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歯内療法日記: 2018年5月アーカイブ
MTA直接覆髄後⇒大きな痛み⇒抜髄(根管治療)
- 2018年5月29日 09:05
- 歯内療法日記
虫歯治療からの根管治療動画を上げました。
術前時:痛みは全くない歯に大きな虫歯が見られました。
虫歯を除去していくと神経が露出してしまった為
MTA系レジンを用いて直接覆髄+レジン充填
*EENOフラットを使用して可能な限りのエナメル質の保存を行いました。
自分的にはかなり納得できる治療が出来たのですが・・・
術直後から沁みるなどの症状が出てしまい、経過をみていたのですが、
徐々痛みの大きさ頻度が多くなってきた為神経の治療に入りました。
私は虫歯治療後、
・大きなズキズキする痛み、
・温かい物で歯が痛む症状が出てしまった場合
は神経の処置が必要だと判断しています。
今回のように痛みの無かった歯でも治療することにより
神経にダメージを与えてしまい神経を取る治療が後で必要になることがあります。
私の経験上ではやはり虫歯が大きく神経が露出してしまった歯、
大きな詰め物がしてある歯の再治療には後で神経を取る治療が必要になることがあります。
できるだけ歯を残す為に3mmの穴から根管治療を行いました。
術前⇒直接覆髄後⇒根管治療後半年
術後の症状も安定しており、経過は順調です!
私のスンタンスは可能な限り神経の保存を行いますが、
大きな症状が出てしまった歯はなるべく早い段階で神経の治療に入ります。
これは歯を残す際には必要な選択だと思っています。
現在も他院で治療し症状があるが経過を見ていたら、
大きく腫れてきてレントゲンを撮ったら根の先には骨が溶けてしまっているまで
1つステージが進んでしまった患者さんがおられます。
様子をみるべき症状と、次の処置が必要と判断すべき症状があります。
この選択・選択時期を誤ると患者さんは歯を失うことになります。
「歯の神経を残されたい方へ注意事項」
http://eedental.jp/ee_diary/2010/10/post-166.html
8年近く前に書いたブログですが、私は今もこの考え方です。
神経を残すから歯を残すに考え方をスイッチします!
今回の患者さんのケースももうしばらく経過をみていきます。
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再根管治療 長いファイル除去&除去
- 2018年5月22日 09:18
- 歯内療法日記
以前参加したファイル除去道場
http://eedental.jp/ee_diary/2016/07/post-1443.html
あれから何となくこつがつかめつつあり、
今週は、
長いファイルでもたまたま15分で除去
除去ファイル
5mmほどの長めのファイル
*寺内先生基準によるとレントゲンで3mm以上のファイルは難度が1つ上がるとのこと
折れた金属が長いほど除去には時間と技術が必要になります。
最近は超音波チップの先を茶色シリコンでピンピンになるぐらい細く削り
それで破折ファイルの内側へ攻めるという寺内道場のお教え通りにやっています。
先週の次のケース
このケースは長いファイルでも10分
5mmほどのファイル除去
パーフォレーションもありレントゲンで術中のチェック
「?」
「根尖にもう1本ないか!?」
はい、また出てきました!
短いのは3分で除去終了!
2ケース目の歯は
・破折ファイル×2
・パーフォレーション(歯に穴)
・口蓋根と近心頬側根の根尖破壊(根尖は#80以上に拡大)
多量の肉芽組織が歯の中に入り込んでいました。
と再治療により起こってしまった医原性の問題の数々。。。
根管治療は特に知識と技術差が予後に大きくものいう治療の代表格です。
1人目の先生が起こしてしまったエラーを解決する為には、それ以上に上手な2人目の先生でなければなりません。
2人目の先生が起こしたエラーは更に上手な先生が治療しないと。。。
*自分なら根管治療は最初から歯内療法専門医に頼りますね(-ω-;)
歯科医院選択の重要な所は、その歯科医院がどの分野が得意なのかをまず知ることです。
・歯を残すのが得意なのか!?
・歯を抜いてインプラントなどで人工歯を作るのが得意なのか!?
・おしゃべりが得意なのか!?
・セラミックや詰め物が得意なのか!?
