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奥歯(第二大臼歯)の予後は悪い。。。
- 2021年5月15日 09:01
- EEデンタル こだわり
私は勤務医の頃職場を転々としていたので、患者さんの長期予後は追えていませんでした。
ありがたいことに今は治療させて頂いた患者さんは、
歯がおかしいと思われると再び来院してくれるので経過見る機会があります。
そんな中で私が予後が悪く感じる部位があります。
それは一番奥歯の「第2大臼歯」
顎の構造上、この歯には力が多くかかると言われます。
また患者さんも一番奥にある為歯ブラシが届かない、当たらない。
術者(歯科医師)も、簡単な視診だけでは奥にありすぎてはっきり見えない、治療も非常にやりにくい
など負の因子が多く見られます。
今回のケースは私が2012年に神経保護の覆髄処置を行いましたが、
痛みが出てしまいその後抜髄、2017年のレントゲンまで問題無かったのですが、
2019年に来院して頂くと歯茎の下に大きな虫歯・・・
その1か月後には歯が割れてしまい患者さんと話し合って保存したケース
2017年
2019年 奥歯の歯茎に違和感があると来院
歯茎の下に大きな虫歯が見られます。
その1か月後
歯が取れたと来院・・・
*歯ぎしりをされる患者さんでたぶん歯ぎしりが原因だと推測
所見では「C4」いわゆる抜歯適応の歯の状態に。。。
患者さんと相談して、外科的レジンにて保存することに
*歯の動揺もなく、縦にクラックなど無ければトライしますが、患者さんには次に問題が出たら抜歯前提の最後の最後の最後の治療と説明しています。
ここから1年仮歯で経過を見ていくことに
1年後のレントゲン
歯周組織や歯などに問題は見られません。
患者さんと話し合い、
普段は入れないレジン系のクラウンSet
奥歯の強い咬合をレジンという弱い材料に負担させ
歯根になるべく応力を与えないように配慮
個人的なイメージは強い被せを入れれば、力の負担は根の方にかかると考えています。
要は力の逃がし方ですが、プラスチックの歯は弱いため割れたりする可能性がありますが、クラウンであればやり替えはききます。
ホント、奥歯はたまにこのようなケースが2年に1本程度あり
私の中のイメージでは予後の見通しが悪い歯です。
こうやって患者さんの長期予後が追えると、はやり法則性みたいなものが存在する気がしています。
メンドクサイのでカルテひっくり返して統計処理して発表などしませんが、
自分の中での考えがまとまってくると先に患者さんに予見をして説明できるので
やはり経験知的なものは自分の中でも財産になってきます。
もし私が治させて頂いた歯で調子が悪いなどあれば是非見せてください。
上手く行かなかった歯ほど考えるチャンスを与えてくれます。
*うまく行った歯はそれはそれでいいのですが、考えるという思考が生まれません。
来院して頂く患者さんには感謝ですm(_ _ ;)m
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