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歯内療法日記: 2016年5月アーカイブ

大きな虫歯をこう治す クレドドンティスト

大きな不適合+不形態な銀歯が入っている歯

2016 EEdental SS (1).jpg

レントゲンを撮ってみると、

全く合っていない銀歯の下には虫歯爆発

2016 EEdental SS (2).jpg

奥歯は治療が難しいですからたまにこんな治療もあります。

 

今回のケース残念ながら虫歯が神経に達しておりまず

根管治療!

 2016 EEdental SS (3).jpg

比較的長い根でしたが、綺麗に治療を行い。 

 

補綴どうするかねぇ?

 

詰めれそうだしレジン詰めますか! 

2016 EEdental SS (4).jpg

世界でも殆どいないエンドとレジンの専門なので、

こんな治療をしていると、

勉強家の先生たちから「被せなくて大丈夫なのか?」 

と言われますが、個人的な見解では特に大きな問題は出ていませんね。

  

  

今の所私がベターだと思う方法で修復をさせてもらっています。

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石灰化による感染根管治療難度の上昇

以前の

「歯の神経を残されたい方の注意事項」

http://eedental.jp/ee_diary/2010/10/post-166.html 

の1ケース

2016 ee.jpg

 

あれから6年

2016 EEdentalSD.jpg

びっちり骨が!

 

顕微鏡下で途中の石灰化している部分を超音波で削って

元の神経管の治療をした1ケースヾ( ̄∇ ̄)ノ

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治る時は治る!感染根管治療

久々に来院があったのでレントゲンを撮らしてもらいました。

2016EEdental TM.jpg

綺麗に骨が出来てくれ歯の揺れも無くなりました─☆(・∀・)

 

最近エンドのブログばかり書いていますが、

私の主はエンド屋です(・Д・;)

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気になる前歯の被せ物(前装冠⇒セラミッククラウン)

2016 EEdental MA1 (1).jpg

矯正後前歯の被せ物が気になるとのこと

 

レントゲンを撮ってみると

2016 EEdental MA1 (2).jpg

この根管治療でセラミッククラウンを入れるのはちょっと不安・・・

 

まずは基礎工事の根管治療をやり代え

2016 EEdental MA1 (3).jpg

 

根管治療をやり直し今日セラミックラウンSet

2016 EEdental MA1 (4).jpg

綺麗に被せ物まで治療が行えました( ´ ▽ ` )ノ

   
EEデンタルはジルコニアベースのセラミッククラウンです。

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感染根管治療でファイル破折を残したケース(治癒傾向あり)

「根管治療に付きもののファイル破折」

http://eedental.jp/ee_diary/2016/05/post-1383.html 

 

そこで書いた去年ファイル破折させてしまったケースを

術前

2016 EEdental SiM  (1).jpg

大きな病変が見られます(3つ)

2016 EEdental Sim(5).jpg

また歯茎にからは膿が2か所から出てきています。。。

 

この歯は非常に難易度が高く思えたのですが、

患者さんは何とか残したいとのことで治療スタート

  

 

治療をスタートしても膿が止まりません・・・( -`ω-)

2016 EEdental SiM  (2).jpg

フィステルからガッタを入れて原因の根の探索

奥の根の方に問題があるようです。

*基本的に私は3回治療をして膿が止まらなければ外科的歯内療法、抜歯の治療方針を出します。 

(根管治療はダラダラ何回も治療しても治らないと考えています)  

  

 

そんなこんなで歯の中を綺麗にしようとしていたら・・・

2016 EEdental SiM  (3).jpg

あ~~、ファイル折ってしまいました(-д-;)

  

 

レントゲン上ではストレート根管なのですが、

実は頬舌側に大きく湾曲しており、どうやら湾曲点の下の部分で折ってしまった為

顕微鏡で覗いてもファイルの断端が見えない・・・

 

私の腕では除去するリスクが大き過ぎる為(選択肢は抜歯して取るか!?)

 

患者さんにはよく消毒液で洗って経過をみると説明して、

1年後

2016 EEdental SiM  (4).jpg

ファイルは折れたままなのですが、治癒傾向が出てきてくれています!(・ω・)ノ

 

   

ファイルが取れなければ治らない!?

 

そんなことはありません(¬з¬)σ

*ファイルを折っていいのを正当化するものではありませんので(汗)

 

 

以前の患者さんのケースで、

遠方からの来院で初診で話をして、それ以降音沙汰なし

 

2~3か月した所で患者さんから連絡があり、

他の歯科医院で治療をしてから違和感が以前より強くなった 

 

で来てもらうと、

2016 fa.jpg

えぇ~、ビックリ!(゚ω゚;)

 

黄色の丸が破折ファイル

赤丸がファイル除去後大きく削り過ぎた為にパフォ+MTAリペア

 

大きな病変はファイルの折れていない前側の根にあり、

最初はそこに問題があったのですが・・・

 

残念ながらこの状態では私は何もできることはないので、

治療した先生に経過をみてもらった方がいいとアドバイスして終了!(・Д・;)

 

 

ファイルは綺麗に取れています。

ただ、その結果歯に大きな穴を開けまた大きく削ったことによりの強度にも不安が残ります。

 

ファイル取ることを目的に医療を行うのか?