自分の歯を残したい患者さんが、闇雲に歯科医院を受診しても
インプラントが得意な先生なら抜歯→インプラントが第一選択の治療になることもあります。
*特に歯科では不思議なことではありません。難しい歯は抜いてインプラントというのが日本の歯科医療の一般的な流れかと思います。
ホント、根管治療は難しいだけあって、上手な先生の勘所を教わり
マネするのが上達への近道ですね!! (・∀・)ノ
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EEデンタル2017年 歯内療法専門医 根管治療傾向
- 2018年5月19日 09:14
- 歯内療法日記 | EEデンタル NEWS
EEデンタル2016年 歯内療法専門医 根管治療傾向
http://eedental.jp/ee_diary/2017/01/ee2016.html
と同じ内容で、
1月にスタッフに集計してもらったのですが、
放置してしまい、忘れていました(笑)
2017年 根管治療総本数:186本
抜髄:18本(前歯1本 小臼歯5本 大臼歯 12本)
感染根管:168本(前歯58本 小臼歯42本 大臼歯68本)
*本数は去年とほぼ変わりませんね。
ただ、上顎前歯の治療割合が非常に多い年でした。
【外科】
外科的歯内療法:13本
ヘミセクション・トライセクション:1本
【レスキュー】
パーフォレーションリペア:13本
ファイル除去:6本
MTA根管充填:99本
年々MTA根充頻度は上がっています、感染根管で根尖径が#50以上のものに行っています。
【自分のエラー】
フレアーアップ:1本
極端に少ない年となりました。
*フレアーアップは間違った根管治療をしていると発現頻度が多くなるので、今の術式は大きく間違えたことをしているようではなさそうです。
私が起こした「ファイル破折」:2本(←ゼロにしようとは思っているのですが・・・)
私が起こした「パーフォレーション」:0本(←顕微鏡を使用すればそんなに起こるものではありませんね)
治療回数:平均約2回
前歯 1回45本 2回3本 3回3本 4回3本 5回2本
小臼歯 1回40本 2回8本 3回2本
大臼歯 1回15本 2回55本 3回7本 4回2本 5回1本
個人的には根管治療は1回の時間を取り少ない回数で治した方がいいと思っています。
去年とおおよそ同じ傾向だったかと思います。
EEデンタル2016年 歯内療法専門医 根管治療傾向
http://eedental.jp/ee_diary/2017/01/ee2016.html
全体的に例年通りの結果となりました。
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レントゲンに入りきらない大きな病変の1年予後 感染根管治療
- 2018年5月17日 09:11
- 歯内療法日記
根管治療時にマストで必要なレントゲン
たまに病変(骨が溶けた所)が大きすぎて
小さなレントゲン(デンタル)には収まらない場合もあります。
デンタルからはみ出すほどの根尖病変
パノラマレントゲン(大きなレントゲン)で再診査
下歯槽神経に達するほどの大きな病変。。。
(親指の第一関節ぐらいありそうです)
http://eedental.jp/ee_diary/2017/10/post-1666.html
患者さんは治療出来れば残したいとのことで治療スタート
被せ物・土台・ガッタパチャーを除去すると歯の中からドバドバ膿が出てきました。
1か月おきに洗浄すること4回目でようやく膿も止まり
5回目の治療時に根管充填+土台+仮歯
術後経過をみて行き、1年経過した今月のレントゲン検診では、
痛みや腫れもなく快適に食事が取れているとのこと!
病変はかなり大きかったですが、
何とか残ってくれそうな雰囲気がでてきました!ヽ(・∀・)
この歯も神経管の走行が複雑な樋状根であり、
樋状根の歯の再治療率は比較的高いような気がしています。
奥歯は特に抜髄時(1回目の根管治療)きちんとラバーダムなどして治療を受けることをお勧めします!(σ・Д・)σ
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よく治ったなと自分でも思う1ケース
- 2018年5月15日 09:03
- 歯内療法日記
セラミックを入れた歯が腫れてきて膿が出る
近医では治療が難しい、折れているかも?と言われた歯
患者さんは治療が出来れば残す治療をトライしたいとのことで、
手付かずの根管を探し処置を行い2年後のレントゲンを撮影しました。
かなり骨出来てきてくれています!
因みに手付かずのかなり湾曲した根にファイル破折(Ni-Ti)
を起こしてしまいましたが、幸い問題なく経過しております。
「歯を長く残すには、正しい知識と診断 ファイル破折編」
http://eedental.jp/ee_diary/2018/04/post-1752.html
口腔外科でCBCTを撮った所まだ影が見られたそうですが、
術前時に比べ明らかに骨が出来ていることが確認できますので、
今後も経過観察でいいと判断しました。
何とか残せることができ良かったです!(  ̄▽ ̄)ノ
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