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歯科治療「2Dのレントゲン(デンタル)と3Dレントゲン(CT)」 違いと特性 [根管治療編]

ここ最近、再根管治療(感染根管治療)の際にはCTを撮らせてもらっています。

 

理由は平面の2Dのレントゲンでは見えなかったものが見え治療方針の大きな参考になる為です。

 

こんな患者さんが今月来院されました。

6年前に神経を取り、3年経過した辺りから痛みが出始めた。

先生に見てもらうと、

「咬み合わせや・歯ぎしりによって痛みが出ることがある」

と言われ経過観察することに

 

今年に入り大きな痛みが出た為、近医で抗生剤をもらい薬で散らし

EEデンタルに

 

レントゲン(2D)を撮ってみると

2017 EEdental KM (0).jpg

近心根に病変があるように見えます。

   

次にCT(3D)を見てみると

2017 EEdental KMa  (1).jpg

「えぇ~~~!」というぐらい骨がなくなっています。

また3本ある根のウチの内側の太い根が大きな病変の原因になっているようです。

これは2Dのデンタルでは全く分かりません。

  

骨の欠損度合いを計測してみると

2017 EEdental KMa  (2).jpg

約15mm 親指の第一関節ぐらい骨が無くなっています。

 

2Dと3Dのレントゲンで何でこんなことが起こるのか!?

 

骨は2層構造で外側が骨の密度が高い「皮質骨」

その中の内側が骨の密度が低い「海綿骨」

分かれます。

 

2Dのレントゲンは皮質骨の吸収が起こると所見がはっきり出てくるのですが、

海綿骨が大きく減っていても、外側の皮質骨が吸が健康だと

レントゲンに病的所見が出てきにくいという特性があります。

2017 CT.jpg

 

  

今回のケースCTをパソコンで動かしながらよく見ると

2017 EEdental KMa  (3).jpg

病変が隣の5番の歯にまで達する大きさ。。。

 

病変が大きくなり長期間経過すると、隣の歯の神経まで死んでしまうことがあります。

http://eedental.jp/ee_diary/2014/07/post-992.html

こんな怖いことにも起こります。

(そんなに頻繁に起こる訳ではありませんので、安心を)  

 

 

治療方針を決める為次に5番の電気歯髄診査を行うと、

5番の神経生きていました。

 

6番の影響で5番の根の先の大切な部分の吸収が起こってきていますが、

まずは5番は触らず6番だけの根管治療をしようと方針を出しました。

 

歯科治療はまず診断です。

診断が間違えていては、いつまで経ってもゴールにたどり着けませんのでね。 

 

 

さて、今回の患者さん来週から治療をスタートします。 

経過はまたブログで! 

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