報は非常に魅力的に感じてしまいます。 

 

悩んで悩んで、ネットで検索してまんまと嘘情報に引っ掛かるというパターンもあります。 

   

 

患者さんにも言いましたが、

「その先生1人しか出来ない治療=再現性がないので科学ではなく、それは宗教!」(友人の先生に昔よく言われました)

  

私は咬み合わせの学問は宗教に似ていると思っていて、これといった絶対的な治し方がないので色々な学派の考え方が乱立している。

ですから、キリスト教もあればイスラム教、ヒンズー教、仏教といったグループがあります。

でもその中でも、その一人の先生しかできない=『カルト宗教』だと思っています。 

   

だって、素晴らしい方法であれば世界中に広まりますよ、それが今のインターネット時代です。

  

そのカルト宗教で治る人もいるでしょう、ただ逆にデメリットが大きく出た場合今よりかなり悪くなることも十分考えられます。

 

ですから今回の患者さんには、

『そこの歯科医院に行っちゃダメなんてことは言いませんけど、治療すかはよく話を聞いてからにした方がいいですよ。』

『後、今よりまた悪くなっても、もう自分は治せないですからね』

とだけ伝えました。

*冷たい言い方にも捉えられますが、自分なりの意見を話します。  

   

大きく分けて医療は西洋医学と東洋医学に分かれます。

西洋医学が優れていて東洋医学は劣っているなど微塵も思いませんが、東洋医学はその先生にしかできない神業系が多い気がします。そのお弟子さんなどが師匠の技を継承し引き継がれていますが、この方法は強いエビデンスが生まれにくい環境にあります。

  

特に歯科はどちらかと言うと東洋医学より西洋医学的なアプローチの方がエラーが少ないと思います。

 

最近は「標準治療」という言葉も出てきています。

これは西洋医学、東洋医学関わらずある程度信頼性がある治療のことをいいます。

 

どこをゴール設定にするかで医療介入の有無は変わってきますが、標準治療で診療を組み立てている歯科医院が私はいいと思います。(保険診療などはその最たるもの)

 

少なくとも補綴(クラウン)で咬み合わせを治していくという治療はマジで止めた方がいい!

後で悪くなって転院されても治しようがない場合が多々あります。

(昔、愛知県の患者さんで咬み合わせが悪く東京の歯科医院で全てクラウンで治したが、咬めないという方も来られましたが、反対咬合の患者さんを補綴で何とか出来る訳ないだろ!と治療した歯科医師に突っ込みたかったですが患者さんには「大学病院に行った方がいい」とだけ伝えました。) 

  

 

今回の患者さん、しばらく後にEEデンタルに来て

「先生の話聞いて行くの止めておいた。それと後気にしないようにした。」

「先生の言うことが一番信頼できる。だって今私食べれているんですもね!」

と言われました。

*結構前向きに捉えられていて表情も明るくなった気がします。 

  

医療はホントヤバいものが存在します、特に咬み合わせの大きな治療を計画される場合セカンドオピニオンなどで確認は絶対取った方がいいと思いますよ。(全顎クラウン入れて長期に持つわけないじゃん!と自分は思っています。生まれ持って経年変化ですり減った歯でもそちらの方が予後は安定しています。矯正含め人間の作った咬合なんてそんなに長持ちしませんよ。ナチュラルが一番予後がいい) 

成人歯科矯正のリスクとデメリットよく考えてからやってね。 - EE DENTAL_Blog

 ↑ 結構反響ありました(笑)

  

 

インターネットが出来て便利にはなりましたが、はたして生活が豊かになっているのでしょうか!?

    

私が育ったインターネットが無かった時代の不便さの方が良いような気さえしています。

少なくとも不安症の人はネットとある程度距離を保った方がいいと思いますね。

  

歯なんて無くても生きて行けるんですから、そこまで深刻に悩む必要はないと個人的には思っています(笑)

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感謝の気持ち

昨日、珍しく小学校の女の子の治療を行いました。

初めて行った歯科医院で虫歯を指摘されお母さんが昔EEデンタルのスタッフであった為

まず削る必要があるか!?削る必要があれば顕微鏡治療で治療してもらいたい

とのこと

   

顕微鏡で観察すると、右上6

DSC01226.jpg

「これ、シーラントの上にレジン充填してあって、それが浮いておりそこに着色が入り込んでいて虫歯じゃないよ!」

 

当然お母さんは驚きます。

  

私は、

「しょうがないよ、先生は裸眼で診察でしょ!?」

「自分だって裸眼で見たら虫歯って判断するもん」

 

『シーラントの上にレジン充填ってありえます!?』

 

「さぁ~!? 何のためにやったんだろうね!?」

『近所のパートのおばちゃん衛生士が全部やったんですが大丈夫ですか!?』

「と言うか、その衛生士、他の6歳永久歯にサホライド塗っているけどそれ自体自分的にはあり得ないんですけど!?」

「たぶん、転院先の次の先生はこのサホライドの黒色みて虫歯って絶対判断しているよ!」

  

患者さんの女の子も治療後に歯が黒くなっており、学校でも友達に歯が黒いと指摘され嫌がっているとのこと

 

基本的に小児の治療はしていませんが、小児の治療費無料って地域。。。

家計には優しいかもしれませんが、きちんと治療しないと大人になった時ヤバいぞ!マジで

自分の子供なんか、5歳から顕微鏡治療受けています(笑)

子供の乳歯の虫歯 - EE DENTAL_Blog

  

 

とりあえず、写真の右上6のシーラントonCR(レジン)の歯 

この先も裸眼の歯科医院に行く度に指摘を受ける可能性があったので10分ぐらいで無麻酔でチャチャっと治しました。

 

治療後の動画を見て女の子も「綺麗にになった!」と喜んでくれました。

 

  

帰りに受付でもらった紙

DSC01224.jpg 

感謝の気持ちありがとうね!(^ - ^ )/ 

 

基本小児はやりませんが、小児ほどきちんと治療をしておかないと近い将来ドツボにハマりますから注意してください。

次はサホライド塗られた歯を何とかします。

 

最後に、

永久歯の咬合面にサホライド塗った衛生士 自分の子供にも同じことするのか!?

*サホライド:銀の力で虫歯の進行を抑える薬 主に治療の難しい乳歯に使用する薬 副作用として歯が黒く変色する。

自分、家族にやらないことを患者さんにやってはダメ!←これ大原則!!

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