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歯内療法日記: 2018年4月アーカイブ
根管治療からのフルオーバーホール(全体的な治療)
- 2018年4月26日 09:06
- マニアックレジン | 歯内療法日記 | EEデンタル こだわり
患者さんは50代女性 根管治療後、
http://eedental.jp/ee_diary/2018/04/post-1755.html
一度全体的に治しておきたいとのことで全顎治療に着手しました。
患者さんは、定期的に歯科医院に行きメンテナンスを受けているのだが、
ことある毎に歯が痛く・悪くなる為
歯科医院通いがずっと続いているとのこと。
私は、歯の治療続きの40~50代の治療本数が多い患者さんには、
この時期に一度同じ先生に同じ時期にきちんと治してもらのをお勧めします。
歯の治療は必ず寿命があります。
歯科治療は一度治せば一生安心という永久修復ではありません。
治した本数が多ければ多いほど右上を治したら、今度は左下が腫れてきた
など負のサイクルに陥っていることが多いです。
その【負のループ】を一度断ち切る為にも
40~50代の間に一度全部の歯をきちんと治療することをお勧めします。
50代の一般的な方の口の中は
この患者さんは自費治療の歯も多いのですが、
セラミックが割れたり、根の先に病変があったり・・・
一度全顎検査で、
細かくレントゲンを撮り、顕微鏡で歯を観察して、口の中の写真撮影
をして、口全体を調べてみました。
3か月に1度の定期健診で先生は「全く問題ない」と
おっしゃられていたのですが。。。(-ω-;)
多くの歯に虫歯、根尖病変、不適合充填物
客観的に口の中の状況をお話して、
一度きちんと治療しておきたいとのことで、
全顎治療をさせてもらいました。
治療期間:10か月
レジン治療:17本
歯内療法:3本
セラミッククラウン:4本
綺麗に修復することができました!d(・ω・)
「EEデンタルに来ていなかったら・・・、ずっと歯は悩みの種だった」と
根の病変も綺麗に治り、快適に過ごせ患者さんには非常に感謝されました。
*かなり上手く行き過ぎた1症例です。
EEデンタル1本からでも治療はお受けしております。
もし全体的な口の現状のことをお知りになりたければ、
治療前に一度全顎検査を受けてください。
*全顎検査後に治療の見積もりの紙をお渡しします。
以上、自分の歯を長く残す為の全顎治療でした。
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治療難度の高い樋状根 感染根管治療
- 2018年4月19日 09:12
- 歯内療法日記
日本人女性に多い【樋状根】
この神経管は通常の神経管より複雑な形態であり
それが故に根管治療のトラブルも多くなってしまいます。
*通常の根管はストロー状の管なのですが、それが癒合しカーテンのような繋がった形状をしています。
患者さんは50代女性
「膿の貯まっている歯の治療をしてもらいたい」
とのことで来院
話を聞くと過去に1年以上根管治療をしていた歯もあり、
根管治療の大変さを身を持って経験しており、是非とも歯内療法専門医へと
術前時
大きな病変が見られます。
*6抜歯後に7が近心傾斜した模様
5番のコアもかなりヤバい方向に入いっていますが・・・(p・Д・;)
長めの治療時間をもらい、カーテン状の神経管の処理
超音波でカーテンの汚れた場所の切削wして消毒液(NC)の洗浄効率が増す形状にします。
治療回数:2回
根尖:MTA 根管上部:GP
コアはレジン:SDR(デンツプライ)
カーテン状に削った部位の補強も兼ねてのMTAチョイス!
