Home> 歯内療法日記: 2020年12月アーカイブ
歯内療法日記: 2020年12月アーカイブ
海外からの患者さんの根管治療
- 2020年12月25日 09:23
- 歯内療法日記
今日で診療は最終日となります。
12月26日~1月4日までお休みとなります。
患者さんは30代女性
10年前に虫歯の治療を行い、その後ズキズキ2カ月ほど痛みその後落ち着いた歯
根の先に膿が溜り現在根管治療中だが、温かいものでズキズキ痛むという歯
海外にお住いの方で、帰国の時間的制約があり、
大学の同級生から「何とかならないか!?」と連絡があり
見させてもらいました。
患者さんも歯内療法専門医を探されていたとか。
レントゲン
過去の虫歯治療の侵襲で神経が死んでしまい、この後慢性的な炎症で骨が溶け、歯根吸収も起こったものだと推測
1回法で根管充填+レジンコアまで行い
*GP使用
2週間後に再び来院してもらい症状を聞くと
「痛みも、腫れもない」とのことで仮歯Set
一時帰国した際にレントゲンを撮らせてもらいました。
良い感じで骨も出来綺麗に治っております!
これであれば本歯を作っても大丈夫でしょう!!
時間的制約がある場合、歯内療法専門医に治療を頼んだ方が短期間で治療を終わらせれることがあります!
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
治療のしにくい近心頬側根
- 2020年12月15日 09:06
- 歯内療法日記
奥歯の第一大臼歯は、「頭は1つで足が3本」に分かれています。
3本の根のうち我々歯科医師が治療しずらいのが近心頬側根
根管治療後から痛み、違和感がずっと続いている右上の歯
レントゲンを撮ると・・・
1根が全く手づかず
こういった感じで全く治療されていないケースもたまにあります。
なぜか!?
多くの場合、神経管の治療は手の感覚と術者の経験での治療で見えている訳ではありません。
またここの神経管の軸は口の奥から手前に道具を入れる必要があり、なかなか道具のアプローチも難しい・・・
さらにここの根っこは1本の根から神経管が2本出てきます。
*解剖学的に90%以上2本あるのですが、現実2本目の神経管は更に激細で見逃されがちです。
**レアケースで3本目のMB3が見つかることもあります。
上顎第一大臼歯のMB2 MB3 (珍しい第3の根管) - EE DENTAL_Blog
ただ、顕微鏡を用いてオープナーでつつくと
MB根、イスムス、MB2を治療
海外の患者さんだったので、
治療後1年予後で来院して頂くと、全く痛み、違和感もないとのこと。
このケースはちょっとレアケースで
治療の難しい近心頬側根に病変が・・・
治療をしてみると、どうやら入っていたガッタパチャーはMB2に根管充填されており、
メインのMB根は全くの手づかず。。。
この歯も同じように治療させて頂き、
MB、MB2と治療を行い根管充填
正直、歯内療法専門医であれば第一大臼歯のMB根は多くの場合で問題なく治療が可能かと思います。
根の治療はある程度、道具と戦略が必要な専門性が必要な分野の1つです。
- Comments (Close): 0
- TrackBack (Close): 0
- Newer: 歯内療法日記: 2021年1月
- Older: 歯内療法日記: 2020年11月
Home> 歯内療法日記: 2020年12月アーカイブ
- 購読
- Powerd By