歯の保存を目的に医療を行うのか?

  

これはかかった先生の治療スタイルですから、どちらが良いとは言えません。

 

 

ただ、私が患者なら多少問題があっても痛み・違和感少なく

歯がなるべく長く使えるように治療をしてもらいたいと思いますね!

 

 

私はストロングスタイルならぬチキンスタイルです(・ω・;)

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治療前には歯根破折は分かりません・・・

歯茎から膿が出るので治したいとのこと

レントゲンを撮ってみると

2016 EEdentalFM (1).jpg

赤丸の部分に透過像があり、この歯が原因であることが分かりました。

また歯の先に骨の溶けた所見があることにより、

 

私:「一度根管治療をしてみましょう」
と治療スタート!

 

開始20分

2016 EEdentalFM (3).jpg
 

折れとるがな。。。(・Д・;)

 

この状態でもう一度レントゲンを撮ってみると

2016 EEdentalFM (2).jpg

ヒビの所見は一切なし、あれば図の赤線の部分にあるはずなのですが・・・

 

根管治療を行う術前時に折れている・折れていない判断できればいいのですが、

今の歯科医療では術前時に折れているなどの判断はできません。

 

また折れてから時間が経過していればレントゲン所見で骨に異常所見が出ることがあり、

術前時に折れている可能性のあることはお話するのですが、

今回の場合そのような所見もなく、治療をしてビックリした1ケースでした。

 

 

今回の歯は残念ながら抜歯となります。。。(ノω < ) 

*折れていた場合根管治療費の半分を頂いております。

 

歯に意識が高い方の抜歯理由第1位に歯根破折があると感じています。

また神経を取った歯は神経を取っていない歯に比べ有意に問題を起こしやすいので

なるべく神経を取らないようにしてください。

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やり直しの根管治療は手間がかかる

奥歯の銀歯のやり代えをお願いされたのですが、

  

一番奥の歯根管治療が非常に中途半端。。。(-ω-;)

2016 EEdental tu (1).jpg

奥歯などは歯がバナナのように湾曲しており、

我々が使用するファイル(ヤスリ)は真っ直ぐな針なので

丁寧に治療を行わないと、図のように湾曲している部分から下の部分の治療が行えません。

 

私は基本的に病変や痛みが無ければ、再根管治療は積極的にはしないのですが、

今回のケースは直感的にやり直した方がいいなと判断しました( ̄ー ̄;)

 

 

今週来院された患者さんの中にも先生に

「薬がしっかり入っていないからやり直しましょう」

と言われ治療をスタートして痛みが無かった歯が凄く痛いという方もおられましたが、

 

先生のいう薬とはゴムのことであり、

これがしっかり入っていなくても感染さえ無ければ治療する必要ありません( ̄ω ̄A)   

 

 

今回のケースレントゲンを見ると、

「湾曲部の下の部分を掃除しなおせばいいじゃないか?」

 

と簡単に思えてしまうのですが、

実は一度目の根管治療で神経管には傷が付けられてしまっており

その部分を探し修正して元の神経管に道具を入れるのは非常に難しいです。

   

ですから、根管治療は一度目の治療が非常に大きなポイントになります。

 

そんなこんなで修正を行い根管充填!

【術前 ⇒ 術後】 

2016 EEdental tu (2).jpg

 

根管治療が大切な理由

http://www.eedental.jp/stayle.html 

 

綺麗な被せ物を長持ちさせるには基礎工事の根管治療をしっかり行うことです! (・ω・)ノ

 

ただし、やり直しの治療は手間が非常にかかる。。。

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根管治療に付きもののファイル破折

神経を除去する際に使用するファイルという金属のヤスリ

  

このファイル専門医が根管治療をしても歯の中に折ってしまうことがあります。

2016 F.jpg

昨年私がファイルを折った本数は1本でした。

(2015年は奇跡的に少ない年でした(-∀-)v) 

 

 

歯科医師の先生の中には、

「ファイル破折=根管治療の予後が悪い」

という先生もおられますが、

実はファイル自体は体に対して感染源にはなりません

  

つまり歯の中が綺麗であればファイルが折れていても、極端に予後が悪くなる訳ではありません。

清潔なファイルが折れてもその後の消毒がいかにきっちりしてあるかが大切になります。 

(これを知らずに、治療を長引かせると細菌感染して予後が・・・)

  

ただし、折れていると消毒がきちんと出来ない場合があります。

この場合は顕微鏡下でのファイル除去が必要になりますが、

実はファイル除去は非常に歯にとってダメージが大きく、根管内を大きく削ります(★。★)

 

ですので、専門医はファイル除去によるメリット、デメリットから

ファイル除去に入るかどうか判断します。

  

私の基準は、

歯の真ん中辺りで折れた場合⇒除去(比較的簡単に取れる)

歯の先端辺りで折れた場合⇒病変が無ければ除去しない

また、病変さえ無ければわざわざファイルを取る為の根管治療は行いません。

 

どちらかと言えば、私は歯の寿命重視タイプの専門医なので

積極的にはファイル除去は行いません。

 

ただ、ファイル除去は専門医ではマスト技術なので

日本には世界一ファイル除去の上手な先生がおられ

7月にセミナーを受けに行ってきます。

https://www.dentalartsacademy.com/course/id-2291 

 

 

さてさて、ファイル除去といえば過去にこんな出来事もありました。

 

5年ぐらい昔、大学病院の先生が親族の方(医者)に

「ファイルを取らないとすぐに抜歯になる」

といい加減なアドバイスをしたことにより、その親族が訴訟を起こすと大激怒!
  