*この辺りの材料や入れる材料・位置など自分なりにこだわっております。
根管充填後、患者さんには6カ月間
・腫れ、膿が出ない
・6か月後のレントゲン所見で影が小さくなっていたら
本歯のセラミックを入れると説明し
半年仮歯で膿・腫れのない様子をみて
今週、無事にセラミッククラウンをSet
5番/6番:セラミッククラウン(ジルコニアベース)
4番/7番:レジン充填(プラスチック治療)
レントゲンチェック
術前の大きな病変は綺麗に治ってきてくれています!(ノ゚▽゚)ノ
*最後にレントゲン1年チェックをして最終確認をします。
根管治療は歯を長く残すには非常に重要な治療です。
特にセラミックなどの高価な被せ物を入れる場合、
根の状態をきちんとされておいた方がいいでしょう!( ・∀・)ノ
完全にまぐれですが綺麗な症例ができましたね!!v(^ 。^)v
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歯を長く残すには、正しい知識と診断 ファイル破折編
- 2018年4月14日 09:04
- 歯内療法日記
先日、根管内の破折ファイルを先生に指摘され
「自費根管治療でファイル除去しないと抜歯になる」と
言われ来院された患者さんがおられました。
私は、レントゲンを見て
「病変もないし痛みが無ければそのままでいいよ」
と診断しました。
【治療しないと抜歯 ⇒ 治療しなくても大丈夫】
当然患者さんは驚きますよね。
私は歯の中に残ったファイルでも病変さえなければ積極的に取る治療はしていません。
むしろ、積極的にファイルを除去する方が歯の寿命を大きく縮める場合もあります。
日本では、
毎日のように口の中に金属(銀合金)の土台、銀歯(金パラ)を入れています。
しかも電解質である唾液に触れる場所にです。
歯の中の金属が駄目!で口の中は金属OK!? その根拠は!?
私のケースでこんなケースがあります。
術前時
歯の中にファイルが残存しています。
このケース遠方からの患者さんで、何度か歯科トラブルにあっており
一度きちんと全ての治療をやりたいということで根管治療に着手
攻め方を間違えて歯の中のファイルを歯の外の骨の方に出してしまいました。。。
患者さんに説明をして、問題が起こってしまったら外科的に除去しますが、
今回は徹底的な洗浄をしてこのまま経過観察します。 と説明
治療後4年半の今年
なんら問題ありません。
ネットなどにもファイル破折のことが色々かかれていますが・・・
(ネットの医療記事が正しいとは限りません)
「根管治療に付きもののファイル破折」
http://eedental.jp/ee_diary/2016/05/post-1383.html
ここにも書いたようにファイルが飛び出ても病変が治ることもあります。
歯を長く残すには不要な根管治療しないことです。
治療の度に歯は削られ結果歯を失います。
本当にその治療が必要なのか!? ここが最も大切な診断・判断だと思います。
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治療した自分でも分からない。。。
大学病院の口腔外科からの紹介患者さん
神経が死んでしまった歯の1年予後検診
治療後1年の口腔内
えっと治療した所は・・・
カルテを確認して(汗)
レントゲン診査
3mmの穴からの根管治療をしたので
治療痕が分かりにくくなっています。
1年経過後症状もなくレントゲン所見も異常がないので
これにて終了!(・∀・)v
先日、全顎治療を受けられた東京の患者さんからメールがあり、
かかられた先生が
「あれ?あれ?わからない。これは治療した歯?え?これ?え?見分けがつかない!」
と驚いていたそうです(笑)
正直、自分でもパッと見ではよく分からないことがあります。。。
*カルテに詰めた部分が書いてあるので大丈夫ですよ(・д・;)
後、先生は東京から豊橋まで治療に行っていたことも驚かれたそうです(笑)
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虫歯診断のとびきり難しい治療ケース
- 2018年4月 6日 09:09
- 歯内療法日記
奥さんの紹介で、来られた70代の男性患者さん
2年前ぐらいから違和感と弱い痛みが続き、
近医の歯科医院を何件か行くが痛みの原因が分からない。。。
1か月前から強い痛みがでてきて、痛みが5分ほど続く
後、歯と歯の間にモノがよく詰まる。
レントゲンを撮ってみると
はぁ!?、全く原因歯が分からない・・・
第一大臼歯に多少の透過像も見られるが、痛み方と所見が一致しない・・・
顕微鏡で色々な角度から問題のありそうな歯を探すも全く分からないので、
CBCTを撮らせてもらい再診査を行うと!
これか!
