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見える人と見えない人で差が出る歯科治療

セラミックインレーが外れたままになっており

私がレジン治療をさせてもらった患者さん

  

しばらく問題がなかったのですが、急に大きな痛みが出てしまい

EEデンタルの治療枠がなかった為、近医の歯科医院で根管治療をスタート

 

治療後は痛みが1日は引いたのだが、2日目から痛みがぶり返し

そこから痛み止めを飲まないと耐えられない状況とのこと

 

で、EEデンタルに

  

レントゲンを撮ってみると、

2018.3.21.jpg

根管治療中だが、仮蓋の厚みが薄いような・・・
*水硬性セメントの仮蓋の厚みは3.5~4mm必要と言われています。

厚みがないと「菌」が歯の中に入りやすい⇒治療の失敗に

  

で、治療スタート

すぐに、問題発見!

DSC01432.jpg

天蓋の部分が削りきれていない・・・

 

案の定、その部分から2本目の神経が出てきました。

DSC01434.jpg

白い線維のようなものが神経

  

取り残していた神経の処理をすると

DSC01436.jpg

穴が2つになりました。

*下顎の小臼歯は10%ぐらいが神経管が2本の場合があります。 

  

2週間後の来院時、痛みは無くなったということで、

根管充填+レジンコア+レジン治療

2018 EEdental HY (1).jpg

2つ穴があっても正面方向では1本の白い線

 

別角度のレントゲンでは

2018 EEdental HY (2).jpg

白い線が重なって見えます。

  

綺麗に治療が出来たかと思います。

 

今回のケースは前の先生がなるべく大きく削らず治療しようとアプローチ

たまたま、神経管が隣にもう1本ありそこに細菌感染が起こってしまったと推測します。

 

CBCTで神経管の数を確認するのも1法ですが、

今回のケース顕微鏡と経験で治療することができました。

根管治療は設備も大切ですが、知識や経験はそれ以上に大切なものになります。

 

根管治療に目覚めてそろそろ15年ですが、

未だに新たな経験をさせてもらっています。

私の臨床は、「上手く行かない⇒推測・考える⇒リ・トライ」の繰り返しです。

   

突き詰めれば「職人のような仕事」ですから

たぶんこの先15年も同じ繰り返しだろうなと思います。

悩み・考える臨床です(・∀・;)

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