  

セカンドオピニオンを求めEEデンタルへ

(注意:現在セカンドオピニオンしていません)

私:「その親戚の先生の意見とは私は異なります」

「専門的にもそのアドバイスの根拠が分かりません」 

 

「根管治療の失敗は細菌感染によるもので、ファイル自体は感染源にはまずならないですからね」

「○○さんの口の中銀歯入っていますよね?」

「口の中にインプラント(チタンのネジ)がありますよね?」

「その金属は気にしないんですか!?」

「歯の中はダメで、口の中、骨の中はいいという根拠はなんでしょう?」    

「確かに、ファイルは折らないにこしたことはないですが、偶発症で専門医でも折ってしまいます」

「ただ、『折れた=抜歯』にはなっていません」

と説明して、

 

私は訴訟云々の患者さんは関わりたくないので、その親戚のいる大学病院での治療を勧めました。

(歯内療法科の先生すみません)

   

 

例えば、ファイルをそのままにしておいたケース

2015 EEdental yam (1).jpg

折れたファイルは歯の中どころか歯の外に押し出されています。

かかりつけで半年以上根管治療をすものの痛みが取れず、どの歯が痛いか既に分からない・・・ 

 

奥歯の根管治療にも問題がありそうですが。。。

(奥歯ではよく見るレントゲン所見(゚ω゚;))

 

患者さんにはファイルが痛みの原因になっている可能性の少ないこと、

外に飛び出したファイルはまず私では取れないので取るのであれば外科的に取ることになること、

まずは通法の歯内療法で治るかどうか様子をみましょうと説明し治療スタート

 

 

そんなこんなでファイルを残したまま現在2年近く経過していますが、

2015 EEdental yam (2).jpg

ファイルが残存していても綺麗に治癒して痛みも無くなりました。

  

 

歯科医師のいうことは全て正しい意見のように思えてしまいますが、

本当にその意見が客観的に正しいのかは患者さんは分かりません。

 

  

ですので、根管治療でトラぶった場合

『歯内療法専門医』に頼った方がいい場合もあります(・ω・)

 

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大きな詰め物を入れた歯が痛む

虫歯が深く神経付近まで達した歯や

大きく削って詰め物をした歯などは、

数年経過して痛みが出ることが稀にあります。

 

 

今回の患者さん

数年前にセラミックアンレーを入れて問題なく経過していたのですが、

ある夜【激痛】で目が覚めその後2~3日ズキズキ痛み来院

 

レントゲンを撮ってみると

2016 EEdental SM2 (1).jpg

神経が死に初めている所見が・・・

 

一度顕微鏡下でセラミックの詰め物を外すと

2016 EEdental SM2(0).jpg

既に前回の治療で神経が露出しており、

この場合神経を残す直接覆髄を選択するかになるのですが、

MTA直接覆髄法:http://www.eedental.jp/mta.html 

  

 

今回のケース

露出した神経部分にそぉ~と道具を入れても出血しない為

既に直接覆髄法の適応症ではないと判断

*私は症状の程度と露髄部の出血の有無で直接覆髄法するしない 

 

神経部分を削ると既に神経が死んで膿のようなものまで見え

やはりこの神経は取るべきであったと確信!

  

たぶん前回の治療時に顕微鏡があって神経が露出したと確認できたなら

直接覆髄法の適応症で神経が守れたかもしれません。

(裸眼ではまず見えない単位なので仕方がありません)

 

 

患者さんに神経を取る必要があると説明して、

「3mmの穴」から通法の根管治療からレジン充填 

2016 EEdental SM2 (3).jpg

 

2016 EEdental SM2 (2).jpg 

  

顕微鏡さえあれば3mmの穴からMB2も処理は可能です。

2016 EEdental SM2 (4).jpg

 

 

大きな虫歯などは歯科医師がどんなに頑張っても、

後で痛みが出たりしてしまうことがあります。

 

違和感が絶えず続く歯などは、

痛みが出る前に一度検査した方が良い場合もあります。

 

今回のような歯は「ネクローシスパルプ」と言って

神経が生きている歯の神経の治療に比べ成功率が10%低下します。 

*固執して神経を残すとすれば、逆に抜歯のリスクが上がります。

歯の神経を残されたい方への注意事項

http://eedental.jp/ee_diary/2010/10/post-166.html  

 

一般の人はたかが10%と考えがちですが、

専門でやっている人間からすると成功率を10%上げるのは並大抵の努力では済みません。

 

 

今回の歯今後は経過観察をしていく予定です。

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