銀歯の下の歯ぐきの部分に大きな虫歯
どうやらこの部分に問題がありそうです。
(この部分は解剖学的に凹んでいるので虫歯っぽくレントゲンで見える場所です)
凡人の私にはこれを2Dのレントゲンで診断するのは確かに難しいですね・・・(>。<;)
先日の講演で聞いた話では、
2Dのレントゲンは3Dのレントゲンに比べると3割程度情報量が少ないそうです。
ですから、私は2Dのレントゲンを撮って原因が分からなければ、
その3割の情報を拾いにCBCTを撮り再診断します。
『治す為の処置』は原因に対して行うものですから、
原因の診断が最も重要です!
歯ぐきの中の虫歯でかなりアプローチしにくい場所ですが、
とりあえず、何とか残す方向で虫歯の治療スタート
長めに時間を頂き1回法で根管治療+土台まで終了!
*このケースは感染の面から見れば1回で治療した方がベターと判断しました。
1カ月仮歯で様子をみてもらい症状が無くなったのを確認して
ゴールドクラウンSet
60歳以上の年配の患者さんは、
1、歯ぐきが下がること、
2、唾液量が減少することで
3、ものが詰まりやすくなる
などの環境の変化で歯ぐきのキワなどに虫歯が出来やすくなります。
不思議なのですが、虫歯は年齢によって出来る場所が異なります。
また若い人でも、食べカスが詰まりやすい場所というのは
特に虫歯にもなりやすいので毎日食べカスの除去はしてもらった方がいいですよ(・。・')
特に今回のように奥歯の歯ぐきの中に虫歯が出来ると、
発見するもの非常に難しくなります。
今回のケース初めてCBCTで虫歯の診断を行いましたが、
困った時にはCTは有効な診断ツールだなと改めて再認識しました!
痛み・違和感もすっきり治ってくれてよかったです!(・ω・)ノ
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見える人と見えない人で差が出る歯科治療
- 2018年4月 5日 09:07
- 歯内療法日記
セラミックインレーが外れたままになっており
私がレジン治療をさせてもらった患者さん
しばらく問題がなかったのですが、急に大きな痛みが出てしまい
EEデンタルの治療枠がなかった為、近医の歯科医院で根管治療をスタート
治療後は痛みが1日は引いたのだが、2日目から痛みがぶり返し
そこから痛み止めを飲まないと耐えられない状況とのこと
で、EEデンタルに
レントゲンを撮ってみると、
根管治療中だが、仮蓋の厚みが薄いような・・・
*水硬性セメントの仮蓋の厚みは3.5~4mm必要と言われています。
厚みがないと「菌」が歯の中に入りやすい⇒治療の失敗に
で、治療スタート
すぐに、問題発見!
天蓋の部分が削りきれていない・・・
案の定、その部分から2本目の神経が出てきました。
白い線維のようなものが神経
取り残していた神経の処理をすると
穴が2つになりました。
*下顎の小臼歯は10%ぐらいが神経管が2本の場合があります。
2週間後の来院時、痛みは無くなったということで、
根管充填+レジンコア+レジン治療
2つ穴があっても正面方向では1本の白い線
別角度のレントゲンでは
白い線が重なって見えます。
綺麗に治療が出来たかと思います。
今回のケースは前の先生がなるべく大きく削らず治療しようとアプローチ
たまたま、神経管が隣にもう1本ありそこに細菌感染が起こってしまったと推測します。
CBCTで神経管の数を確認するのも1法ですが、
今回のケース顕微鏡と経験で治療することができました。
根管治療は設備も大切ですが、知識や経験はそれ以上に大切なものになります。
根管治療に目覚めてそろそろ15年ですが、
未だに新たな経験をさせてもらっています。
私の臨床は、「上手く行かない⇒推測・考える⇒リ・トライ」の繰り返しです。
突き詰めれば「職人のような仕事」ですから
たぶんこの先15年も同じ繰り返しだろうなと思います。
悩み・考える臨床です(・∀・;)
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大きな根尖病変 その後
- 2018年4月 4日 09:16
- 歯内療法日記
膿の出続ける大きな根尖病変 『根管治療+外科的歯内療法』
http://eedental.jp/ee_diary/2018/01/post-1709.html
の、続き
外科後半年
レントゲンで黒く溶けた骨の回復が見られます!
根管治療しても膿&痛みが取れず外科処置に踏み切った歯ですが、
何とか残りそうな雰囲気が出てきています!ヾ(・∀・)/
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